【無料】戦略コンサル・総合コンサル就活生向けグループディスカッション・GD対策
こんにちは、れい(@rei0_case)と申します。
私はコンサル就活をしていて、複数の戦コンから内定を頂けました。
Twitter・noteを通じてコンサル就活の手助けになる情報を発信したいと考えています!
今回は選考途中で課されるGDについて解説します。
戦コン就活・選コミュにおけるGD突破を目指す方をターゲットとして想定しています。(総コンを目指す方にも参考になると思います。ただし、総コンは評価項目に占めるEQの比重が戦コンより大きいと思われます。)
※コンサルの選考で課されるGDと一般的な日系企業で課されるGDでは評価項目が大きく異なる可能性があります。
(1)GDでの評価項目
思考力は大きく分けると「論理的思考力」「論点思考力」「仮説思考力」の3つに分解できます。
論理的思考力
GDにおいて論理的な主張ができることは最重要です。
論理的な主張は上記画像のピラミッドストラクチャーのように綺麗に構造化され、以下の三つの要件を満たしています。
主張と根拠、根拠と(根拠の)根拠の間に飛躍がない
根拠の背景にある前提(ファクト)が正しい
同一階層の根拠がMECEである。
このピラミッドストラクチャーこそ、最も情報の受け手が内容を理解しやすい構造です!
GDでは必ず理由をセットで発言すること、できるだけ自分の主張を構造化してトップダウンで話すことを意識しましょう。
一つ目の要件のそもそも、主張と根拠の間に飛躍がない状態とは
主張に対してWhy so?と問うと根拠が導かれて、根拠にSo what?と問うと主張が導かれる状態です。
二つ目は主張する上で、
「そもそも、主張を構成する根拠って正しいの?」
という視点です。GDでは検索できないので検証ができませんが、常に「それって本当に正しいの?」という意識をもちましょう。
三つ目の、根拠がMECEでない状態は説得力の低下に繋がります。
例えば、新市場進出の検討にあたって「XX市場は市場成長率が高いから進出すべき」という主張は説得力に欠けます。
なぜなら、「XX市場の競合に勝てるのか?」などの他の観点の根拠が漏れているからです。
論点思考力
論点思考力とは論点思考力とは正しい論点を立てる能力です。
私は正しい論点とは
・答えを出すと、その後の検討方向性に影響を与える
・現状、答えを出すことができる
の二つを満たす問いだと考えています。
特に、GD・ジョブで重要な能力です。
GDにおいて議論すべき論点は何か?を考えて、次に議論すべき論点の提示・今話している論点の修正をする力を見られています。
仮説思考力
仮説思考力は仮説を構築する力と、他人の意見をもとに仮説を修正する力が見られています。
GDでは自分の仮説を積極的に伝えること(仮説の量を出すこと)、班員の意見をもとに仮説を進化させることが特に大事です。
主体性
議論に対してどれだけ主体性をもって取り組めているかが見られています。将来コンサルタントとして働く上で、案件(GDの場合はお題)に対して当事者意識をもって取り組めることが大切です。
自主的に役職を担ったり、面接官からの質問に回答する姿勢は主体性があると評価されるでしょう。
※ただし、全ての役職を担おうとして協調性が欠けていると判断されないように注意が必要です。
チャーム
この人と同じ会社で働きたい/クライアントに気に入ってもらえそうと思ってもらえる力です。GD中の振る舞いや伝え方で見られています。GDは選考なので合否がありますが、「班のアウトプットの質が落ちても、自分が通過することを優先する」のではなく、「班で優れたアウトプットを出して、全員で選考を通過しよう」という意識で臨むべきです。
例え、班員の仮説より自分の仮説の方が優れているとしても、相手の仮説を真っ向から否定することはNGです。
上記で、評価項目について解説しましたが基本的にケース面接で見られている能力と同じです。
なぜなら、選考序盤でGDが課される理由は採用コストを省くためです。
本当は一人一人ケース面接をしたいけど、そんな時間が無いのでGDをやって複数人を一度に評価していると考えられます。
(2)何をすれば評価されるのか?
