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失うことを想定しない
想定外の出来事というのは、辛く苦しいものです。そこから立ち直るには、相当の苦労が伴います。
なので、事前にプランAやプランBを準備しておきます。想定外のことが起こる前提として、あらかじめ想定外を想定内にしておくんですね。そうすれば、何か不測の事態があっても、対処できるってわけです。
これは、ビジネスの場面では有効な方法だと思います。だけど、パートナーシップではあんまり有効な方法とはいえません。
たとえば今パートナーがいるとして、相手の人が別れを想定して密かに第2候補の人を探していたり、いつか失うのであれば心を開かない方がいいと思っていたりしたら、どうでしょうか?
さみしいですよね。
人って愛する人と深いつながりを求める一方で、親密になることを怖れるともいいます。愛が深まれば、それだけ失う怖れも大きくなるからです。
そう思うと、あらかじめ失うことを想定しておけば苦しみが和らぐという考え方もわかるような気がします。
実は僕もそういうタイプです。
要は傷つきたくないんですが、どこか傷つくことを過剰に怖れているところもあります。
根底にあるのは欠乏感だと思います。自分はどこか欠けている、何か足りない、そんな思いが心の奥深くにあるんです。なので、そんな自分はいつか見捨てられると思っているんです。これはもしかしたら無意識かもしれません。
欠乏感というのは、実際に足りないわけではないんですね。あくまでもそう感じているという感覚の問題です。だから、あとこれだけあれば満たされるというふうにはいきません。
逆にいうと、今のままの自分でも十分と思うことはできるはずなんです。
これが、ありのままの自分を受け入れるということです。ありのままなので、傷ついたとしたらその自分をそのまま受け入れるということでもあります。
傷つきたくないと思うのは自然なことですが、実際に傷ついたときに、その痛みから逃げずに自分を丸ごと受け入れられるかが大事です。
それができるようになれば、もう失うことを想定する必要はなくなります。多分ですが・・・。