
ブックオフで買った『X-ファイル』Season1全巻
製作総指揮/クリス・カーター


90年代に一世を風靡したアメリカのテレビドラマ『X-ファイル』がブックオフにDVDとして売っていた。
某DVDコレクションの商品だったが、値段が安かったので全巻買ってしまった。
日本語吹替付きで画面は4:3、画像はそれほど綺麗ではありませんでしたが、それが逆に当時の雰囲気とリアルティを生み出していてGOODでした。
早速、空いた時間を見つけて観ましたが…、やっぱり面白い。今となってはちょっと古いネタもありましたが、当時は本当にリアルティに溢れ、興味津々で見ておりました。
Xファイルと言えばこの2人
フォックス・モルダー捜査官とダナ・スカリー捜査官だ!

この2人の存在感が絶大で、ヒットしたと言っても過言ではないでしょう。
『Xファイル』は全11シーズンとかなりの長編になっておりますが、僕が観たのはSeason3くらいまでだったと思います。
日本でも当時、僕が高校生の頃だったか、テレビ放送され話題となりましたが、ブームが去るとあっという間に消えてしまったと言う印象。けれど、当時の僕はレンタルショップでもビデオを借りまくりました。
テレビ放送時の吹替は風間杜夫さんと戸田恵子さん2人の吹替も良かった。
主題歌がB’zの『Love Phantom』も話題になりました。
それから『Xファイル』といえば、忘れてはいけないのがオープニング。Mark Snowのテーマ曲が実にドラマにマッチしていて、あのリフレインしたピアノと、口笛風のミステリアスな旋律がその世界へと誘い、引き込んでしまう。
ただ、第一話の『序章〜pilot〜』では、あのテーマ曲は流れません。エンディングにも流れず、確かテレビ版では独自のアナウンスがあったと思った?
動画ありましたがリンク出来ませんでした。
興味のある方はYouTubeで「Xファイル日本版オープニング」で見れるかと思います。
当時の時代背景を見るとアメリカのロズウェル事件や超常現象、UFOと言ったいわゆるオカルトブームで、アメリカ政府はすでにUFOや地球外生命体と接触していて、その事実を隠蔽しているのでは?と疑惑があったりと、それを払拭するかのように逆にこうしたドラマで混乱を緩和し、紛らわせていたようにも思えます。
Season1 全24話
#100『序章〜Pilot〜』
#101『ディープ・スロート〜Deep Throat』
#102『スクィーズ〜Squeeze〜』
#103『導管〜conduit〜』
#104『ジャージー・デビル』
#105『影〜Shadows』
#106『機械の中のゴースト』
#107『氷〜Ice〜』
#108『宇宙〜Space〜』
#109『墜ちた天使〜fallen Angel〜』
#110『イヴ〜Eve〜』
#111『炎〜Fire〜』
#112『海の彼方に〜Beyond The Sea〜』
#113『性を曲げるもの〜Gender Bender〜』
#114『ラザロ〜Lazarus〜』
#115『再生〜Young at Heart〜』
#116『E.B.E』
#117『奇跡の人〜Miracle Man』
#118『変形〜shapes〜』
#119『闇〜DarknessFalls〜』
#120『続スクィーズ〜Tooms〜』
#121『輪廻〜Born Angel〜』
#122『ローランド〜Roland〜』
#123『三角フラスコ〈終章〉』
どのエピソードも印象的なものばかりなのですが、スカリー捜査官は医師で解剖学者で、モルダーは心理学者でもあり犯罪分析官、特にモルダーは妹を地球外生命体らしき者たちに拉致される、という過去を持ち今も探し続けている。そんな過去と向きあいながらFBI捜査官として奮闘するSFドラマでした。
今改めて観てみると、ストーリーも実際に事件になった出来事をフィクションを織り交ぜて練り直した印象で、あとは名作のオマージュで、#107の『氷〜Ice〜』は『THE THING』(遊星からの物体X)のようでもあった。あの耳に寄生虫が入っていくシーンはトラウマ級。
#100『序章〜Pilot〜』ではモルダーが「スティーブン・スピルバーグだ!」というセリフがあったけど、スピルバーグはXファイルに乗り出していない。ですが宇宙人映画『未知との遭遇』を意識してしまいます。
ドラマは不可思議な事件を捜査するだけではなく、2人の捜査官の個人的なエピソードや家族のエピソード、スキナー副長官のエピソードなど、スピンオフ的なエピソードがあったりするのも面白かった。
各エピソードにはそれぞれ印象的なシーン、カットがあって、例えば#102の『スクィーズ』では、容疑者の手が伸びたりする。すると楕円形に伸びた指紋までが取れたり、ダクトを這いずり通風口のネジを内側から回したりと、しかも人間の肝臓を捕食しながら何十年も若いまま生き続け、ジメジメとした古い廃墟のようなアパートの地下室を寝蔵にし、じわりとスカリーに迫る、あの容疑者ユジーンは強烈だった。
しかし、ドラマは結局全ては謎のまま終わってしまう。ラストシーンはシュールに終わるか、呆気なく終わってしまうかのどちらかで…。
例えば、#113『性を曲げるもの』では性転換を自由に操る怪人のエピソードなのだが、2人はとある山奥の宗教団体を訪れる。犯人は教団のメンバーでフェロモンを使って性行為による連続殺人犯で、その容疑者を追っていたからなのだが、2人は教団に接触するも、すぐに追い出されてしまう。再び街へ戻ると容疑者は犯行を繰り返していたが、あと一歩で犯人を捕まえられる所で教団一味が再度現れる。「干渉するな」と警告され、また2人は山奥の教団アジトを訪れるも、もぬけの殻状態。教団が足に利用していたとされる馬とその馬車小屋は消えて無くなっており、変わりに大きなミステリーサークルの中にモルダーとスカリーは佇んでいた。あの空撮映像とミステリアスでシュールなラストシーンは凄い印象的で好きなエピソード。ああいうのがいかにもXファイルって感じで、それらしくて良かった。結局教団メンバーは宇宙人だったの?的な終わり方で、それでは何か一つ物足りない、という展開で幕を閉じるあたり…、あの感じがいいんですよ!「Xファイル」は!その感じを楽しむドラマだったんだなと、改めて思いましたね…。Seasonラストのエピソードの「三角フラスコ」のリトルグリーンマンの胎児も当時は衝撃だったけど。しかもそれをスモーキングマンが国防省の資料室のロッカー棚にブチ込むシーンはもっと衝撃的でした。そんな所へ保管してていいのかよ?!って…。そんな見所とツッコミどころ満載だったから「Xファイル」は魅力的ドラマになったのでしょう。
様々な演出と魅力的なキャスト陣もあってドラマはヒットしたけれど、ブームが去ってしまうと忘れ去られるものですが、伝説のテレビドラマである事は間違いない…、もうこんなドラマは作られないでしょうね…。
誰も信じるな…、ごもっとものドラマでした。