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子どもは超能力者

最近、巷は怪談ブーム。
特に心霊スポットが好きだったりするわけでもないし、
目で見てみることはほとんどない。
でも、先日2000文字のホラーに参加してみて、続けて書いてみたくなった。
何故かと言うと、子供の頃から不思議なできごとがいくつかある。
祖母、母、妹 みんな霊感が強く、それこそ霊体を見たり会話をしたりできる人たちであるので、彼女らほどではないが、
私には情報として、時には匂いとして、ひどい時には実際に体に残るあざや声として体験をしたりはする。
なので、霊現象を信じるタイプではある。
そんなことを、書いてみたくなった。
ということで、今日はまずは自分の記憶にはなく、親などから聞いた私の幼い頃の出来事をしてみようと思う。

母曰く私は、幼少期にいるはずもない場所に突然現れることがあったらしい。要は、幽体離脱のようなものなのだろうか。
ある日のこと。
母が電話で友人と話していると、その友人宅の玄関に私が現れたという。
子供の足で歩いたら、2時間はかかるだろう場所にだ。
「あら、◯◯ちゃんいきなり来たわよ」と知人。
「やだ、うちの子私の目の前にいるわよ」と母。
そんなことがたまに起こるのだ。
私は、幼稚園に入るまでの記憶がほとんどない。
その時期に、そういったできごとは集中している。
こういう現象は、子供あるあるなのだろうか?

別のある日は、祖父が入院中だった時のこと。
交通事故以来、頭を強く打っていたため、昔で言うと脳軟化。
今で言うと、痴呆症でしょうか?
自分の意思なのかどうか、今となってはわかりませんが、
病院の病室で飛び降り自殺を図ろうとしたことがあったそうだ。
その時に、私が病室に現れたて、祖父を止めたと言う。
祖父が「この子が来て私を助けてくれました」と、家族に
話していたとのこと。私を猫可愛がりを祖父は、
痴呆症が進んでも、ずっと抱っこをしていて疲れ切って怒ってしまうほど、
可愛がってもらっていたそうで、祖父の優しさだけはなんとなく
記憶している。残念にも4歳の時に亡くなってしまった。
そういえば、葬儀が終わり火葬場では、祖父が焼かれてしまう
炎に包まれた姿が、何故か脳裏に焼き付いていまだにはっきりと映像を思い出す。
納骨でお寺さんに行くと、お経をあげている間に、少しずつ
私は別の空間に包まれていくのを感じた。
この世とあの世の境目にいるような、煙と共にお経とは違う音楽が流れ出し、そばにいる両親や親族は目に映るものの、明らかに自分だけが違う空気の中にいる感覚だ。私は何か異空間に入り込んだ時は、煙に白い明かりが差し込んだ雰囲気と、あの世の音楽としか言いようがない音が流れる。
4歳の時に出会ったこの違和感は、これが私にとって最初だった気がしている。
そこから、お寺で私はずっとぼーっとしたまま。でも大人たちは、そんなことに気づく余裕がない。
その後、墓石の前に行って納骨が始まる。子供には特にやることもないので、周りを見渡していると、奥の3列目が気になる。
私は誰かに声をかけることなく、3列目の奥に向かった。
通りの左側から入り、何個目の墓だっただろうか。もう覚えていない。
誰の墓かも知らないし、後で聞いても両親や親戚も見知らぬ家の墓だった。
でも私は、その墓に眠るお爺さんが可哀想でと泣きじゃくる。
墓地の奥で泣きじゃくる私を、母が慌てて迎えに来る。
久しく人が訪れていないような、枯れた仏花。
どうしたの?と母が聞いても「お爺さんがかわいそう。悲しいっていってる」と墓石にしがみつき泣きじゃくるばかり。母が瞬時に、この子をここにいさせてはいけないと感じ取り、寺から連れ出したそう。
それ以来、母は「あなたはあのお寺に行ってはダメ。おじいちゃまやおばあちゃまは、お墓参りをしなくても手を合わせてあげれば、どこでも供養はできるから貴方はいくのはやめなさい」そう言われて、50年近く経つ。もうそろそろ、行ってもいいのかな?と思いつつも、どうしてもあの時の
異様な空気感が鮮明で、怖くて足が向かないのも事実。
だからこそ、毎日自宅で線香をあげて手を合わせている。
あの時の異空間は、2000文字のホラーでも書いた体験話と同じ異空間だ。

これから、今まで生きてきた中で起きた変わった体験について、時々話していこうと思う。



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