見出し画像

「REICOの読書日記」No73

Enjoy Reading 25 「みかづき」 森絵都著 2016年

書籍案内より
  昭和36年。放課後の用務員室で子供たちに勉強を教えていた大島吾郎は、ある少女の母・千明に見込まれ学習塾を開くことに。この決断が何代にもわたる大島家の波乱万丈の人生の幕開けとなる。二人は結婚し、娘も誕生。戦後のベビーブームや高度経済成長の時流に乗り、急速に塾は成長していくが・・・。第14回本屋大賞で2位となり、中央公論文芸賞を受賞した心揺さぶる大河小説。


「勉強がわからない」と泣きつれ、子供たちに頼まれるまま用務員室で勉強を見てやってた吾郎。そこに本来、来るはずのないようなよくできる女の子、蕗子がやってくるようになった。どうやら蕗子は未婚の母、千明が、子どもたちのやる気をうまく引き出す五郎の教え方を探るために送り込んだようだった。教育に携わりたいと思いながらも、公教育に絶望して塾を始めたいと思っていた千明は、熱心に吾郎を勧誘した。初めは断っていた吾郎だが、思わぬところから糾弾を受け学校を去る羽目になり、結局千明を手伝うことになる。そして千明と結婚し、蕗子の父親となった。
  最初は住んでいる家の一角で塾を開いていたが、二人の子供ができるころには、 ちあきの見つけてきた勝見を共同経営として古民家を改装し塾を拡大した。
 その後、時代が進み、自社ビルを持ち、大手塾と肩を並べるようになったのだが、吾郎と千秋との溝が深くなるばかりで、一方、娘たちのとの確執も色々あり、読んでいて目が離せなくなってしまった。


 戦後から高度経済成長期、さらにバブルがはじけた後と公教育の変遷を交えながら、塾の在り方や塾に対する視線が変わってきた歴史が垣間見れ、とても興味深く読むことができました。 

***************************
 しばらくパソコンが故障して修理に出していて、読書日記が書けませんでした。
この本は修理中に読みましたが、面白くて、467ページを一晩(6時間ほど)で読んで、次の日は寝不足でとても眠かったです。

いいなと思ったら応援しよう!