今週は多肉植物特集。その5:シャレオツ男子の友”仙女の舞・ベハレンシス”
おしゃれ男子の部屋にあるインテリアプランツらしいから買ってみた
東アフリカやマダガスカル原産のカランコエ。
学名はKalanchoe beharensis
ベンケイソウ科 カランコエ属ベハレンシス。
園芸方面での呼び名は
ベルベットリーフ、ベハレンシス、そして和名は美しく”仙女の舞”。
って、舌噛みそう。
にしても、和名に”舞”がつく多肉植物が意外と多いのが微笑ましい。
さて、時は遡りリフォレスター実験を始めるより前のこと。
多肉植物の右も左もわからずに、
とりあえず、ネットをさらったり、書店で図鑑を買ってみたりする中、
欲しい答えには出会えず、悶々としていた時に出会ったのが
インテリアコーナーにあった1冊の書籍。
「Deco Room with Plants here and thereー植物とくらす。部屋に、街に、グリーン・インテリア&スタイリング」
タイトル長い…でも中身はなかなか面白かった。
著者はプラント・アーティストの川本諭さんという方で、
人となりはよくわからないけれど、
植物を室内に持ち込んでインテリアとして共に生活するみたいな感じが
私にとっては新感覚で興味深かったんです。
川本さんは多肉植物たちを”カッコイイ植物”として
捉えられていて、
私は植物に対して”カッコイイ”という視点は持ってなかったので、
そういう目で多肉植物を見てみようと思ったんです。
そして書籍の中で気になったのが、
エアプランツたちとベハレンシスだったんです。
長い棒の先にポット広がるベルベットの葉がなんとも言えず可愛らしい?
違う違う、かっこいい!
掲載されているベハレンシスの草丈は1mくらいはある大きなもので
これは迫力もあってなかなか素敵だと思ったんです。
ベハレンシス、高かった!
早速実物をみようと園芸店を回りますが、
ベハレンシスは、草丈も高けりゃ値段も高い。
「まぁ、そうですよね。」
実際、書籍内で紹介されている多肉やエアプランツは
どれも高価なものばかり。
当時の価格で算出すると、1冊で使われている植物の総額は
鉢ものだけで軽く100万を超えてるんじゃないかと思います。
しまった、下世話な計算してしまった…。
諦めかけたその時、200円未満の小さな多肉鉢コーナーに
希望の光を見出します。
そこにちんまりしたベルベットテイストのリーフを発見!
片手に収まり、5センチ歩かないかの小ささだけど、
確かにべはレンシス!
おしゃれ男子の部屋は遥か彼方だけれど、
おばさんは、このちんまい子を大切に育てるよ…..。
あの日の私はそう、思った。
あれから4年。
実は今年の春まで一度も植え替えず、
ほとんどお世話らしいことはしてこなかったのですが、
株は2本に増え、高さも50センチを超えました。
あの日の誓いはどこへいった!という勿れ。
植え替えもお世話もしてこなかったのには理由があって、
単に枯らすことが恐ろしくてさわれなかったんです。
水やりは基本霧吹きで葉から水滴が2〜3滴落ちる程度で
ほぼやらない。肥料も入れない。
入れたのは、防寒目的の松ぼっくりだけ。
それは、昔どこかで松ぼっくりは僅かに発熱すると聞いた記憶と、
確かにマツカサの構造を考えると、
空気の流れや滞留が起こりそうな気もするので
根本の防寒対策にな理想な気もしたんです。
でも、ビビり栽培が当たらずしも遠からずだったらしく、
奇跡的にうまくいっていたみたいです。
ついにハサミを入れて植え替えだ!
そんなベハレンシスですが、草丈が50センチを超えてくると、
流石に頭が重くて鉢の重さが耐えられなくなってきたので
ついに切り戻しと植え替えに踏み切ります。
まず、鉢から取り出して大きい方を30センチ弱のところでずばっと切り、
子株は根本から2センチくらい上でずばっと。
新しい土は、リフォレスター2号器の土と1号器の土を
8:2くらいの割合で混ぜて使います。
リフォレスター2号器の土と1号器の土の違いは微生物の濃度で、
1号器の土はいろんな意味でよく練れているというか、熟成しているというか
おばぁちゃんの糠味噌くらい状態が良いので
微生物の種土として使っているんです。
色んなものを食わせたのである意味”百戦錬磨”というか
安心感が半端ないけど、
逆に濃すぎるので今回は若い土と混ぜてみたんです。
その土へただ”ブスッ”と挿すだけ。挿して倒れないくらいの深さまで挿す。
そして現在。
枯れることなく元気に成長中です。
というか、成長点が爆長しすぎて徒長したみたいになっちゃってますね。
それほどリフォレストした土は美味いってことですね。
根の方は大部分を残して「なんとなく育成箱」へ植え替えます。
「なんとなく育成箱」とは、切り戻した多肉を挿しておくだけの箱で
この春から採用している実験箱です。
根を残して生き残った多肉は、
このデスベランダではほとんどいないので
どうかなと思ったのですが、
植え替えと同じ、8:2のリフォレストした土ではこの辺りも
サクッと超えてくるようです。
つまり、実験は成功中、っと。
微生物の力を借りて、
毎日のご飯作りで出る野菜くずを使って植物が育つ土を自分で作れる!
我ながらリフォレスターなんて、いいもの作ったな!と、自画自賛。
最後におしゃれなインテリアも超える
脅威の巨大ベハレンシスの姿をご紹介します。
草丈4〜5m?幅は1m以上という大迫力!
世田谷にある東京農大「食と農」の博物館併設のバイオリウムの
ベハレンシス!
カッコ良すぎて、もう「なんもいえねぇ!(笑)」