文化人類学専攻の大学院生。栃木県産。

文化人類学専攻の大学院生。栃木県産。

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卒論のその後

アルバイト先をフィールドに、卒論を書いた。 そして今年の春、私は大学を卒業した。 現在大学院生の私は、栃木県内にある個人経営のスイーツカフェでアルバイトしている。 普段は東京に住んでいるから、働いているのは夏休みや春休みなど帰省したタイミングだけなのだが、ここでのアルバイト歴は今年でもう4年目になる。 昨年の、大学4年次もこのカフェでアルバイトしていた。 文化人類学のゼミに所属していながらも、当時の私は卒論のフィールドを決めきれずうにゃうにゃしていた。 だが夏休み中、バ

    • 心惹かれる土地 ー佐渡島にフィールドを決めるー

      7月半ばから10月半ばまで、約3ヶ月にも及ぶ夏休みが終わった。長かった。 現在修士1年である私は、修士論文を書くためのフィールドを探していた。そのため、この夏休みに日本各地を旅して、研究したいと思える場所を探し回っていた。 岡山県倉敷市、島根県出雲市と松江市、山梨県北杜市、東京都、栃木県、北海道洞爺湖近くのファーム、そして新潟県佐渡島。 結論を言うと、私のフィールドは佐渡島になりそうだ。 なぜ佐渡島なのか。 きっとこれから研究を進めていくと、道に迷うときがくる。その時のた

      • 学問について語ること

        ずっと、学問について、人類学について書きたかった。 でも、書くのが怖かった。 文系の修士という生き物は、自分の大学院の1歩外に出るとなかなか見かけない。 24歳、友人の多くは社会人として働いている。 「何を専攻しているの?」と聞かれて、「人類学だよ」と答えても、大抵の人には伝わらない。 「ふぅん、すごいね」で終わってしまう。何にも、すごくないのに。 私に興味を持ってくれているのに、自分のことすら伝えられない歯痒さ。 大好きな人類学の面白さを伝えたいのに、「学問」というカテ

        • 修士1年の夏休み

          精神的に追い詰められていた7月を走り抜け、その勢いのままにぎやかな8月を過ごしている。 7月の終わりにあった修論の中間報告会で、私は抽象度が高すぎてほぼ中身のない報告をしてしまった。 もっとできたなぁという反省もある一方で、自分の現状では仕方なかったなぁと冷静に割り切っている部分もある。 人類学は、他者とともに研究する学問である。 それなのに、現時点の私はその他者が、要はフィールドが決まっていない。 フィールドや研究テーマの決め方にはざっくり分けると2タイプいるらしい。

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        卒論のその後

          カフカに嫉妬する

          私だって、カフカに妬くなんて思わなかった。 少し前、大学の後輩が「藤井風に妬く。あんないい歌詞書くなんて、私が先に書きたかった。」とぼやいていたから、「いや同じ土俵に立ってるんかい!」と笑いながらツッコんだのに。 他人のことを言えなくなってしまった。 ※以下概要を書きますが、ネタバレ等はありません。 先日、旅のお供に『カフカ断片集ー海辺の貝殻のようにうつろで、ひと足でふみつぶされそうだー』を連れて行った。 この本の概要は、以下の通り。 概要にある通り、ここにある断片は

          カフカに嫉妬する

          好きなものを好きでいること

          ①運転 イギリスへ2年間移住する後輩を見送りに、成田空港までレンタカーで行った。 後輩と、私と、友人2人。全員で4人。 内、運転できるのは渡航する彼と私だけ。 成田空港に着き、第2ターミナルでゲートを探す。 しかし、なぜか経由地であるベトナム行きの飛行機が存在しない。 infoに相談して気づく。 彼の便は、成田空港ではなく、羽田空港だった。 タイムリミットまで1時間半を切っている。 成田から羽田まで、首都高を使えば1時間ちょい。 1分1秒を争う状況に、常に堂々としている

          好きなものを好きでいること

          コンビニの店員さん

          朝からバスを逃した。 慌てても20分後のバスが早く来るわけじゃないから、とりあえず近所のコンビニで朝ごはんを買う。 テキトーなおにぎりを選んで、レジに持って行ったら、淑女の店員さんが素敵な笑顔で「おはようございます」と言ってくれた。 仕事上の義務以上の思いがこもった言葉に、こっちがびっくりしてしまう。 ここ、コンビニだよな。 会計を済ませ、おにぎりを手渡すときにも「朝からありがとうございます。今日も1日お気をつけて」とふんわり伝えてくれた。 つくづく言葉というものは

          コンビニの店員さん

          お土産を選ぶこと

          非日常の中で、日常を想う。 あの子には、クラフトビール。 私が好きだったのにしちゃお。 あの子はあんまりお酒のまないから、 お菓子か、ジャムもいいな。 あのゼミには、チョコの詰め合わせ。 いつも長丁場だからな、糖分補給に。 お土産を買って帰る人たちをリストアップする。 それをぼんやり眺める。 お土産はあまり日が経って渡すものではない。 大体帰って1ヶ月以内に会えそうな人たちが候補になる。 東京にも、お土産を渡したい人がいる。 受け取ってくれるかな。 喜んでくれたら

          お土産を選ぶこと

          シュウマイ

          シュウマイ、食べたい。 ここ数日、私の脳内はシュウマイで占拠されていた。 理由は分かっている。 ひとつは、先週友人が「餃子よりシュウマイが好き」という話をしていたこと。 私には宇都宮市民の誇りがあるのでそれに同意はできないが、そういう人もいるのかと、その言葉が脳の片隅に住み着いた。 もうひとつは、イタリアに住む日本人の方が Instagramで、シュウマイを作って載せていた。 この方は本当にお料理上手で、イタリアという限られた食材しか手に入らない地で工夫を凝らして、すごく

          シュウマイ

          Lazy

          今日の視界は、常に90度右に回転している。 かっこつけて言ったけど、11時に今日起きて、ベットに横になったまま現在18:40になっただけ。 空がまだ水色なの怖すぎる。早く太陽沈んでくれないかな。 不定期で訪れるどうしようもないほどにlazyな日は、決まってBruno Mars の “The Lazy Song”を聴く。ドレスコードはパジャマ。 人生でこの曲聴くの何回目だろう、サビは歌詞見なくても口ずさめるようになってしまった。 暇を持て余してSNSをダラダラみていたら、

          目標に一歩ずつ歩まない

          2021年に書いて下書きに眠らせていたものです。 今更ですが、たまに読み返したくなる学びがあるので載せます。 現在大学3年生、留学を目前に控えている私はよくある質問をされる。 「何を勉強しにイタリアに行くの?」 これに答えるのは簡単だ。 「地方創生のためのアグリツーリズモ(農村観光)を勉強しに行きます。」 だが、こう答えると次はたいていこう言われる。 「じゃあ将来、アグリツーリズモで地元に貢献するんだ!」 「就職は東京じゃなくて地元?」 正直、こう言われると困る

          目標に一歩ずつ歩まない

          偏愛の自己紹介

          お久しぶりです。初めまして。 怜(れい)と申します。 私事ですが、この春に5年間在籍した大学を卒業し、大学院に進むこととなりました。 これまでと同じく、「文化人類学」という学問を専攻します。 文化人類学って、多くの人にとっては聞きなれないですよね。 何をやる学問なんでしょうね。 語りだすと記事1本になっちゃうので、また別の機会にします。 今日は人類学について語りたいわけじゃないんだ、挨拶がしたい。 好きなことは、暮らすことです。 コーヒーや茶、日本酒、ビール、ワインなどの

          偏愛の自己紹介