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瑠璃の部屋281
アンサンブルの開始時に。
両家の次女だったと勝手に推測している女性が、「4弦のこの音がブレる」と弾いてみせる。
他の楽員で、それとわかる人はいなかった。
先生は「その程度なら、気にするほどのことでもない」と。
中休みに、「ちょっと、借りて良い?」と熟練の男性が試し弾きして言うには。
「ギターを制作する時に1箇所、どの音を悪くするかを考えながら作ることがあって、このギターは、この音なのだ」
ん?
「xxxさん(男性の名)のギターにも、あるんですか?」と彼女が問うと、
「僕のは、全部OK。ちゃんと出てる」
ん?
その横で不思議ちゃんがこぼす。
「発表会のソロの曲、難しすぎるわ。今度からは簡単なのにしよっと」
うん、これは何となく分かる。
ちなみに、不思議ちゃんのギターは、先生からの借り物であるが、6弦の解放弦がビビる。原因は分からないという結論に至った。
以前、「呪いでも掛かってるんじゃないですか?」と言ったが、スルーされた。