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深田晃司監督『日本映画の「働き方改革」 現場からの問題提起』

深田晃司監督の『日本映画の「働き方改革」 現場からの問題提起』読了。

子が寝息を立てる横で。

労働環境、資金繰り、行政や制度、そして映画教育に至るまで、どの話も独立したものでなく互いに関係し合っていることがよくわかる上、映画の歴史から振り返ることで「映画」というものの存在を改めて深く認識することができる。

海外の事例とも照らし合わせて、日本の映画制作における現状や構造、問題点等が深田監督の実感とともに理解でき、映画制作と関わって生きていく上で必読の一冊。

もちろん、あくまでも深田監督の視点である、ということはあとがきで触れられていたけれど、長く一線で活動されている方の"実感"を聞ける貴重な機会だとわたしは捉えている。

そこからもう一歩、「表現」そのものについても言及されており、そこに孕む当事者性や暴力性など、映画のみならずあらゆる"表現"をする人にとっても再考したいテーマが含まれている。

来月の各シンポジウム前には読んでおきたいと思っていたけど、やはり読んでおいてよかった。

個人的には時折涙を流したりしながら読み進めたけれど(注:本読んで泣くのはデフォルトw)、この端くれにも響いたのだから、どっぷり映画業界で頑張って来られた方にこそ読んでいただき、この転換期を乗り越えましょう、と僭越ながらも言いたい。

深田監督へ、経験と知識をこうして共有してくださったことに敬意を表するとともに、心から感謝します。

本書でも紹介されていましたが、併せて近藤香南子さんのnoteも。
https://note.com/eigatowomen

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