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リフォレスターが理想的に土育できる理由は特別じゃない土にあった。「よく知る微生物編」
昨年活躍した土をリフォレスト中。微生物は定着中。
昨年春から不耕起で冬越させたリフォレストした土。
微生物は生き延びているのか、いなくなってしまったのか。
実は、この不耕起土。
そのままにしておくと土が弱ることがわかっています。
同じように昨年の春からほぼ不耕起で、
ラディッシュ、ミニ人参、猫草を植えているプランターがあるのですが、
今、このプランターの植物のだけアブラムシやうどんこ病が
発生しています。
厳密には、もうひとつアリッサムやネメシアを植えている
鉢も不耕起で、こちらの鉢にも若干アブラムシが発生していますが、
大した量ではないんです。
このプランターでは
定期的に植えからリフォレストした土を植えからまいて
土自体を補っています。
この差はどうしてか。
この問題はひとまず置いておいて、
先に不耕起だった土の中の微生物の話に戻ります。
使い終わった不耕起土の中の微生物のうち、
鶏糞由来のものがどうなったのかについては調べるすべがありません。
調べることができるのは、カルスーNCRに含まれる
植物片を最速で分解してくれる微生物たちだけです。
微生物の成分は企業秘密らしいので、
微生物の正確なものはわかりませんが、
有用な微生物であればバッチリ目視でわかります。
それはおそらく麹菌
最速分解微生物の生存状況を知るとともに、
再度微生物を増殖させる方法は、
使用済み不耕起土に米ぬかと、コップ1杯程度の水を加える。
それだけです。
気温の低い時期は若干時間はかかりますが、
今回は最低気温も5度を上回っていたので2日目には
状態を確認することができました。
それがこの水蒸気の粒です。
フェルトの表面に細かな水滴がついているので、
一見かびに見えますが、すべて水です。
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この現象はカルスーNCRを土に投入し、
スターターとして米ぬかを使った場合にも起こります。
フェルトを開くと、そこは一面真っ白な糸状菌の森になっています。
この光景は、ほとんどの人には衝撃的なのではないでしょうか。
実はこれ、すべてカビではなくて、おそらく麹菌です。
「なに麹」なのかはわかりませんが、
香りと形状に見覚えがあります。
むしろ、料理好き奥様ならほとんどの人が一度は見ていますし、
スーパーで買ったりもしています。
それは米麹。
よく考えたら当たり前なんですが、
そもそもカルスは、お米のもみ殻の分解に特化しているので
麹菌が入っていないわけがありません。
なぜって、米麹、味噌、日本酒、豆腐よう、納豆。
お米が関連する発酵食品には米麹は欠かせないですからね。
発酵とはつまり、微生物の分解そのものですから。
リフォレスターでのこの現象は、
酒造りの米麹発酵と良くにていて、
微生物による爆発的な発酵の際に起こる発熱と、
麹の糸状菌の成長そのものなんです。
この現象が確認されたということは、
土の中で最も有用な微生物の定着を確認できたということと、
発熱によってきのこやカビなどの菌をある程度殺菌できたと
いうことなんですね。
麹の白い森が確認できたら土をかき混ぜる
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リフォレスターの場合、麹の白い森が発生した時点で
土をかき混ぜてしまいます。
これは日本酒づくりのための麹の発酵時間と同じで、
白い森が発生したままにしておくより、
白い森が出て1日以内にかき混ぜたほうが、
その後の土の状態が安定しているからなんです。
米麹というのは、どうやらそのままにしておくと
活性が悪くなるみたいですね。
日本酒づくりの方法がここで役立つとは思ってもみませんでした。
白い森自体は土の表面にだけ発生していて、
下の方に糸状菌はみられません。
掘り返すとこんな感じでところどころ塊になっているのがわかります。
白っぽいのは発酵前の米ぬかで、
この先野菜くずを投入して土をかき混ぜるたびに
細かく砕けてきます。
それに一度白い森を崩すと、たまにちょこっと糸状菌が出てきますが
白い森は現れませんし、派手な熱発酵も起こりません。
その代わり、野菜くずを投入するたび、
土が目に見えていい感じに育って行くのがわかるようになります。
今回も、発熱で水蒸気が上がった翌日に
糸状菌の白い森ができたので、
土をかき混ぜ野菜くず、お茶がら、卵の殻を投入しました。
しまった!
「じゃぁコンポストの肥料で植物が育っている理由は何なのさ」
まで到達できなかった!
でも、この経過を書かないと説明できないことでもあるし、
仕方ない、続きはまた次回で。