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港のスナイパー雅!ep21「裁くのは私だ」



港のスナイパー雅!

港区の夜は静かだった。高層ビルの明かりが海面に反射し、まるで星空が地上に降りてきたかのように輝いている。その中を一人の少女が静かに歩いていた。彼女の名は赤坂みやび。18歳にして警視正の肩書きを持つ、異例の存在だ。

みやびは幼少期から特殊な訓練を受けてきた。格闘技、バイク、車の運転、そして射撃。彼女の手には、愛用のワルサーPPKが握られている。さらに、未来的なフォトンショットガンも彼女の武器庫に加わっていた。

今夜、彼女は港区の財源を狙う犯罪組織の一員を追っていた。情報によれば、彼らは港区の重要な資金を狙っているという。みやびはその情報を元に、港区の倉庫街へと足を運んだ。

倉庫街に到着すると、みやびは影の中に身を潜めた。彼女の目は鋭く、耳は周囲の音を逃さない。突然、遠くから足音が聞こえてきた。みやびは静かにワルサーPPKを構え、音の方向に目を凝らした。

「ここだな、計画通りに動けよ」と、低い声が聞こえた。みやびはその声の主を確認し、慎重に近づいた。彼女の動きは猫のように静かで、相手に気づかれることはなかった。

「動くな!」みやびは一瞬の隙を突いて、相手に銃口を向けた。驚いた男は手を挙げ、抵抗することなくその場に立ち尽くした。

「赤坂みやび、警視正だ。お前を逮捕する」と、みやびは冷静に告げた。男は恐怖に震えながらも、みやびの目を見つめた。

「お前一人でここまで来たのか?」男は震える声で尋ねた。

「私一人で十分だ」と、みやびは答えた。その言葉には、彼女の自信と決意が込められていた。

その時、突然空中にドローンの音が響いた。みやびは即座にフォトンショットガンを取り出し、ドローンに狙いを定めた。光の弾が発射され、ドローンは一瞬で無力化された。

「ドローンも化学兵器も、私には通用しない」と、みやびは冷静に言い放った。彼女の目には、揺るぎない決意が宿っていた。

みやびは男を拘束し、警察に引き渡した。彼女の任務は成功したが、これが終わりではない。港区にはまだ多くの悪が潜んでいる。みやびはその全てを追い詰める覚悟を持っていた。


翌日、港区の夜は冷たい風が吹き抜けていた。赤坂みやびは、かつての恋人である佐藤健一と再会するために、指定された場所に向かっていた。健一はみやびの幼馴染であり、彼女が警視正になる前からの友人だった。しかし、最近の情報では、彼が犯罪組織と関わっている可能性があるという。

みやびは心の中で葛藤していた。健一が本当に犯罪に手を染めているのか、それとも何か誤解があるのか。彼女は真実を確かめるために、彼と直接対峙することを決意した。

指定された倉庫に到着すると、健一が待っていた。彼の表情はどこか緊張しているように見えた。

「みやび、久しぶりだな」と健一は微笑んだ。彼の使命はみやびの暗殺。

「健一、あなたが犯罪組織と関わっているという情報がある。本当なの?」みやびは真剣な表情で問いかけた。

健一は一瞬ためらったが、やがて深いため息をついた。「みやび、俺は…」

その瞬間、倉庫の奥から数人の男たちが現れた。彼らは武装しており、明らかに敵意を持っていた。

「健一、これはどういうこと?」みやびは驚きと怒りを隠せなかった。

「ごめん、みやび。俺は彼らに脅されていたんだ。でも、もう逃げられない」と健一は悲しげに言った。

みやびは瞬時に状況を把握し、フォトンショットガンを取り出した。「健一、下がって。私が彼らを止める」

激しい銃撃戦が始まった。みやびは冷静に敵を一人ずつ無力化していった。彼女の動きは迅速で正確だった。健一はその様子を見守りながら、彼女の強さに改めて感嘆した。と、同時に健一は隠したナイフを手にしたまま、みやびに接近。抱擁し、耳元で「キスしていいか?」と囁いた。ナイフはみやびの首に添えられている。

それに気づいたみやびは瞬時にワルサーで彼の足元を撃った。

最後の敵を倒した後、みやびは健一に向き直った。「健一、あなたを逮捕する。これ以上、罪を重ねるわけにはいかない」

健一は静かに頷いた。「みやび、なぜこんなことを?」

みやびは健一を拘束し、警察に引き渡した。彼女の心には複雑な感情が渦巻いていたが、正義を貫くために必要な決断だった。

「もう一度聞く。なぜ俺をこんな目に遭わせるんだ!」

みやびはさりげなく答えてみる。

「ふっ、楽なものよ」



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