りふらぼ

「リフレクション」についての様々な記事を載せています。 小・中・高・大学教員、英会話講師、医療関係など様々な業種の人が集まって、日々のリフレクションの記事などを書いています。https://www.reflectionlabjapan.com/

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最近の記事

授業後の検討会では、借り物の言葉での授業批評になりがちだが・・・

学生や現場教師に「その場に参加してくれた人たち」を相手に実験授業してもらった後に協働的な授業リフレクションをやっています。実験授業の中で体験をした自らの学びの実感を自分の言葉でおしゃべりしてもらいます。もう5年以上やっているかな。     このリフレクションでは授業をどこかで習い覚えた借り物の言葉で説明するのではなく、多少ぎこちなくても自分の実感を自分の言葉で語ることをしていきます。「実感を言葉化すること」で自分の中にある価値/意味をつかみ出すことができるからです。 この作業

    • 教育学部教授が、動画の倍速視聴以上の学びについて考えた

      昨夜は「録画リフレクション対話会」をしました。Zoomのワークショップなどをすると、録画機能を使って簡単にその様子を記録することができます。しかし録画を「倍速」で見るだけだと「学び」は小さいかな。もったいないです。     録画は「ABD読書法」(1時間半ほど)のワークショップです。実際のワークショップに参加したのはわたしとテクニカルホストの方の2人だけ。ほかの4人の参加者は仕事の合間に「倍速」でそれを流し見したていどです。     手探りでスタートしましたが、参加者が自分の

      • 「安心感」について小学校教員が考える

        オンラインでオンライン学習を学ぶ会の夏フェスで、はじめの会の司会。 初めてオンラインに触れる人にとっても安心できる場を提供したいと考えていた。 特に司会をやってみて感じたことを「YWT(やったこと・わかったこと・つぎにやること)」で振り返った。 そして、新たな疑問にぶつかった。 自分が人に与えている(らしい)安心感って何だろう? 「この人について行けば大丈夫」という、どっしりした安心感とは少し違う気がする。 むしろ、どちらかというと頼りない感じだと自分では思ってい

        • コロナで没頭していた小学校教員の5カ月間

          今年4月、8年間努めていた学校から異動した。   新しい学校に赴任するも、コロナの休校で、子供たちと会えない日が2ヶ月が過ぎ、6月の学校再開でようやく子供たちに会えた。 前任校とはカラーの違う子供たち、子供たちの様子を見取りながら、毎日必死に授業を行った。 「こういう言葉で教えたらわかりやすいかな?」 「この展開で授業を組み立てよう。」 試行錯誤しながら、がんばった。 子供たちのテストの点数が伸びたり、 「学校が楽しい」という声を聞いたりして嬉しくなった。

          体調不良になって自分の本質が見えた話

          私は胃腸炎になった。 自分史でいうと10年ぶりくらいに、 ものすごい激しいやつだった。     辛すぎて仕事を半日で早退させてもらい、病院に駆け込んだ。 待合室で意識朦朧とする中待たされ、ようやく診察へ。     医者を前にしたが座っていられない。 横のベッドに寝ることを促され、そのまま点滴コース。    気持ち悪さと、だるさ、高熱・・・、最悪だ。 身体の水分も少なくなっていたようで、何度も足を吊る。   もう、全てがどうでも良くなる気分だ。

          体調不良になって自分の本質が見えた話

          教育学部教授が、授業スタイルを変化させた話

          学生/若い先生に授業させて最後にベテラン教員がコメントをして終わる学びのスタイルには限界があります。わたしは5年ほど前から最後にコメントをするような方法をやめ、リフレクションの力を引き出して彼らを育てるという方法に変化させました。 たとえば今わたしが講義で育てている学生たちであればわたし一人のコメントの何倍かの価値の集合知を示せるようになってきています。多様な経験や価値観を持つ40人の彼らが自分の実感にフタをせずリフレクションできるようになってきたからです。 今日の授業検