①常に理由をセットで発言する
コンサルのGDでは論理的な思考ができることを示す必要があります。そのために、自分の意見を言うときは理由をセットにましょう。
例)「今回のクライアントが抱える課題は〇〇だと思います。何故かというと~」
②前提共有等で抽象的な表現を具体化して共通認識を取る
抽象的な言葉で班員ごとに認識のズレが生じている可能性のある言葉を指摘して具体化しましょう。
例えば、「低価格帯の美容室」と表現すると、ある人はカット3000円の美容室を想像する一方で、別の方はQBハウスのようなカット1000円程度の美容室を想像するでしょう。
このような認識のズレが生じるので、「低価格帯の美容室」のような表現がでたら「低価格帯の美容院って、カット〇〇円の美容室という認識でいいですか?」と具体的な数値を用いて共通認識をとりましょう。
例)
短期→3年以内
若い人→10代・20代の人
③論点の修正をする
優先度の低い・そもそも答えが出ない論点について議論している場合は修正しましょう。
例)「今〇〇という論点について話していると思うんですけど、XXという論点の方が優先度が高いので先にXXの方を話しませんか?」
優先度の高い論点とは
・その後の議論の方向性に影響を与える
・答えを出せる
の二つを満たすと考えています。
④仮説の修正/進化させる
班員の意見を基にさらに良いものへ進化さえるで、仮説修正力をアピールできます。
例)班員が出したA案に対して、
自分「A案は(その案が良いと思うポイント)という点で優れていると思います。一方で、〇〇という懸念点があるので、A→A'案にしたらより良くなると思います。」
⑤班員の意見を抽象化し、構造化する
ディスカッションで出た具体案を何らかの共通項で括り抽象化して構造化しましょう。
発言のイメージとしては
「良いリーダーとは?」というお題で
・コミュニケーション能力が高い
・責任感が強い
・他の人の模範である
・自信家である
・決断力がある
という各班員が考える良いリーダーの条件が出されたときに
「責任感と自信家が性格面、コミュ力と決断力が能力面、模範であることは行動面に分類できるよね。」
性格
責任感
自信家
能力
コミュ力
決断力
行動
普段から模範的な行動をしている
という感じです。
特に抽象系のお題、一部選コミュで出題される網羅構造系のお題で重要です。
⑥他の就活生が思いつかない&筋の良い仮説を発言すること。
正直短期的に鍛えられる能力ではないですが、。この能力を伸ばすにはコンサル以外の書籍を通じたインプットや身の回りの物事への洞察(例:広告の狙い)を日常的に行うことが大切です。
(3)NG項目について
①班員の意見を真っ向から否定する
たとえ相手の意見が筋が悪いと思ったとしても、「Xさんの意見は間違っていると思います」と全否定するのはやめましょう。
「この部分はとても良い考えだと思うけど、〇〇だから、ここを直したらもっと良くなると思う」
のように良かった所を褒めつつ、改善すべき箇所+改善すべき理由を指摘した方が班の雰囲気が良くなるし、評価も高くなるでしょう。
また、代わりとなる案を一緒に提示できたらベストです。
②脳死でフレームワーク/因数分解を使う
「とりあえず3C分析しましょう。」「とりあえず売上を人口×購入率×…に分解すると」など脳死でフレームワーク・因数分解をしている感が出る発言は避けましょう。
フレームワーク・因数分解を使う目的も伝えるべきです。
例)「現状の市場環境・競争環境や製品に対する認識を揃えて、課題に繋がる示唆を得るために3C分析しましょう」
③スタンスをとらない/修正しない
「客数or客単価のどちらを上げるべきか」のような分岐点にさしかかったときに「客数と客単価のどっちに注力しても良いと思う」のようなスタンスを取らない発言(態度)はNGです。
必ず「〇〇に注力すべき」とスタンスをとって、理由とセットで発言しましょう。
例)「客数に注力すべきだと思います。なぜなら~(理由もセット)」
また、自分のスタンスに固執することもNGです。
班内で意見が対立し相手の意見の方が正しいと思ったなら、自分の意見に固執せず、スタンスを変えましょう。
ただし、自分の意見の方が論理的に正しいなら、相手の説得を試みるべきです。
(4)GDを突破しやすい立ち回り方
①ファシリテーターをする
議論の枠組みや方向性をチームリーダー的な役割です。
自分が持っている仮説をもとに議論を誘導しましょう。
ジョブの場合は自分より優秀でファシリに相応しい人がいればファシリを譲るべきですが、短時間のGDではメンバーのレベルにかかわらず自分がファシリをするテクニカルな勝ち方も一定有効です。(推奨はできないが)
注意点としては協調性が欠けていると見なされないように適宜班員に同意を求めること、班員からの意見を聞いて(妥当であれば)仮説を修正することです。
②議論の修正をしつつ、仮説を出すサブリーダー的な役割を担う
ファシリより発言量は少ないけど、発言の質は高いというパーフォーマンスの仕方が求められる。
常にファシリが進める議論の方向性が正しいの?という批判的な思考をもち、もしファシリの方向性が悪いと思ったら修正しましょう。
また、ファシリより思考時間が長くとれる分、課題特定や施策決定の段階で質の高い仮説を出すことが大事。
性格的にファシリとして議論をガンガン進めていくことが向いていない人にオススメです。
注意点としては発言量が少なくなりすぎないようにすることです。(最低でも発言のシェア20%はとりたい)
どのように立ち回るべきか?
