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セルフ呪い
今日はまた継母について書こうと思う
私は何をされても
全く抵抗せず
日々粛々といじめられ続けていた
それには1つ訳がある
継母と実父と3人での生活がスタートしたのは
4歳になったばかりの3月か4月位ではなかったか
東京へ戻ってすぐに
幼稚園の年中組に
通い出した記憶があるのでそう思っている
生活をスタートして
しばらくはいじめられることもなく
ごく普通に生活をしていたように思う
幼稚園が始まりしばらく経ったある日
幼稚園バスから降りて
迎えに来た継母と2人で家に向かって歩き
玄関に着いた
詳しい理由は忘れたが
私は早く家に帰りたかった
しかしその家の前で
継母は近所のおばさんと立ち話を始めたのだ
しばらくは黙って待っていたが
いつまでたっても立ち話は終わらない
実に楽しそうに話を続けている
まだ?と小さく聞いてみたが
待ってて
とだけ言われて
その後もずっと玄関の前に立っていた
気を取り直して
なんとか待とうと決心して我慢して
また聞いてみる
を
数回繰り返した覚えがある
継母とおばさんが話を終えて
家に入ったときには
すっかり堪忍袋の音が切れていた
玄関ででわーっと泣き出し癇癪を起こしてしまった
いくら泣いても喚いても
感情の高ぶりが抑えきれず
ついに私は継母に向かって
「あんたなんか、どうせ本当のお母さんじゃない!
だから(私をこんな目に合わせても)平気なんだ!」
と
怒鳴ってしまったのだ
それを聞いた継母は急に泣き出した
そして私を抱きしめると
「ごめんね。そうよ。
私はあなたの本当のお母さんじゃない。
でも仕方ないのよ。」
よく覚えていないが
そんなようなことを言って
とても強く抱きしめられていたのを覚えている
継母に抱きしめられたのは
それが最初で最後だった
私はすっかり驚いてしまい
その後猛烈に後悔の念が襲ってきた
どうしよう!
お母さんを泣かせてしまった
私は悪い子だ
私は悪い子だ。
その瞬間から
あまりの申し訳なさに
継母に普通に口を聞くことができなくなってしまった
そして継母も
その日を境に
私にひどく冷たく当たるようになった気がする
やっぱり私が悪いんだ
私があんなことを言ったせいで
お母さんがこんなにひどい人になってしまった
全部私のせいなんだ
幼心にそう思い込み
その後は何を言われ
何をされても徹底して無抵抗であった
もちろん父に言いつける事もしなかった
父が継母を
愛している
その事実と
父の大切な人を泣かせてしまった
しかも
その人を変えてしまった
と言う思い込み
私は私自身に
解けない呪いをかけたのだ