ロジハラ鬼嫁な私がなぜ占い師
「それってロジハラじゃん、やめて」
ある日、夫と何気なく家にいるときにそれは起こった。
夫はラーメンが大好きだ。ラーメンの中でも蒙古タンメン中本が大好きでよく食べに行く。
しかし、うちの夫はまだ20代という若さながら健康診断に引っかかったことがある。そしてコレステロールの薬を処方され、毎日飲むようにお医者さんから言われている。
毎日ラーメンをすすっても健康な人はいるけど、うちの夫はそういう体ではなかったらしい。なのでラーメンは食べたいが、ラーメンを食べると健康に悪い。控えた方がいいのは分かる。けど食べたい。という状態になることがよくある。
そして私に問う。中本食べに行ってもいいかな?いや、知らんがな。まじで知らん。好きにすりゃええやないか、と心の中で答える。
けど私は嫁の立場として、健康的に今後も過ごしてほしいと願いがある。食事を一緒に美味しく食べたいし、分かっていて体を痛めつけるようなことはしなくていいと思ってる。
夫が大好きな中本を食べていいか本気で悩んでいるという事実を知っている。だからこそ同じことを私に何度も聞いてくるのだ。
私はある日言った。
本当にラーメンが食べたいんならさ、健康を気にするんならまずは運動じゃない?動かないで食べてるから気になるんだと思う。ラーメン食べる前に動いたら?
そう伝えたら彼はロジハラだと言った。えっ。そうなんですか?私そんなつもりが全然なかったのでめちゃくちゃ驚いた。きっと、なんだかんだ言っても「たべていいよ」の一言をくれるんだと期待したのだろう。たしかに、我が家のこれまでの会話はいつもそうだった。
でも毎回聞かれる私はちょっと疎ましさを感じていた。だから運動したらいいのかな、と彼が悩む必要がないように、美味しくラーメンが食べられる提案をしたつもりだったのに。
不服だなぁ、と思いつつもこれで男女が逆だったらどうだろう?と考えてみた。
もし私が「この服可愛いと思うんだけどさ、最近太った気がするんだよね〜、でもかわいいから着たくてさ!どうかな?買ってもいいかな?」と夫に相談をいつもしてたとする。
いつもは「買ったらいいよ、似合うよ」と言ってくれていた夫が突然に「体型気になるなら運動するといいよ。そしたら納得のいくかわいさで着られるじゃん。」と言ってきたとしたら。
私は傷つく。痩せたいのはやまやまだけどご飯が美味しいんだから無理じゃん…なんで味方してくれないの…と拗ねる可能性ももちろんある。これを女友達に愚痴ったとしたら「えー、夫さん正論だけどきついかもー」と言葉が返ってきそうである。
男女が逆だったらそういう男の人いるよね、って感じだけど今回は私が正論をかざしてしまったので気まずい。みんな正しいことは分かっていても、行動するタイミングは自分の気持ちで測るものなのだ。
話を戻し、それから夫は素直に運動をするようになった。
この件で私のアイコンはクッパになった。私は結婚一年で鬼嫁認定とロジハラ嫁認定を受けてしまった。心外である。私はピーチ姫で助けを待つ乙女だと思っていたのに、姫を奪う悪党だったのだ。悔しい。
鑑定でも出てる気がするな、ロジハラ
私は対面の占い師で日々全く知らない人が全く知らない私のところにやってくる。言い方は悪いけれど、そういう距離感だからこそできる相談があるんじゃなかろうか。
ロジハラな私がなぜ占い師に?というのはこちら。過去に離婚経験があり、シンママだった時期が2年ほどある。離婚の2文字が人生にあると思ってなかった当時の自分は辛すぎた気持ちを占星術で癒した。
自分もそうだったからこそ、辛い時はとことんスピリチュアルに浸かればいいと思っている。現実の水は氷のように冷たく突き刺さる感覚があるけど、非現実は暖炉で暖めてくれるような優しさがある。
本当の辛さを癒すなら、占いは手段でしかない
