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自分の身は自分で守る

 もう何年も前に一人修行をしました。一人修行の中身は滝行でした。
管理人さんの娘さんの卒業式があるので今日から3日間、家に帰るということです。
お互いの認識不足で3日間、一人で山にいなければなりませんでした。
 鯉とおしゃべり|レイ (note.com)
 頼みの綱の携帯は繋がらず、私が借りた丸太小屋から随分と離れた場所に公衆電話があります。もう無いと一緒です。誰も居ない山のてっぺんに3日間も一人で過ごさなければなりません。考えただけで恐ろしく、何事も起こらず3日間が無事に過ぎていって欲しいとそればかりでした。
 一番怖かったのは生身の人間でした。もし襲われたらと考えたら、自分の存在を消すことだと思いました。洗濯物を取り込み、夕食を明るい内に済ませ、明かりをつけず朝を待つことを徹底しました。その間も滝行は行っていました。
 滝に行くまで、人間に会いません。たった一人です。音を感じるのは葉っぱ同士がこすれあう音、鳥のさえずり、滝の音、そして自分の息遣いそれだけです。
 ようやく3日間が過ぎ、管理人さんが戻ってきました。安心しました。ものすごく嬉しかったのです。一人の人間の存在がこれほど重要だとは思いも知りませんでした。

 最近のニュースで山の中に一人で暮らしている方が外国人らしい人に襲われた話がありました。このニュースを見る前に、どなたも今回の事件を予想できたのではないでしょうか?山の中にたった一人で住んでいて、助けてくれる人は誰も居ない。
 私は短い期間でしたが、たった一人過ごしたことが、どれほど怖い思いをしたのかを思い出したのです。
 日本は性善説が根強く、風土としてあります。今は文化が違う外国人が多く日本に移住されています。
 自分の身は徹底的に自分で守る意識を改めてかみしめて欲しいと心から思いました。

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