介護職を目指そう！と思ったキッカケ

今から25年前、
転勤族の夫と結婚して
ある地域に住んでいました。


結婚してすぐは
専業主婦になったのが嬉しくて、
家事にいそしんでいました。
料理をがんばり、
夫の帰りを待つ毎日。

幸せを感じていました。
ただ、、、
そんな生活も
3ヶ月で飽きてきたのでした。


知り合いが1人もいない土地、
まずは料理教室に
通い始めました。

同じような若い主婦の方が多く、
たちまちお知り合いになれました。


料理の腕も上がり、
夫も喜んでくれました。
3ヶ月ほど通いました。

月一通っていたハローワークで
ある募集ポスターが
目に留まりました。

「〇〇高等技術専門学校　
介護サービス科生徒募集」


結婚前、私は介護の勉強を
したいと思っていたのです。
これからは絶対に必要になる
仕事だ！と感じていました。


「介護の資格が出来たんだ！」
当時はホームヘルパー、
介護福祉士の資格が
出来たばかり、

仕事は無資格で出来ていた
時代です。

「やってみたい！
ここで学びたい！」

しかし果たして、
半年間毎日朝から晩まで、
学校に通えるのか？

夫にも迷惑が掛かることに
なるだろう。新婚なのに、、、

でも、、、
気付いたら申し込みをしていました。


受験資格要件　おおむね30歳以上、
私は28歳でしたが受験できました。


試験当日は
意外に沢山の受験者がいて、
びっくりしました。

3倍ほどの倍率だったでしょうか？
何とか合格し、
そこの学生となれました。

この半年間は
とても楽しく、充実した日々でした。新しいことを学ぶことは
私にとっては家事よりも
楽しく、決断して良かった！
と思いました。
そこでは沢山のお友達もできました。


クラスで1番年長の方と
最年少の私がなぜだか　
1番仲良くなったり、

独身の方、離婚した方、
再婚して、ステップファミリーを
築いている方、、、
皆さん明るく、元気で
バイタリティがあり、
逞しくて、

まだ結婚したばかりの私には
その方達の会話は刺激的でした。
人生は様々、どんな事があっても
大丈夫なんだ、
と勇気づけられました。



卒業後は念願の介護の
仕事に就きました。
しかし入職して3年目を目前に
夫の転勤の辞令が、、、


転勤がある事は
分かってはいた事ですが、
3年働いたら次のステップに　
と考えていただけに
とてもはがゆく、残念でした。
悲しかったです。


職場でも沢山の
知り合いが出来たのに、、、


介護の仕事には
その後は色々な事情で、
縁がありませんでした。


介護の学校で
知り合った方とは
今でも何人かとは
付き合いがあります。


くだんの歳上の友達は
もう70歳、未だ介護の仕事をし、
4人のお孫さんがいます。


現在介護の仕事を
再開していますが、
学校で学んだ事が今も
とても活かされていると感じます。


色んな事を学びましたが、
1番頭に残っていることがあります。


「介護する者に必要なことは
　3つのHです。
　　　HEAD  HEART  HAND
　　(冷静な頭、温かい心、確かな技術)
　　　です。」


当時
　「介護の仕事なんて
よくできるねー」
と60代の女性に言われたことが
ありました。
私は何ともいたたまれなかったです。
世間はまだそんな考えだったのです。


あれから25年、
まだまだ偏見はあります。

30代の時にはまだ遠い未来だった
老後が、今は身近になり、
親の介護が目前となって来ました。


誰だって年を取ります。
老いて行くのです。
私も、あなたも、、、


人生100年時代
その人の終焉に
寄り添える仕事、
誇りを持って働いて
行きたいと思います。