「ミラーレスはピントずれしない」はウソ?Samyamgレンズ前ピンの話
海外のレビューで割と高評価なのと、値段の安さに釣られて中古で購入したSAMYANG AF 35mm F1.4 FE。
Sony純正の同スペックレンズは20万円ぐらいしますが、Samyangはなんとその半額程度で買えるという、コスパ最強レンズです。
※現在はIIが最新版です
ところが私が手に入れたこのSamyangレンズ、オートフォーカスがバシッと合いません。
ミラーレスカメラは原理的にピントずれが起きないというのが通説ですが、レンズ側が原因でオートフォーカスがずれてしまうことがあるようです。
ということで、この記事ではSamyangレンズに起きた前ピンを調整したお話をしたいと思います。
ミラーレスなのにオートフォーカスが合わない
中古で購入したSAMYANG AF 35mm F1.4 FEですが、実際に使ってみたところ、どうもオートフォーカスがバシッと合いません。
全身ポートレートを撮ると、ピントが顔ではなく手に合ってたりとか。
カメラの設定をひととおり見直したり、環境や被写体を変えたりしても、やはりちょっとピンボケ気味になるんですよね。
試しにマニュアルフォーカスで撮ってみると、海外のレビューどおりパキっとした解像感が得られたので、レンズの性能自体ではなく、オートフォーカスの動作に問題がありそう。
しかしネットで情報をあさっていると出てくるのは、ミラーレスカメラは原理的にピントずれが起きないというものばかり。
でも実際ピントがずれてるんだよな…
ということで、こちらの記事を参考にテストチャートを自作して、オートフォーカスの精度をチェックしてみました。
すると…
画像が暗くてちょっとわかりにくいですね(汗)
白黒の格子にオートフォーカスを合わせたのですが、ご覧とおりピンボケしています。
右側の定規は30cmのところを基準にしていますが、それより前の28cmのあたりにピントが合っているので、いわゆる前ピンですね。
Samyang LensStationでAF調整可能
購入した店舗に問い合わせてみたところ、
一旦レンズを修理業者経由でメーカーに送り、修理費用を見積
少なくとも3~4週間はかかる
と、修理の受付はしてもらえそう。
しかしネットの情報を見ていると、レンズ修理には少なくとも2~3万は掛かるようなので、中古レンズにそんなに修理費を掛けるのもどうかと躊躇w
色々調べてみたところ、SamyangレンズはLens StationというアクセサリーでAF調整ができるとのこと。
このLens Station、約8,000円と割と高額。しかもこれを使って治るという保証はありません。
でも「8,000円で治るなら…」と、やや賭けに近いですが、一旦修理は保留してLens Stationを買ってみることにしました。
Lens Stationでオートフォーカス調整
Lens Stationは、USBでPCにつなげ、専用アプリを使ってPCからレンズを調整します。PC上の画面はこんな感じ。
AF調整は「AF Adjustment Setting」というメニューから行います。前後4段階に調整可能。
私のSamyangレンズは前ピン気味でしたので、後ろ(マイナス)の方向に調整します。
一段階ずつずらしながら調整してみて、調整後のオートフォーカスの状態はこんな感じ。
チャートの印刷品質が悪くてピントが合っているように見えませんねw
でも調整前に比べると白黒の格子がクッキリしていて、右側の定規も基準点の30cmのところにピントが合っていることがお分かりいただけると思います。
▼ビフォー&アフター
ただ、この段階ですでにレンズのAF調整を「-3」まで下げましたので、あと1段階のマージンしかありません。
次にまた前ピンが起きたら、Lens Stationでは調整しきれないかも…
「ミラーレスはピントずれしない」はウソ?Samyangレンズ前ピンの話まとめ
ミラーレスカメラは原理的にピントずれが起きないというのが通説ですが、私が中古で買ったSAMYANG AF 35mm F1.4 FEは前ピンが発生しました。
SamyangのLens Stationというアクセサリーでオートフォーカスを調整したところピントずれが改善しましたので、おそらくレンズ本体のAFコントロール部分に狂いがあったものと思われます。
Lens Stationでピントずれを調整してからはオートフォーカスがバシバシと決まるようになり、レンズの本領を発揮。
SAMYANG AF 35mm F1.4 FEは、Sony純正レンズは高くて手が出ないという人にオススメできるコスパ最強レンズです。