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講談社児童文学新人賞に応募した作品の話

こんばんは ⸜( ◜࿁◝ )⸝︎︎🌙
深河優雨です。

今回は、

講談社児童文学新人賞に応募した創作作品の話

をしたいと思っています。

「白月が昇る頃」の話

白月が昇る頃の主な登場人物
主人公・園田利人
ヒロイン・久賀志乃
2人の恩師・臣和樹
利人の両親と
臣の親友の喫茶店を営む染治一家

 この世界では、人の目に「幸せになれる数」が見られる。みなそれぞれ3つ以上の幸せを所持し、もれなくみんな幸せになれる世界。
 そんな中、ひとつしか幸せを持たず奇異の目で見られていた利人(りの)は、久しぶりに会った恩師の臣に教師をやめて引っ越すことを告げられる。
 その時臣に「幸せにー異常がある」と言う人が引っ越してくる、なので仲良くしてやって欲しいと頼まれる。
 そうして臣と入れ替わりにやってきた歳上の女性、志乃は「幸せが無い」異常を持っていた。
 志乃と関わっていくうちに、彼女に幸せになって欲しいと思い始める利人。
 然し彼女は幸せになれないと諦めきっていた。
 この世界の制約、「己の持つ幸せを人に譲ることができるが、ひとつは自分で使わないと不幸が訪れる」
 利人はそれを知ってでも彼女に幸せになって欲しいと思い……


この作品を創るに至った経緯について

 自分はそれなりに特異な育ち方をしているのだが、それがきっかけもあり、色々な病を持っている。

 ADHD、ASD、愛着障害、睡眠障害、躁鬱etc…

 高校に上がってからスマホを持つことになり、ネットの海の中でとある人と出逢った。
 彼女のことを"楢さん"と呼ぶ。
 楢さんは自分のことを掬いあげてくれた人だ。大人のことが嫌いで、教員でも職員でも親でもなんでも嫌っていた自分に、大人になることへの希望を少なからず持たせてくれた。
 優しくて、いいひと。
 ただ優しいだけじゃなく、嫌われてもいい覚悟で、それでもどうしても届けたい言葉を届けてくれるような人だった。
 楢さんも鬱病を持っていて、まだ学生の自分に先輩として道を示してくれた。
 楢さんは、「私はもう幸せにはなれないかもしれないけれど、あなたはまだ幸せになれる」と零した時があった。
  その時に自分は、綺麗事でもなんでもなく彼女に自分の幸せをあげてしまいたいと思った。
 それが元で、「白月が昇る頃」は誕生した。


 自分にできること、を考えて。

 楢さんは自分に救われることは願っていない。自分もまた、楢さんに救済されることは願っていない。
 それでも、楢さんは自分が「自分を犠牲にしてでも彼女を救いたいと願っている」事実に悲しむ、または怒るのでは無いかと思う。
 それでも自分は彼女に救われて欲しいし、自分独りで幸せになりたいとは思えなかった。
 楢さんの孤独や苦しみを本当の意味で自分は理解することができないし、楢さんを救おうとから回って共倒れすれば楢さんを苦しめることになるとわかっている。
 自分は非力な子供で、大人になっても持てる力は限られる。そう思った時、今の自分の持つ ""最大の力"" は、絵と文章だった。
 救いたいだとか救われたいだとか、そんなことを考えながら、熱に浮かされたように書き上げたのがこの物語だった。
 言うなれば、長い長い手紙のようなものなのかもしれない。
 もしかせずとも、楢さんは自分がエンタメに落とし込まれていることを良く思わないのかもしれない。
 それでも、楢さんや、楢さんのような優しい人へ届くようにと書いたものだ。
 自己満足で独り善がり的すぎる物語。
 それが、「白月が昇る頃」だ。

この物語が救済になると願って

と、まぁグダグダと書き連ねたものの、実際には新人賞には堕ちたのである。
 もう少し自分に惹き付ける力があったならと願うものの、それでも新人賞に受かるかどうかなんて本当は分からないのだ。
 自分が大事に思っているものを他人が大事に思うかどうかなんて、分からない。
 誰かのためを思っていても思っていなくとも、物語を描くと言う孤独な作業には並ならぬ想いが詰められるもので、それを選考するのは大変な作業だろう。
 講談社の選考員の皆さまには感謝を告げたい。

 ここまでダラダラと繋げた駄文を読んでいただき感謝しよう。それでは、風邪をひかぬよう。
 Good night and have a nice Dream……

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