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勘違い
上の画像はパソコンからお借りしました。
この仕事は店外の仕事も多く、一日だけでなく三日間もあります。今度の営業は超ベテランで定年退職して再雇用された人です。ワゴン8台に雨傘、日傘、紳士用も置いてあります。そしてレインコートもラックにかけてあります。初めて一緒に仕事します。現場に着いてびっくりしました。すべてが袋をとらずに展示されています。傘もレインコートも箱から出したそのまま出しただけです。これを見たらお客様はどう感じるだろうかと思いました。売る気はあるのだろうかと。私は思い切って超先輩にいいました。何点か袋から出していいですか?このままでしたらお客様が見にくいと思いますのでと。ええよ、と言いました。早速、袋をはずしました。レインコートの袋もはずしました。その営業は売り上げはどうでもよかったのです。仕事が終わって次の現場に商品を持っていくとき袋が掛かっていた方が楽だったからです。私は少しづつ模様替えもして、袋もはずして仕事をしました。意外と売り上げも良く、また声を掛けられました。同じことの繰り返しでしたが人柄は悪くなく、私は自分だけでも頑張ればいいと思い、何も思わなくなりました。
正反対の人もいます。森口京阪デパートでのことです。その社員は30代の後半で一生懸命仕事をする方でした。売り場は店内ではなくデパートの入り口の広場です。一週間の催事です。仕事が始まる前にセッティングをしなければなりません。大変な作業です。この社員さんは自分の休みにもかかわらずセッティングだけをしに朝早く来てくれるのです。その姿を見ていたらこちらも期待に応えたいと思い、一生懸命頑張ります。自分とこだけではなく他のメーカーも販売します。そこの販売員も社員さんが大好きですので頑張ります。気持ちは同じですので雰囲気は和やかで店内に居るときよりも売れるのです。人はお互い様です。相手が頑張ればこちらも頑張ります。そうでない人と組む時、力がしぼんでしまいます。
あることを聞いたのです。私のことです。営業の言葉です。そんなに頑張らなくてもいいのに。実績を作ったら来年がしんどいのよと。そこそこでいいのに、それで何となく一年過ごせるのに、あの人が(私)が売り上げ作ったから、今までとは違う目標額になるやん、それがしんどいのよ。
まさかまさかの言葉でした。ショックでした。会社が大きいとそうなっていくのでしょうか?大概でいいと、普通に生き残れば自分は安定と。
オーナ会社は違いました。私が病気になって何回も電話がかかってきました。あなたがいるのといないのとでは100万から違うから早く治して復帰して欲しいと。
デパートが斜陽産業になったのは、デパートの売り上げを考えているのはほんの一握りの人間だと思います。大概の人間は典型的なサラリーマンがほとんどです。自分の保身、定年退職するまで何のトラブルがなく無事に過ごせていけたら御の字だと考える人が多いのです。
昔の本田宗一郎さんや、藤沢武夫さん、土光敏夫さんのような人間はいなくなってしまったのです。
でももしかしたら若い人で気概を持って生きている人がいるかもしれません。そんな人に会いたいですね。