
愛されるチャラ男😗
いませんか?職場にこんなひと。
ノリが軽くて、世渡り上手で、たいして努力していないように見えるのに、帳尻を合わせてくるチャラ男😟
要領良く立ち回る彼が、時にはちょっぴり羨ましかったりもする🙄
かみむら文庫『御社のチャラ男』🎭

ウエストエンドスタジオ11/27-12/1✨
かみむら文庫主宰で俳優の上村聡さんが、お気に入りの一冊を上演する企画📕
「御社のチャラ男」は絲山秋子さんの連作短編小説が元になっている💎
会社を題材にした小説は増えてきたとはいえ、非常に少ない🍀
コロナ禍直前の2020年に刊行され、様々な書評で絶賛された「御社のチャラ男」🧑💼
今回は、昨年11月に上演された東京演劇道場の試演作品をブラッシュアップしたものとなっている🔥
舞台は東京から少し離れた地方都市の食品メーカー・ジョルジュ食品🙂
社長のコネでやってきた営業統括部長・三芳は、社内ではひそかにチャラ男と呼ばれている。
彼と関わりのある人達が自分のエピソードとともに彼を語っていき、チャラ男の人間像が明らかになっていく🌪️
チャラ男と呼ばれる三芳は、もうすぐ40歳になる設定。
実力がないのに見栄を張り、面倒な仕事を部下に押し付け、女性社員を見下したような不適切な発言をする。
相手に不快感を与えているはずなのに、なぜか憎めない🫨
それは、彼自身が「自分には自分がないこと」にコンプレックスを持ち、寂しさや孤独を抱えているからだろう🤔
「いませんか?こんなひと。」と、チャラ男を軸にストーリーが展開していくあたり、チャラ男は周りを呆れさせる反面、非常に興味深く魅力的な存在ともいえる🫠
要所要所での例え話に唸らされた。
傘を風車に見立てて、チャラ男は風車をくるくると遠隔操作で回すことができるので、たとえ風車に何が起こっても平然としていられる😗
大半の人は風車と一緒に自分もくるくる回っているので、風車にトラブルが起きると自分も一緒に巻き込まれてしまう、と🤯
なるほど⚙️パッと思いついた対照的な人が2人いた🤫
会議でチャラ男が「KAWAI I」のコンセプトをサラッと提案した時、おじさま社員達が一斉に動揺した💥
それを見た女性社員は、「本当は可愛いものが大好きだけれど、日頃必死にそれを隠そうとしているので、たやすく可愛いを手にして前面に押し出す者を制裁したくなるのだろう。」と、分析していた🧐
悪気がないのに嫉妬の対象になってしまうのも、チャラ男の宿命🙃
勿論その分析が全てではないと思うが、妬む側も妬まれる側もなんだか微笑ましい🫶
彼を取り巻く、年齢や部署や立場が異なる社員達も物語の重要人物だ🙌
こんな会社はいずれ辞めると誓う営業マン、何でも屋になっている社長秘書兼総務課の女性社員、会社でもプライベートでもひたすら耐えるロスジェネ世代の社員、鬱病で休職して復帰した女性…そこから浮かび上がる会社という組織の現実と、いまだ昭和の残像を引きずる世の中の姿もリアルに描かれていた💦
会社とプライベートの顔を使い分け、社会で生き残るしたたかさも持ちながら日々奮闘する彼ら🌋
希望を見出せるラストの展開にホッとした😇
「あーいるいるそういう奴‼️」と全否定するのではなく、苦手な人の見方が少しでも変わるとお互いに働きやすくなるかもしれない✨…理想論かもしれないけれど素直にそう思えた作品だった🧶