「みんなと違うことをする人」にみんなと同じ行動を取らせるには?
今日はいつもの私の立ち位置とはあえて逆の視点から書きたいと思います。
というのも私自身が「みんなと違うことをする人」であり、これまでの人生で周囲の人を散々悩ませてきたからです。
上司や先輩と飲み屋に入ったとき、他の全員が「とりあえずビールで!」という中で私は平気で「じゃ、私はサングリアで~♪」と言える人でした。
(もちろん自分がビールを飲みたい気分のときはビールを注文しますが、周囲が何を注文するかは一切気にしません)
そんな調子だったのでおそらく周囲の人は私を見て心の中で
「何でコイツはみんなに合わせないんだ!」とか
「コイツにみんなと同じ行動を取らせるためはどうすればいいんだよ…」
と悩んでいたかと思います。
こちらとしては「別に悪いことをしているわけではないので、何をしようがこっちの自由だろう」というのが正直な気持ちですが、マジョリティである「みんな」から見るとやはり協調性のカケラもない困った存在になってしまうようです。
ということで、私のような「みんなと違うことをする人」に悩むマジョリティの視点で、どうすればこういう人に「みんなと同じ行動」を取らせることができるのか考えてみたいと思います。
前提:同調圧力をかけるのは逆効果
まず、絶対に失敗するやり方から言います。
それは「みんなやっているから、お前もやれよ」という周囲への同調を促す方法です。
こういう人は最初から「みんな」に対してアンテナが立っていません。みんなが何をしようが自分には関係ないと思っているからです。それこそ「自分」だけが基準なので、「みんな」が100人だろうが10000人だろうが気になりません。
それなのに「みんなが~、みんなが~」としつこく言われるとそのうちウンザリして話すら聞かなくなります。
ということで、同調圧力ではなく次に紹介する3つの方法をお勧めします。
方法1:ルールにする
はっきり言ってこれが一番いいやり方です。「みんな」を全く気にしない人でもさすがにルールは気にするからです。
それこそ「みんな」がルールを無視しても自分だけはルールを守ります。
ただしこれには条件があり、「みんな」が勝手にルールを作って「これがルールだ!」と押しつけても守ってくれません。ルールが「公正なプロセス」で決められているということが重要です。
もし職場で全員に同じ行動を取らせたいと思ったら、全員が納得できるプロセスでルールを作るのが一番効果的です。
方法2:本人がそうしたいよう仕向ける
ルールにするのが難しいなら、行動のメリットを伝えて本人が「その行動を取りたい」と思えるようすることです。
冒頭で紹介した飲み屋に行った話でもし上司か先輩が「この店のビールはちょっと特別だよ」と言えば、私も興味が沸いてビールを注文したと思います。
ただし、自分がメリットを感じなければいくら「これはいいよ~」と勧められても同じ行動は取りません。
「みんな」にとってのメリットはその人にとってもメリットとは限らないので、その人が魅力に感じるものを見つける必要があります。
方法3:本人に影響を及ぼせる人に助けてもらう
最後の手段が本人が「この人の言うことは聞いておこう」と思える人物に助けていただき、自分たちに代わってその人物に「お前もこうしたほうがいいよ」と言っていただくことです。
例えば職場でバーベキューに行こうという話になったときに1人だけ「行かない」と言い張る人がいた場合、みんなで説得するのではなくその人と最も親しい社員にお願いして代わりに言ってもらうと「それなら行こうかな」となるかもしれません。
「みんな」を一切気にしない人でも、「自分が尊敬する人」や「自分にとって大切な人」のことは蔑ろにはできないからです。
ただこの方法は影響を及ぼせる人物が近くに居ないと機能しない方法なので、使える場面は限られるのかもしれません。
ここまで3つの方法を紹介しましたが、「みんなと違うことをする人」にとってやはり有難いのは「みんなと違ってもいいんですよ」という状態です。
とはいえ、やはりチームで仕事をしていく以上そういうわけにも行かないので、お互いが納得できる形で行動の足並みが揃えられると良いのではないかと思います。
最後までお読みいただきありがとうございます。