①、②どちらかの役割を担いましょう。
もちろん、倍率が低いGD・戦コンよりEQが大事な総コンのGD、あるいは質の高い発言をし続ければアイデア出しだけでも通る可能性はあります。
しかし、①、②の役割をした方が通過率が上がります。特に倍率が高い選コミュのGDでは、①、②のどちらかの役割を担えないと通過は厳しいでしょう。
理想は①、②の両方の役割でバリューを出せるように練習して、班員のレベル・人数をもとに①or②のどちらの役割をするか決めることです。
書記をやるべきか?
私は自分から進んで書記をやる必要がないと考えています。
理由は
・書記をしたこと自体が評価されることはない。(総コンなら評価されるかも?)
・議事録作成に意識が割かれることで、発言の量と質が下がる。
ために、書記をしなかった場合と比べて自分の評価が下がる可能性が高いからです。
ただし、例外として以下の条件を満たす方
・書記をしても発言のシェア20%以上が担保できる
・書記をした方が思考の整理ができる
以下の状況下
・書記を誰もやりたがらない
・書記の人がタイピングが遅いor構造化ができない
なら書記を担当しても良いと思います。
特に書記の人のタイピングが遅い、構造化できないという状況だと経験的に班のアウトプットの質が大きく下がるので、書記を代わってもらうべきです!
(5)GDの練習方法
「GD力」=「ケース力」×「立ち回り力」
GDを通過する力をケース力とGD中の立ち回り力にわけて、それぞれを伸ばす方法を解説します。
①ケース問題を解く
上記で少し触れましたが、ケース面接とGDで見られている能力は変わらないので、GD対策としてケース問題を解くことは有効です。
ケース力がつけば、GDにおける発言の質も上がるでしょう。
また、GDで地蔵する人はケース力が低くて、思考速度が他の班員に追いついていないことが原因の人が多いです。
②多くのGDに参加して立ち回りを固める
選考or就活コミュニティのGDに参加して
・一通りの立ち回りをこなせるようにする
・自分の得意/不得意な立ち回りを見つける
上記の二つが達成できたら、メンバーのレベル別で自分が最もバリューを出せる立ち回りを見極めましょう。
例)「班員の中にめちゃめちゃ強い人がいたら自分は議論の修正&仮説出しに注力しよう」「班員のレベルに関係なく自分はファシリをしよう」
ただし、GD対策だとしても、「先にケース問題をたくさん解いてケース力を上げる→実際のGDに参加する」という順番で取り組みましょう。
理由は二つあって
・ケース問題を解くことは一人で可能なので、量を積んで短期間でケース力を上げられるから。
・そもそも、ケース力がないと他の班員に思考速度が追いつかずファシリをしたり、議論を俯瞰したりする余裕が無いから。
GDを経験するには
・選考でGDがある企業・選コミュに応募する
・コミュニティが主催するGD会に参加する(Goodfindのセミナーなど、たまにTwitterでGD会の募集をみる)
という方法があります。