こんにちは,リハ研です.
皆さんは日々拘縮の方に対応していますか?
拘縮はなかなか変化も出ずらいですが,ただ対応していてもよくなりません.
よく言われるのが肩関節周囲炎は自然軽快すると言われたりします.
確かに自然経過していきますが,それであればリハビリを提供する必要はないのではないですか?
そうではないと思います.
炎症管理や疼痛コントロールなど理学療法士だからこそできることがあるはずです!
そのためには拘縮に関して病態を把握する必要があります.
そこで今回は拘縮について紹介していきます!
1,拘縮とは?
このように拘縮に関与する病巣部位は多岐にわたるため,治療に難渋することが多いとされています.
しかし,骨格筋と関節包は関節運動の生理的制限として寄与が高いと報告されていることも多く臨床で拘縮を考えるときはそれらの組織にアプローチをかけることが多いと思います.
それを裏付ける研究として,
つまり,経過期間によって拘縮の原因組織が変化してくるため問診による罹患期間の聴取が非常に重要になります.
2,拘縮は3種類に分けられる
まず,皆さんに考えていただきたいのが,
拘縮は”皮膚性拘縮”と”筋性拘縮”と”関節性拘縮”に分けられます.
ではそれぞれの拘縮がどのくらいの期間で起こるのか紹介します.
1)皮膚性拘縮
皮下組織は脂肪細胞を多く含んでおり,その間隙にコラーゲンが存在.
↓
不動に曝されると皮下組織の脂肪細胞が萎縮・消失に加えて,
その間隙を埋めるようにコ ラーゲンの増生が認められる.
↓
線維化の発生(拘縮)
が一般的な皮膚性拘縮の病態です.
期間としては,
つまり,短期間でも皮膚性の拘縮は起き始めているので初期から拘縮を考慮した介入が必要になります.
2,筋性拘縮
つまり,4週程度経過すると筋による拘縮が出来上がっている可能性があります.
3,関節性拘縮
関節包においても コラーゲンの増生に起因した線維化の発生・進行が関節性拘縮 の病態に関与することが考えられます.
この3つの拘縮の病態が主に考えられますが,どれも4週という比較的短い期間で起こってしまいます.
そのため,早期からのROM訓練が非常に重要になります!
3,拘縮の治療戦略
と報告されています.
これを考えるとリハビリの頻度も週1回では足りないことが考えられ,
外来などでも患者さんに週2,3回の通院頻度の提案が必要になってくるかと思います.
また,拘縮初期は多くは筋緊張が高まることによる筋性拘縮が圧倒的に多い印象です.
そのため,物理療法などを用いることもそうですが,等尺性収縮などを用いて筋緊張の改善を図る必要があります.
本日は以上になります.
拘縮は変化が出づらいので難しく感じる若手セラピストも多いと思いますが,病態を把握しリハビリを進めていけば治療の糸口が見えてくると思います.