1時間かけて本を紹介するライブ。
――もし興味を持ったけれど購入はためらっているという方は、是非ライブに参加してくださいと勧誘してみるつもりです。「1時間かけて紹介するから、それを聴いて買うかどうか決めてね!」と。
人生は物語
どうも横山黎です。
今回は「1時間かけて本を紹介するライブ」というテーマで話していこうと思います。
📚1時間かけて本を紹介する
再来月の4月25日に、僕は大学で「BOOK TALK LIVE “Message”」というライブイベントを開催しようと企んでいます。
ブックトークとはひとつのテーマのもと、本にまるわるエピソードを紹介する企画のこと。図書館や学校の図書室で行わることの多いイベントですが、僕はそれを会場をおさえて、ライブイベントとしてやっちゃおうというわけです。
テーマは「Message」。
僕が去年出版した初書籍の書名でもあります。
小説『Message』は、成人の日を舞台にしたヒューマンミステリー。「110」というダイイングメッセージの謎を解き明かしていく物語です。人生最後なんだから、犯人の名前じゃなくて本当に伝えたいことを伝えた方がいいよねという考えから生まれた作品です。
『Message』は、2度に渡る共同創作によってつくられたり、Amazonで出版されたり、半年で120冊手売りされたり、著者である僕自身の手によって紹介されビブリオバトルで全国大会に進出したりと、面白いエピソードを持ち合わせているので、ライブでは1時間かけて物語ろうというわけです。
改めてですが、このようなライブをやることになった経緯を整理しておこうと思います。そして、ライブの方針の微調整をしていこうと思います。
📚オフラインイベントの強さ
僕の21歳のテーマは「Message」です。お世話になった旧友や先生方、家族に愛情と感謝を伝える一年にしようということで今まで動いてきました。
既に読まれた方ならお分かりいただけると思いますが、『Message』を届けることが、そのまま愛情と感謝を伝えることになるので、僕は手売りしていったし、より多くの人に届けるためにビブリオバトルに挑戦したりしてきました。
僕は誕生日が6月なので、半年くらい予定が何もないなあと新年早々頭を抱えたんです。最後まで伝えることから逃げたくないと思い、僕はオフラインイベントをやることにしました。
やっぱり、オフラインイベントって強いと思うんです。
非日常を感じられる特別な時間だし、ホストとゲストの距離がぐっと縮まる空間。しっかり設計すれば、オンラインよりも日常的なやりとりよりも深いコミュニケーションが実現できて、強固な信頼を築くことができます。
この前、今バンドやっている高校時代の友達と電話で話したんです。彼らはもうCDも出していて、精力的にライブ活動を行っています。で、CDが一番売れるのはいつかというと、ライブが終わった後。ライブの興奮冷めやらぬ中、CDに手を伸ばすお客さんが多いそうです。
理由としては3つあると思っていて、「家で聴きたい」「応援したい」「お土産に買いたい」の3つ。
CDは音楽を聴くためのものだから、家で聴きたいという理由で買う人はいるでしょう。それでも、今やサブスクの時代ですからわざわざCDという質量のあるものを買う人は多くない気がします。それでも買おうとするのは、ライブを体験して応援しようという気持ちが生まれたから。頑張ってほしいという願いを込めて、CD購入に踏み切る人は少なくないと思います。
さらに、良いライブであればあるほど、それを忘れたくない。だからこそ、思い出すための装置としてCDを買う。つまり、お土産としてCDを買うというわけです。そこには機能的な意味はなくて、体験を裏付ける「証拠」としての意味、本に似た「物語」としての意味があるのではないでしょうか。
話を戻しますが、「BOOK TALK LIVE ”Message”」のねらいもそこにあって、ライブ終演後にグッズみたいな感じで書籍を販売するつもりです。そこから逆算して考えると、読みたいと思ってもらえるように本の紹介をしなきゃいけないし、応援されるようにとにかく頑張らなきゃいけないし、お土産としての価値が上がるように記念に残るようなライブにしなければいけないのです。
📚未読の方向けに設定する
いろいろ考えた結果、小説『Message』未読の方向けに設計した方が効果的という結論に至りました。
昨日、ライブの集客のひとつの仕掛けとして、大学図書館の内部にある展示室を利用して、「Message展」を開催し、ライブのチラシをそこで配ろうという話をしましたが、「Message展」も「BOOK TALK LIVE “ Message”」も入場無料に設定しているんです。
もともとは小説『Message』をチケットにしようと思っていたんですが、図書館側の規約で有料イベントの開催は不可とのこと。仕方ないので、無料に振り切ったわけです。
展示もライブも無料だと考えると、小説『Message』を読んでくれた方に向けてネタバレ有りのライブをするよりも、未読の方に向けてネタバレ無しで魅力を紹介するイベントにした方が効果的だし、人を呼べると思ったんです。
やっぱり、既読の方向けにしてしまうと、未読の方にとって敷居が高くなってしまうし、ネタバレしないとしても本を読んでおかないと楽しめないんでしょという気持ちになってしまうと思います。
だから、Message展に参加してもらった方のなかでもし興味を持ったけれど購入はためらっているという方は、是非ライブに参加してくださいと勧誘してみるつもりです。「1時間かけて紹介するから、それを聴いて買うかどうか決めてね!」と。
そもそもブックトークは紹介する本を読んでいない方にも魅力を伝えるものですから、少し軸を変えるけれども間違っているわけではありません。ライブの内容も調整していきつつ、より多くの人に小説『Message』を届けにいきます。
noteのユーザーさんには縁のない話かもしれませんが、是非参加いただければと思います。チケットはこちらから!
最後まで読んで下さりありがとうございました。
20230213 横山黎