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【マンガ感想】『兎-野生の闘牌-』王道じゃないけど鋭い!。美麗さと艶っぽさを兼ね備えた麻雀漫画


【はじめに】

 記事に目を留めて頂きありがとうございます。今回は1996年3月 から 2017年6月まで『近代麻雀オリジナル』で連載されていた『兎ー野生の闘牌ー』(完結)の既刊全17巻(全151話)を読み終えた感想になります。

マンガやアニメに感想を書くに当たっての私の考え方などをこちらにまとめていますので一読頂けると嬉しいです。

【こんなおはなし】

 文章書くのが下手くそなので、あらすじは漫画掲載サイトから引用しております。

初めは点だった。

いじめられっ子の高校生、武田俊(たけだ しゅん)は強引にやらされたイカサマ麻雀で危険牌を見抜き、不良達の思惑から逃れることに成功する。

そんな俊の能力に気付いた同級生の山口愛は、代打ち集団ZOOに俊を参加させようとするが、ZOOの園長こと風間巌は拒否する。

入団を諦めさせようと風間巌が設定した武闘派ヤクザとの対局で、一度は入団を諦めた俊だったが、俊の中で何かが覚醒しはじめていた。

点はおぼろげながら線になり
面になってゆく。

マンガ掲載サイト(LINEマンガ)より引用

【感想】

◆美麗で艶っぽい登場人物に魅かれる

 兎にも角にも伊藤誠先生が描く美麗で艶っぽい登場人物が、男性、女性を問わずとても魅力的です。

 この漫画の際立って良い点を一個だけ上げろと言われたら、間違いなくここをあげたいです。もちろん世界観も良いんですけどね。

 痺れるほどにスタイリッシュな登場人物達がこの漫画の良いところですとハッキリと言ってしまいたい私がいます。(実際数名の登場人物のスピンオフ作品が出版されています)

 そのぐらい登場人物が魅力的です。

◆リアル麻雀?異能麻雀?

 この漫画、主要な登場人物が対局時に異能を発揮したかの様な優利を発揮します。

 危険な牌が分かるだとか、ドラが異常に乗りやすいだとか、役満が作りやすい手が入るとか、物凄く運が良いだとか、オーラスの親の時だけ運が爆発するとか。

 まぁ、イカサマ麻雀ゲームなんかのスキルに似たような感じではあります。
ただ、この漫画のそれは私の感覚的にリアル麻雀なんですよね。
言うなれば

『研ぎ澄まされた若い感性が呼び起こした偶発』

 作品を読んでいて、その様に感じました。
 これは間違いなくリアル麻雀漫画です(と言いたい自分がいますw)

◆世界観を邪魔しない恋愛要素が良い

 この作品の魅力的な部分の一つが、麻雀漫画に恋愛要素が上手く溶け込んでいるところだと思っています。

 主人公の俊(兎)とヒロインの愛(ユキヒョウ)の距離感が麻雀をとおして徐々に近づいていく展開はその辺(どの辺?)のラブコメよりドキッとしたりします。

 特に、作中序盤の間接キスのシーンは『この演出はやばいっ』と思う程に二人の距離感を明確に語っている様でした。(王道の偶発的な間接キスじゃないのがまた良い)

兎-野生の闘牌- 第32話 より

◆総じてあまり見たことのない麻雀漫画です

 麻雀に本筋を置きながらも、人間ドラマや恋愛要素を入れ込んで(格闘要素もあったりします)それが邪魔せず作品を面白くしています。

 もちろん、もっとストイックな麻雀よりの作風を好まれる方も多いと思うので万人が好む感じでは無いかもしれませんが、私は綺麗にハマりました。

 過去から昨今の麻雀漫画をいくつか思い出してみても、中々吹っ切れた作品じゃないかなぁと思います。

【さいごに】

 先日、自宅の棚を何気に漁っていたら何故か奥の方から数冊出てきましたw(保存用は実家にあったはずなので、結婚後に読みたくて買ったやつだったと思う。)

 作品自体は割と古い作品で、読み始めたのは社会人なりたて位だったような気がします。

 その割には今でも充分通じる画力があるなーってのが今の感想で、コミックで足りない分は好きだったエピソードだけLINE漫画で読み返しましたけど、かなり楽しめました。

 表紙が格好良い愛蔵版があるのをそこで知ったので、余裕があったら買ってみようかなと思う今日この頃でした。 

 

 

 

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