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涙を流した場所が、あなたのオアシス

――涙が出る場所に、僕は居心地の良さを感じているんですよね。


人生は物語。
どうも横山黎です。

今回は「涙を流した場所が、あなたのオアシス」というテーマで話していこうと思います。


📚オアシス

5月21日(日)に開催される文学フリマ東京36に、僕は出品者として参加します。最新作『夜明けのうた』といううた集を販売する予定です。

詩のような、歌詞のような、うた。中学時代から400以上の作品を綴ってきた僕が、20作品を厳選して1冊の本に仕上げました。1日の終わりに1作品をじっくり味わう読み方がおすすめです。眠る前のあなたに小さな革命を起こしたい。ステキな夜明けを迎えてほしい。そんな願いが込められています。

Amazonで購入できますが、文学フリマ価格で少しお安くご案内します。是非、【N-38】のブースにお越しください!


文学フリマまで少し時間があるので、うた集に収録してる作品たちを毎日紹介していこうかなと思います。そのうたにまつわるエピソードを物語っていきますね。

今回取り上げるのは、「オアシス」という作品です。

渇いた心を抱えながら生きている僕らはきっと、涙を流せる場所を探していて、この世に自分の居場所があるとするのならばその場所なんじゃないか。そんな気付きから生まれた作品です。


📚渇いた心

名前を伏せて発信ができる場所が増えてきました。SNSがそれ。匿名を良いことに、自分の渇いた心を呟く人で溢れています。きっと誰しも心の声を聴いてほしくて、できれば多くの人に認めてほしくて、そんな願いを託しながら毎日表現しているのです。

ただ、その先に快く報われる未来は待っていなくて、いくら発信したところで渇いた心を一時的に潤すだけのもの。自分が心から満足するような満足に出逢えることはありません。

一時的な給水が追いつかなかったら、その心はたちまち弱ってしまうし、過ちを起こしたり、あらぬ方向へ走り出したりしてしまうおそれもあります。取り返しのつかなくなる前に、僕らは探さなければいけない場所があるのです。

それは涙を流せる場所

あなたにとってのオアシスは、

あなたの涙があふれた場所なのです。


📚あなたのオアシス

僕は普段創作にまつわる活動をしていますが、教育学部の大学4年生でもありまして、去年、教育実習に行ったんですね。そこでは本当に得難い経験をしました。授業の作り方や教師の立ち回りなど、目からうろこの話ばかりでした。

実習最終日、指導教員との最後の時間では涙が出るくらいに、努力できたんです。

今までの話の流れからすれば、教育現場が僕にとってのオアシスといえそうですが、ちょっと違います。確かに教師のやりがいってこれか!と気付いたことも涙した理由のひとつではありますが、それよりも努力のやりがいに気付けたことが大きかったんです。

僕、努力という努力をしてきませんでした。運の良さと環境の良さで上手く立ち回ってきた人なので、がむしゃらに頑張ることをしてこなかったんですよね。

だからこそ、悩んで、悶えて、頑張った先に、こんなにも眩しい景色と、こんなにも鮮やかなやりがいのあることに、僕は涙したんです。

だから、僕は、それ以降、「ちゃんと努力しよう」と思えたんですよね。その先に待っているのが、自分の居場所だと分かったから。


涙が出るって分かりやすいじゃないですか。分かりやすく感動していることが分かります。だから、涙が出るか出ないかが感動の指針で、本も映画も音楽も、鑑賞するときのものさしにしています。


なんなら人生の選択もそう。今、僕は結婚式のバイトをしているんですが、二年近くも続けるモチベーションが維持できているのは「涙が出るから」なんですよね。どんなにしんどくても、披露宴最後のエンディングムービーを観ると泣けてくるんです。得も言われぬ美しい空間に分かりやすく感動しているんですよね。

そういえば昨日も泣きそうになってたなあ。こらえたけど。


努力の先、美しい空間……そんな風に涙が出る場所に、僕は居心地の良さを感じているんですよね。自分の居場所はそこなんだって分析できたんです。

今回はあんまり触れませんでしたが、創作にまつわるエピソードはいくつか涙に彩られたものもあるので、その話はまたいつか。最後まで読んで下さりありがとうございました。

20230515 横山黎


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