ロジハラな私は占い師を続けていいのか困っている。なぜなら悩んでいる人に論理をかざすなんて心がないじゃない。非現実で暖めてください、と来るお客さんに対して暖炉の火をボウボウに炊くのが私の役目だ。
いつも意識しているのは鑑定を通して一つか二つ、必ず解決策を提示するようにしていること。
(ここで念のためお伝えしたいのだけど、その人が動く必要がなければ待ってね、という事もあるし、この時期にこんな行動するのはどう?できそう?と確認をすることもある。心が無いわけじゃない。心も愛もあるのだ。)
対話で彼の気持ちだけが知りたい、彼に他の相手はいないか、彼はなんでそういう行動をするのか、等の目の前のあなたが主語にならない鑑定になってしまうときがある。そして、私は変わらないくていいですよね?と確認されることがある。
もちろん変わらなくていい。変わる必要がないなら。でも自分の願いを叶えたいけど、現実が遠く離れてしまっていたらどうなんだろう。
たとえばこの相談の彼女の願いは"幸せな結婚がしたい"だとする。現実の彼女は彼の行動に振り回されて愛されてるかもわからなくて不安で仕方ない、という悩みを抱えていたら。
幸せな結婚ってなんでしょうね、というところから認識を合わせて言語化していきたいところなんだけど悩みに悩んでいる状態だと早急に答えを求めてしまう。占い師のあなたならこの私をどうにかしてくれるんでしょ?と圧をかけられることもある。難儀な。
願いがそれであるなら、どういう人とどういう生活なのか、どういう心持ちですごせたらいいのか。多くの方は信頼し合える、とか思いやりがある、とか答えてくださるのでそういうイメージなのかと思う。とりあえずのぼやっとしたものだけど。
そこで現実を見たときに自分は彼に振り回されていたなら。不安にならないくらい信頼できる相手と自分になっていくように関係性を築いていく作業が生まれる、もしくはお相手を信頼できる方に変えるという選択がある。(変えても関係性を築く作業は絶対にある)
最大限に今を生きて頑張る気持ちに寄り添いつつ、一緒に現実を見ていきたい。現実がどの地点なのか把握することは大事。ゴールまでの距離だって測ることができる。
じゃあなんで現実を見せるのにスピリチュアルを大事にして仕事までしているの?と聞かれたらそれは現実を受け止めるための、行動のエネルギーを内側から呼び起こせるのがスピリチュアルだと思うから。
現実は冷たい氷だとさっき言ったけれど、実は欲しい現実があってあと一歩のところまで着てるのにその一歩が踏み出せないことがある。
そんな時に神々があなたの道を応援してるよ、と言われたらよく分からなくとも神々の力も借りれてるんだなって思えるのではないだろうか。特にに日本は八百万(やおよろず)の神という考え方があるので頼めばそっと背中を押してもらえるだろう。
彼に振り回されて氷の水の中にいた女の子も少しずつ自分の本当の良さや才能、本質に気付いたなら「私この人に振り回されていいのかしら・・?」と疑問が生まれる可能性が出てくる。
もし疑問が生まれたら話し合いをしてみる勇気を持てるかもしれないし、まずは客観視できるように誰かに相談する材料を探し始めるかもしれないし、その後の行動や思考が変わってくる。
自分の未来をより良いものにするための、自己実現のためにスピリチュアルを使ってくれるなら、私はお役に立てることがあるのかもしれないな、と思えるのだ。今ある辛さは行動を起こして小さな成功体験を積み重ねてくことで、癒しになるだろう。
そんな思いを持ちながら私は日々鑑定をする。あなたはいつだって素敵なんだから暗い顔が吹き飛ぶくらいの私のエネルギーに触れてほしい。1人では出ない答えも2人なら見つかるきっかけを探せるだろう。
ここまで長々と語ったけれど私のいる占いの館というのは性質上、みんながみんな「自分の夢を叶えたい!」って方達だけではないのでそこはミスマッチなんかな、とじわじわ自分の今後を考えている。そんなロジハラ占い師。今日も知らない方の言えない気持ちを聞いている。