「天長地久」(老子 第7章)

🌿 #日々老荘 🌿

「天長地久」(老子 第7章)

「天は長く、地は久し。」
「天地が長久であるのは、自ら生きようとしないからである。」
「だから、聖人は自分を後回しにするからこそ先に立ち、外に身を置くからこそ存続する。」
「結局、自分のことを考えないからこそ、成し遂げられるのだ。」


「天長地久」とは何か?

老子は、「天と地は長く続く」 と言う。
そして、その理由を 「天地が自己主張をしないからだ」 と説いている。

ここで言いたいのは、
🌿 「自分を前に出そうとしないものほど、長く続く」 ということ。

たとえば、

  • 川は低い場所に流れるからこそ、すべての生命を支える。

  • 大樹は、静かに根を張り続けるからこそ、千年の時を生きる。

  • 偉大なリーダーは、自分を誇示しないからこそ、人々に慕われる。

つまり、長く続くものには 「無理に自己を主張しない」 という共通点がある。
これは、人の生き方にも深く関わってくる。


考察:「後ろに下がることで、前に出る」

現代社会では、「自己アピール」「成功をつかみ取る」 ことが強調される。
でも、老子はまったく逆のことを言っている。

🌿 「自分のことばかり考えない人こそ、長く続く」
🌿 「自分のことを後回しにする人こそ、結果的に人々から認められる」

これは、"自己犠牲をしろ" という意味ではない。
むしろ、「自分を無理に押し出さず、自然に人々に役立つことをする」 という考え方だ。

たとえば、

  • 人を助けることを優先していたら、気づけば信頼が生まれていた。

  • 自分の利益を考えずに動いていたら、結果的に自分のところに豊かさが返ってきた。

これこそが、「天長地久」の生き方 なのかもしれない。


実体験:無理に前に出ないことで得たもの

以前、仕事で大事なプロジェクトがあった。
「自分がリーダーになりたい」と前に出る人が多かったが、私はあえて 「まず周りを支えよう」 と決めた。

すると、結果的に みんなの信頼を得て、最後には中心的な役割を任されるようになった。
これはまさに、老子の言う 「後ろに下がることで、前に立つ」 の実感だった。

🌿 「無理に前に出ようとしなくても、結果的に求められる存在になる」
これが「天長地久」の教えなのかもしれない。


問いかけ:「あなたの『天長地久』は?」

あなたは今、何かを 「自分のために」 しようとしていないだろうか?
もしそうなら、一度 「人のために動く」 ことを意識してみてほしい。

🌿 自然に誰かを助ける。
🌿 損得を考えずに、できることをする。
🌿 先に人を立てることで、結果的に自分も活かされる。

それが、「天長地久」 の生き方なのかもしれない。


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