予算3,000円で多肉狩り。コウモリを選ぶか猿を選ぶか。眠れない夜を過ごす。
この4年でわかったデスベランダ向きの多肉植物のこと
昨日の下見で購入する多肉を検討するも、
結局は好きな多肉を買ってしまうわけですが。
基本的にはリフォレスターで再生した土の効果を確かめるためにも
高価で大きな多肉植物ではなく、
小さな株か、状態のあまりよくない多肉を3,000円以内で購入する
という縛りを設けているんです。
とはいえ、昨日探していた
リプサリス ハティオラ サルコニオイデス(猿恋葦)を見つけ、
予算内で購入できるコウモリラン ワンダエ(壮麗鹿角蕨 巨獣鹿角蕨)も!
多分この先ワンダエをこの値段で購入することはできないだろうし、
でも、育てるとなると、場所や水やりに課題はある。
それでもやっぱり1度は育ててみたい鹿角蕨。
一方、サルコニオイデスはそう簡単に入手できるものではないし、
謎多き糸サボテン。
予算の半分で買えるというのも魅力的。
夜中じゅう悶々と考え込んでいてほとんど寝られませんでした。
ワンダエあきらめる。その理由は…
翌日朝イチで三鷹の新晴園に多肉狩りに出かけ
冷静になって、もう一度とワンダエに向き合います。
正直、ワンダエほしい!
でも、我がデスベランダできちんと育てられる気がしない。
それに、何度考えても板付けした鹿角蕨をかけられる場所もないし
作れそうもない。
誰かいい人に買われることを願ってワンダエは諦めることにしました。
猿恋葦で1時間悩む
気を取り直して、新晴園には、
あれだけ探し回ってどこにもなかった猿恋葦が
なんと、3株もあったんです!
それに、もしかしてだけれども、
先端が2つ割れになっている謎の器官が出てないだけかもしれない株も
3株あって、飛び上がり、舞い踊るほどテンション爆上がりです。
そこで、3株を並べさせてもらって
じっくり見比べること…….1時間。
なにせ、猿恋葦のベストな状態というのが食と農の博物館で見た
下の画像の状態のものなので
そもそも判断材料に乏しいんです。
一目惚れした子は、おそらく何十年もので枝が木質化してますしね。
目の前の子はまだ枝の木質化が始まっていないし、
色も黄緑のものや、赤みがかったものがあって
どっちが正しいのかわかりません。
とはいえ、こだわりたのはぷっくり器官の下の枝の細さ。
なんですよね。
3株とも微妙に違いがあって甲乙つけがたいのです。
最終的には展示されていた場所の環境から、
普段の各株の状態を推測して
一番乾燥しやすく、熱のリスクに晒されやすそうな場所にあった
赤みが強く、よく見れば水分が抜けそうな葉がいくつかあった
一番状態のよくないだろう株を選びました。
もし、赤みが強くなるのが乾燥や熱と関係があるなら
水やりすれば赤みは減るだろうし、
水やりで状態が良くなっても赤みが減らないのならそれはそれで
赤みのある個性は可愛い。
そもそも、このぷっくり器官の正体は何なのか?
他の葉との違いはなんなのか?
謎多き猿恋葦に期待は膨らむばかりです。
リプサリスはそもそもデスベランダと相性がいいらしい
我がデスベランダで権勢を誇っているのがリプサリス。
たぶんカスッサかカシエロ。
ネットではごっちゃになることが多くて、
正確なところはわからないんです。
本当のところ枝の途中に花が咲くのはどっちなんだろう。
リプサリスがデスベランダと相性がいいというのは
正確にはちょっと違っていて、
リフォレストした微生物たっぷりの土に植え替えてから
劇的に良くなったんですよね。
こういう書き方をすると宗教的と捉えられがちなんですけど、
使っているのは鶏糞ペレットと、農業用微生物資材と
料理の際に出る野菜くずとたまごの殻で作った堆肥で
コンポストよりも扱いやすくそのまま使えるようにしただけの土ですから
怪しさはゼロだと思うんだけど。
ともかく、リフォレスターの土に変えてからは
酷暑で弱ることはあっても、
病気もしないし成長は良すぎる感じになっています。
あと水切れしすぎない工夫はしてるか。
今回購入した猿恋葦もいずれリフォレスターの土と
水切れしない工夫をした鉢に移植するか株分けしようと思います。
そういえば...…
食と農の博物館でお話をいただいた際に、
サボテンの進化の過程の話を伺ったんですよね。
サボテンの始まりは、普通の木に今のサボテンの棘のような
円形で伸びる棘をまばらに持つ木でがあって、
それが環境の変化で今のような全身棘だらけのサボテンになり、
さらに環境の変化で棘を捨て、茎と葉を一体化させた種ができて、
さらに団扇サボテンと、リプサリス系に別れ今に至るってことでした。
そう考えると、棘だらけのサボテンは進化を辞めた種で
リプサリスや団扇サボテンは進化をやめなかったチャレンジャーであり
パイオニアなのかもしれないですね。
そういう意味では、多肉植物って変種が多いって聞きますが
その理由もなんとなくわかってくるような気がしますね。
ちなみに、食と農の博物館の隣の温室ではサボテンの進化の過程を
生きた状態のまま見ることができるので
興味を持った方は一度足を運ばれるといいと思います。
事前に予約すれば、実物を見ながら進化の講義も聞けるらしいですよ。