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『ニルスのふしぎな旅(2)』レビュー
6月25日読了。
1巻に引き続き原作のニルスはあっさりしているけれど思慮深い。
【カラス】
アニメではボスとかエアーとか片仮名で呼ばれてたカラスたちが〈あらし〉〈そよかぜ〉〈うすのろ〉と訳されてて面白かった!
カラスの粗暴で品のない描写や、カラスにさらわれたニルスがとった賢い戦略とかが本当に面白い。
最後に〈あらし〉も〈うすのろ〉も死んでしまうという展開に仰天。
【カルルと〈灰毛〉の話】
アニメでは描かれていなかった〈灰毛〉=グローフェルの生涯が書かれていて、それだけでひとつの小説のようだった。
カルルに親を殺されたのにその後親友のような関係になった灰毛は、森の蛇の怒りを買い追放されてしまう。
ニルスが来たときにたまたま蛇は死んだが、その報せでカルルを喜ばせようとした時、先にアッカ一行はカルルに灰毛の訃報を伝えたところだった。
ニルスの話はひとつひとつが少し悲しく切ない。
《アニメには出てこなかった話》
【農家のおばあさん】…死んでしまったおばあさんと飼われている雌牛の話
【予言】…栄えるもの衰えるものがあっても終生残るのは農民だという普遍の話
【美しい庭園】…生前の言動のために死後もずっと庭の世話をしなければならないカール殿下と出会った話
【財産の分配】…人を気遣いもっとも謙虚だったものが多くを得るという教訓的な話
自国の郷土と歴史を学ぶ副教材ということもあって、スウェーデンのお国柄がわかり本当に面白い。
すぐに3巻へゴー!
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