喜んで与えたものが返ってくる
「与えたものが返ってくる」って聞いたことあると思います。
ただ、ちょっと違います。
正確には、「喜んで与えたものが返ってくる」です。
「喜んで」が重要なんですね。
本当は与えたくないものを、自己犠牲から与えても返ってこないんです。
渋々与えると、与えたものを心に残していることになります。
与えたつもりでも、心にこだわりや執着が残るんです。
それを未練といいます。
与えたものが返ってくるのは、与えたものがあったところにスペースが空くからです。
渋々与えたものは心に未練が残るので、新しいものが入ってくるスペースが空かないんです。
心も残さずに与えることで、空いたスペースに新しいものが返ってきます。これが与えたものが返ってくるという原理です。
心も残さずに与えるには、喜んで与える必要があるんです。
もし喜んで与えることができずに、自己犠牲を感じるようであれば、無理して与えないほうがいいかもしれません。
以前読んだ本に、ギバー、テイカー、マッチャーという、人間関係についての振る舞いを分類する考え方がありました。
簡単にいうと、ギバーは与える人で、テイカーは奪う人で、マッチャーは与えた分だけ受け取ろうとする人です。
この中でいちばん豊かで幸せになる人は誰だと思いますか?
そうなんです。
ご想像の通り、ギバーです。
まさに、喜んで与えたものが返ってくるの言葉通りです。
相手からすると、良くしてもらったら何かお返しをしたいと思うのは自然なことです。
じゃあいちばん不幸になる人は誰だと思いますか?
実はこれもギバーなんですね。
本当は与えたくないものを自己犠牲で渋々与えてしまう人です。
他人から良いように利用されてしまい搾取されてしまいます。
与えたものが返ってくるって、
よく聞くけれどけっこう理解が難しい。
喜んで与えるということなので、それは自分のために与えるということだと思います。自分のことを無視してしまうと、自己犠牲になってしまいます。
とはいえ、見返りを求めて与えるのとはちょっと違うわけです。
それは本当は与えたくないものを与えることになってしまいます。
見返りを求めずに喜んで与える。
だけど、結果として返ってくる。
仮に結果として返ってこなかったとしても、与えている時点で喜んでやっているので、そこですでに満たされているということなんですね。きっと。
喜んで与えたものが返ってくる。
だけど、喜んで与えられないものは与えないほうがいい。
こんな感じでしょうか。