ボードゲームのための中級ドイツ語➀
今まで⑧までシリーズとして書いてきた「ボードゲームの説明書を読むための初級ドイツ語」ですが、既に初級の域を超えているなぁという実感がありました。
ちなみに第一回はこちら。
そこで、今回からは実践的にドイツ語でルールを読んでいくことにしようと思います。題して【ボードゲームのための中級ドイツ語】
記念すべき?第一回で取り上げるゲームはこちら!!
独題は【Absacker】英題は<Yummy>邦題は「ゆかいなふくろ」です。
【der Absacker, die Absacker】
意味は集まりの最後/寝る前の最後の一杯(アルコール)で、転じて〆のボードゲームという意味にも使われるそう。
【der Sack, die Säcke】<Sack>「袋」という部分から袋がテーマになっているようですね。
ちなみに英題の<Yummy>は美味しいという意味です。よく聞く<Delicious>よりも俗っぽい感じで、「うまい」に近いかも。これは元々はKetch Up という題名で出されたゲームだからだと思われます。
それでは「ゆかいなふくろ」のルールを見てみましょう。
ちなみにこちらのサイトの【Spielregel & Downloads】から見ることが出来ます。
【Spielmaterial】や【Spielidee】 が並ぶいつもの感じ。
ここから【Spielidee】を1文ずつ見ていきます。
【Wie wäre es mit einem kleinen Absacker-Spiel? 】
早速難しめです。Google翻訳するとこんな感じ。
<How about a little nightcap game?>
「ちょっとした寝酒ゲームはどうですか?」
【wäre】は接続法II式というもので、<Would>のようなものです。丁寧な会話や仮定で使います。しかし、内容としてはまったく必要ありません。
ルールブックを読む際、分からないところに固執しないのは大切ですよね。(日本語でも、概要を掴んでから読み直すとすんなり理解できることがありますし、結構どうでもいいことを回りくどく書くこともあるからです)
【Reihum legen die Spieler eine, zwei oder drei Karten ab, um möglichst schnell vielekomplette Kartenreihen in der Tischmitte zu sammeln. 】
1文が長すぎる……。そこで分解してみましょう。
ドイツ語中級のレベルじゃねぇ!!
でも本当に?
訓練された皆様ならこの単語の羅列でルールを推測できるのではないでしょうか?
【um】「周り」とか「乗り換え」とかの意味がある前置詞
【zu 不定詞】ほぼイコール<to 不定詞>
この2つのセットで「zu 以下の動詞のことをするために」という意味になることは知っておいた方がいいでしょう。それでも動詞が後ろに来るため、感覚的には英単語を並べるだけよりも分かりやすいはずです。
(※大きな個人差があります。私はドイツ語の語順の方がピンとくる)
ちなみに英文ごとだとこんな感じ。(品詞苦手なのに何やってるんだろう……)
ネイティブではないので英文はGoogle翻訳に書いてもらいました。読んだ時の違和感は無いのでドイツ語→英語は優秀です。
目標は人それぞれだし、ボードゲームのルールを知りたいだけなら内容が伝わればOK。品詞(名詞とか動詞とかそういうの)が分からなくても大丈夫。
大切なのは単体とセットで意味が変わるもの。【um + zu 不定詞】とかそういうやつです。こういったものを覚えるように意識するだけで、あとは辞書をひきつつなんとかなります。
今回はまだ【Spirlidee】の途中ですが長くなったので一旦切ります。
次回は(需要なんて無くても)続きを書いていこうと思います。
ここまで読んでいただきありがとうございました。ドイツ語でルールを読むのは簡単だよと伝えるはずが難しさアピールになっている気がする……。
ちなみに、慣れれば読めるという身も蓋もない事実があります。
執筆:レグルス
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所属団体:アニマルウィップ
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