私は、今何時に居るのだろうか?
50歳になった頃、「人生時間」という考え方を知った。具体的には、年齢を3で割り、単位を時にする。 などと、年齢を時間に置き換えて考えてみる。
今の立ち位置が、一日の時刻で表せば「何時」に相当するか?というものである。
デジタル時計での表示よりも、アナログでしかも壁掛け時計や柱時計での表示のほうがイメージしやすい。
年齢を時刻に換算して、「X歳の自分は、今、午前あるいは午後Y時に居る」というイメージである。
■ グリム童話の『寿命』
神様が人間、ロバ、イヌ、サルの寿命をそれぞれ30年と決めた時、まずロバが、「私は30年間も重い荷物を運ぶ生活はしたくありません。寿命を短くしてください」とお願いした. そこで神様はバの寿命を18年短くした。
つぎにイヌが、「私はワンワン吠えながらヒツジを追い、野山を走り回る暮らしを30年間も続けることには耐えられません。もっと短くしてください」とお願いして、寿命を12年短くしてもらった。
今度はサルがやって来て、「神様, 私は30年間もキャッキャとみんなを笑わせる生活には耐えられません。寿命を短くしてください」とお願いして、10年短くしてもらった。
ところで人間は、「神様、私は30年では足りません。寿命を延ばしてください」とお願いしたところ、ロバの18年、イヌの12年、サルの10年を人間に下さった。
結局、人間はもともとの30年に40年を加えて70年の寿命を得ることになって, 人間は70年の寿命を得た.
最初の30年は自分の寿命なので非常に快適に暮らすことができたが、30年を過ぎてからの後の18年はロバのような生活で、40代は働き盛りといわれるが、重い荷物を運んで一所懸命働かなくてはならない18年を過ぎると、今度は老犬のような生活を12年、最後はサルのような生活を10年過ごすことになった、と……。
30歳以上になっても苦労は尽きないというこの寓話を, 皆さんはどう考えられるだろうか?
男性の平均寿命(0歳における平均余命)は、太平洋戦争直後の50歳から急激に伸びていき、1970年代半ばで、72歳前後になっている。「72歳で一日が終わり(午後12時/午前0時)」とする「人生時計」(図1)で見てみると、1974年に私は20歳になったばかりなので、朝の7時頃に居ることになる。
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