期待vs諦め
どんなことでも期待通りになると嬉しいけど、期待が外れるとがっかりするものです。期待が大きくなるほど、がっかりも大きくなります。期待とがっかりはどこか隣り合わせなところがあります。
がっかりするのって辛いです。できることなら、がっかりしたくないと思うものです。どうすればがっかりしないで済むのでしょうか?
それは、期待しなければいいんです。諦めてしまえば、がっかりすることはありません。
何か新しいことを始めようとするとき、もしそれがうまくいったらと思うと期待がふくらみます。だけど、いざやってみると、うまくいかない可能性も出てきます。失敗するとがっかりします。だったら最初から諦めてしまえばいい。そうすれば失敗しないし、がっかりもしません。
ただ、そのかわりうまくいくこともないんです。好きな人に「会いたい」と伝えないことには、会うことはできません。相手から声がかかってくる可能性はあるかもしれませんが、かなり低いと思います。「会いたい」と伝えると、「ごめんなさい」と断られることもあります。「ごめんなさい」にも、ただ都合が合わないだけなのか、人としてごめんなさいなのかはわかりませんが、大抵の場合、極端に捉えてしまうものです。
人は痛みの方が敏感に反応するような気がします。期待を求めるよりも、がっかりを避ける方が強いんです。そうすると期待しなくなってくるのは自然なことなのかもしれません。「どうせ無理」って最初から諦めてしまえば、期待を持つことはないし、がっかりすることもなくなります。
それはそれでひとつの生き方かもしれないけど、痛みを避けるのが人生の目的ではないような気がします。期待もしないしがっかりもしない。がっかりを避けていると、やがて感情が動かなくなってきます。そうすると痛みを感じなくなりますが、喜びも感じなくなります。
何事も諦めずにやり続けようと言いたいわけではないんです。何度かチャレンジして、自分に向いていないと思ったのであれば、諦めるのは全然ありだと思います。ただ、一度もチャレンジしないで、諦めてしまうのはちょっと違うと思うんです。
がっかりできるのは、チャレンジした人だけです。