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適当でいいと思っていませんか? 文系レポートの書き方②|シンプルな組み立て方編

レポートの書き方を学ぶ前にレポートが課される矛盾。

レポートの書き方に正解はないと思いますが、私が学んだ簡単な文章の組み立て方を、何例かご紹介したいと思います。


▼前回はこちら

レポートの構成

レポートも論文と同様、基本的には
〈はじめに〉〈本論〉〈おわりに〉で構成されます。

〈はじめに〉にはレポートの目的と方法論を、〈おわりに〉にはレポートの結論を書きます。

レポートの結論は、これまでの文章の流れの中で導き出されるものなので、〈おわりに〉はレポート全体の要約に若干の所感を付け加えたものになるでしょう

4000~10000文字ほどのレポートであれば、〈本論〉は2~3章ほどに分けられるのが一般的。
章の下に、さらに「節」や「項」が設定されることもあります。

自分で設定した課題を明らかにするために、〈本論〉を構成します。

自分のたどり着きたい結論に向かって情報を配置するのですが、分かりやすい3つの方法をご紹介したいと思います。

章立ての方法論

人文学系レポートの構成としておすすめなのは、次のような組み立てです。

  1. 時期を区切って論じる

  2. テーマを複数の角度から論じる

  3. 例を複数挙げ、比較する

例えば「現代におけるスマートフォンの持つ役割」を論じたいとします。

1.時期を区切って論じる

テーマにしたい内容について、時期を分けて論じます。
例えば、次のような構成が考えられます。

①スマホが登場する前の通信手段
②現在のスマホ事情
③次世代のスマホに期待される機能

主として論じたいテーマの前後の時期を合わせて論じ、時代による違いを描き出すイメージです。

2.テーマを複数の角度から論じる

スマートフォンが果たしている重要な役割について、複数の角度から論じます。

①コミュニケーションツールとしてのスマホ
②スマホのカメラ機能
③GPSを活用する

様々な角度からテーマについて検証し、事例を積み上げるイメージです。

3.例を複数挙げる(並列)

近しい複数の例を取り上げて、違いや共通性を見る方法です。

①iPhoneの説明
②Androidの説明
③両者の違いと共通項を比較する

2と似ていますが、より議論が広くなるでしょう。
例示するだけだと結論に向かわないので、比較のための節を設けるのも一つの方法です

〈はじめに〉と〈おわりに〉は練り直せ

〈本論〉部分を執筆しているうちに、当初想定していた課題や結論とズレが発生することがあります。

そういう場合、〈本論〉の完成後に〈はじめに〉と〈おわりに〉を手直ししましょう。

むしろ、〈本論〉を執筆している過程で問題意識がハッキリしてきたり、新しい考えが閃くことがあります。

仮決めの〈はじめに〉〈おわりに〉を設定しておく方が、文章が散らからなくてスムーズだと思いますが、論旨を一貫させるためには臨機応変に内容を整えましょう。

決して悪いことではないと思います。

せっかく論証した〈本論〉を殺してしまう方がもったいないのではないでしょうか。

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