雨降り終え、闇優しく開き、歓喜に歌う
お天気の良い日中、どこからともなく春の匂いが漂ってくるようになりましたね。一雨毎に春がやってくる。私は春を待ち切れず、ネモフィラの苗をお迎えしてしまいました。
そんなこれからの春のお庭予報です。
「雨降り終え、闇優しく開き、歓喜に歌う」
春先は雨が降ったり止んだりしながら、気温が上がっていきます。穏やかな春の予感のする、第一声です。昨年は夏の厳しい暑さ、冬の厳しい寒さと、お庭育ちの植物たちならずとも大変な一年でありました。休眠期に入っていた植物たちが、優しい陽の光に目を覚ます様が目に浮かぶようです。同時に、私達、人間社会にも明るい兆しが舞い込んでくるように予感させてくれます。例えばそれが「前を向いて歩こうと思えた」それだけであっても。
「木立揺するもの、地耕す」
大きく風が吹いてきたら、土を肥やすタイミングでしょうか。また、風が運んでくるもの、様々な草の種であったり、虫たち。冬は吹き付けると身を縮めるしかなかった「風」というものが、豊かな恵みとなりそうです。また、木立を揺する、何も出来ず苛立ちを感じていた心の内に芽吹くものがありそうです。なんで、何故、どうして。そんな思いに心揺らされ、また動くに動けず自らを揺するしかなかったもの。そんなものたちが、ようやく豊かな恵みを享受するための準備に入ろうとしています。収穫はまだまだ先のことであろうとは思いますが、それでも、これもとても良い兆し。風が吹いてきたら、お庭も人も準備に入りましょう。
「根腐れずよく育つ、葉物良し」
さて、お庭の畑に植えるものですか、葉物よし。根腐れず、ということなので、長雨の心配もなさそうです。色々とお野菜の苗を探しに行くのが楽しみになります。土を肥やし、休眠期を終えた植物たちと春を喜び、新たな命の芽吹きを踊り歌いながら待ちたいものです。
「春のうち後思考し庭整えよ」
とても穏やかな春のうちに、夏はどうしようか、去年まではこうやっていたけど今年はどうしようか。冬には…そんなふうに先を見据えてお庭を大きく整えよということです。我が家は今年、お庭の大改造の予定でいます。レンガを敷きたいと思っており、また、花壇も整え、新たに加わったラズベリーの木を植え、ネモフィラを植え。楽しみながら、かつ、梅雨時の水はけや、冬の日当たりのことまで考え整えていきたいと思っています。人も、これから一年の大筋をよく見据えておけ、ということだと受け取りました。今もまだ、厳しい社会情勢の渦中に私達はいます。それでも、嘆くばかりでは心身ともに疲弊してしまいます。厳しいのであれば、その厳しさにどう対処していくか。立ち向かう、のではなく。自らの立ち位置や考え方、動きや備えを柔軟におき、どのような風が吹こうとも、きつい陽射しに晒されようとも、厳しい寒さに襲われようとも、揺るがぬもの。そして、柔軟に移動出来る備えと在り方が、求められている気が致します。
あたたかな陽射しの中、穏やかな気持ちで、これからの未来に幸あれと願う。そんな春のお庭と私たちでありたいものです。
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