瑠璃の部屋137
登校する学生が大勢歩いていた。その中に図書館で挨拶したら罵倒が返ってきた年配の男性が、独り言を言っては「ひゃっ、ひゃっ」と笑っている。
どうやら、気難しいとかではなく、別世界を見ている人らしい。
暑さでイカれたのでもなさそうだ。
学生たちは、「理科のあそこの問題さぁ」とか雑談しながら歩いている。
暑い
幼児を抱いた女性が傘を片手に小走りしていた、その方角には、いつも混んでいる子供診療所があるから、そこへ向かうのかな、確かに幼児に猛暑はきつかろうと、時間短縮のためには走らざるを得ない。一刻も早く診療所へ駆け込みたい。
頑張れ!
後から、診療所の前を通りかかって見たら「本日、休診中」の札が。
その女性の姿も忽然と消えていた。ん?マンションの住人だったかな。
暑い
今日は図書館が休みなので、公民館へ足をのばす。wi-fiを使うためだ。
暑い。喉が渇いた。
時間が早すぎて開館まで30分あった
暑い。喉が乾く。
帰ることにした。水を飲もう。
公園では乳母車を押す女性の姿が、日陰を選んで歩いている。
暑い。ズボンが汗でまとわり付く。
今朝、子供達が成人する頃の激暑を案じていたのだが。
もしかして、適応していくのか。
進化論ってやつか。
みんな、頑張れ!