「義両親」は英語で何ていう?フランス語では?
こんにちは。
英語コーチ/日本語教師の永木れいかです。
結婚したパートナーの両親を「義両親」と表します。あまり口に出すことはないですが、字面を見ればすぐに分かります。では、英語では何ていうんでしょう?そもそも「義両親」の「義理」ってなんだろう、と考えました。
いま、日本語と英語とフランス語に触れる毎日を送っていて、「言葉と文化は繋がっているな」と感じることが多い。何気なく使っている言葉も、外国語を学ぶ視点があると面白いものに変わります。今日はそんな異言語に触れる魅力について。
今朝7時からフランス語のオンラインレッスンを受けました。レッスンが始まって「週末何してた?」って話しているとき、Med先生が
「先生が言った言葉が聞き取れた〜」と喜んだのも束の間。次に言っていることが理解できませんでした。ほとんど一緒なのですが…
「beaux」は「美しい」という意味です。祖父母は、「grands-parents (大きい両親)」だし、何だろう?と考えていたら、先生が教えてくれました。
フランス語では、「義両親」は「美しい両親」というらしいです。
英語では「parents-in-law」で「法律での両親」と表します。
わたし個人的には、英語が事実そのままで分かりやすいなと好ましく思います。皆さんは、いかがでしょうか?
そもそも「義」って何だろう。「義理の」からきてるのは分かるけど。「お義母さんが、〜〜〜」とか、「義理の母が、〜〜」と「義」を使うと、なぜがネガティブな字面に見えませんか。わざわざ「本当のお母さんじゃない」と強調しているようで。
でも、義理って「あの人は義理堅いねぇ」とか「義理人情を大切にしよう」みたいな感じで、良い意味で使うんじゃなかったっけ?調べておこう。いつか日本語の授業で役に立つ時がくるかも。
「1. 物事の正しい筋道。人として守るべき正しい道」を読んで、良い意味だった…と思ったら、「2. 〜務めたり報いたりしなければならない」とある。2.の意味は私がもつ「義理の母が、〜〜」とわざわざ「義」をつけるときに感じるチクッと刺さる感じを醸し出している。
「3. つきあい上しかたなしにする行為」。義理チョコって、なかなか残念なチョコレートなんですね。
「義両親」には、やはり「結婚したから関係性をもつことになったけど、正しいことだから良好な関係を築くけど、しなければならないという枠組みの中でやっていることを忘れずに節度ある付き合いをしましょう」という響きがあるのかな、と感じちゃうのは考えすぎですか…
「parents-in-law (法律での両親)」は、ちょっと直接的で冷たい表現って感じがしなくもないけど、事実そのままで、裏に色んな意味とかなさそう。嫁姑問題とかも少なそう。
「beaux parents (美しい両親)」は、愛するパートナーをこの世に送り出してくれた感謝と敬意が溢れているのでしょうか。それとも、ゴマスリすぎて慇懃無礼な感じがするのでしょうか。
普段何気なく使っている言葉ですが、外国語のフィルターを通してみたら想像力が掻き立てられました。
こんなふうに寄り道しながらだと新しい単語を覚えるのも楽しくなりそうです。余計な情報がどんどん足されて、覚えることが増えそうだ、と思うかもしれませんが、すでに知っていることや関連することと一緒に覚えたほうが記憶に残りやすく、すぐに引っ張り出せるらしいです。ぜひ試してみてください。
遠方に住んでいる義両親「mes beaux parents 」という気持ちで大切にしていきたいと思います。