          教育学部教授が、授業スタイルを変化させた話

          教育学部教授が考える、授業をバージョンアップさせる方法

          ナイツ塙の『言い訳-関東芸人はなぜM-1で勝てないのか』を読みました。このインタビュー本の中で一番興味を持ったのは「ネタ」と「フリートーク」についての記述です。授業でも「ネタ」と「フリートーク」の両方があるはずだからです。 塙さんは「ネタを創る」ことにとてもこだわります。塙さんのネタの定義は「他の人でも演じることのできる(話がよくできている)ネタ」です。漫才師はネタだけで自分たちの世界観を創り出すことができる。それを始めたのがダウンタウンです。 「ダウンタウンはフリートー

          教育学部教授が考える、授業をバージョンアップさせる方法

          小学校教員のわたしが20年間続けていること

          仲間と一緒にやっている書くリフレクションとは別に、自分のためだけに書くリフレクションがあります。 それは、「違和感」を感じた時の、その違和感を明らかにするためのリフレクションです。 違和感は、その瞬間はうまく言葉にできないけれど、何か自分の価値観や経験上の学びからずれているものなんじゃないかなぁと思います。 いい意味でずれているものについては、新たな出会いを感じるのですが、そうでないものについては、違和感として残るのかなぁと思います。 そして、それをただの違和感として

          小学校教員のわたしが20年間続けていること

          Withコロナの今の教育について教育学部教授が考える

          あるベテラン教師が「芸能史にたとえると、いまの状況はテレビが入ってきたあたり」に似ていると書いていました。テレビが芸能界に入り始めるとテレビはやりにくいと言って寄席にこだわる芸人と、テレビを上手に使う芸人に分かれたといいます。 テレビをうまく使った芸人の代表が萩本欽一さん。読者投稿ハガキを使って、双方向性を実現して、テレビの弱点である一方向性を克服して成功したといいます。Zoom でチャット欄を読み上げながら参加者とその場でやりとりする手法と似ています。 一昨日参加したオ

          Withコロナの今の教育について教育学部教授が考える

          優等生タイプで生きてきた50代小学校教員の気付き

          小、中、高、大と、幸せな学校生活を送ってきた(つもり) いわゆる「優等生タイプ」で、自分は勉強ができる人(のはず) 先生の言うこと、教科書に書いてあることは正しい(だって大人がそう言うから) 決められたルールは守る。過去の実例は踏襲する(違うことすると、ややこしい) 対立、けんかは悪(あほやなぁ。うまく立ち回れば平和にすごせるのに) 自分の意見は曖昧にしておいて相手の顔色をみて語尾をあわせたらいい(よかった。いい人でいられた) 部品として正確に働く人材を育てる教育

          優等生タイプで生きてきた50代小学校教員の気付き

          中学校教員の私が、オンライン学習にハマったわけ

          休校期間中にどれだけのオンラインセミナーに参加したか数えると…10回!! 家族も「行ってらっしゃーい」と、慣れたものです。 これを自分だけの楽しみにしておくのはもったいない!! と、学校で同僚も一緒にオンラインセミナーに参加しました。 みなさん、最初は「どうやってつないでいるの?」という仕組みに目がいくのですが、 だんだん内容にのめり込んでいって、 セミナー主宰者からの問いかけに、自分ならどうかなと真剣に考え、意見交換しました。 その「真剣」さが、肩の力を抜いた

          中学校教員の私が、オンライン学習にハマったわけ

          小学生が自分自身をメタ認知するために

          道徳の授業では、毎時間5〜10分、振り返りを書く時間を設定しています。   学年末の今、これまでの自分の学習の振り返りを読み直し、 そこからさらに自分を振り返る時間を作りました。30分程。   具体的には、 「自分の考えが深まった・広がった授業ベスト3」と題して、 今までの学習の中から、より自分の考えに影響を与えたものは何かという視点でランキング化し、その理由を考えます。   すると、子供たちから、自分自身を一歩引いた見方をした振り返りや、授業後の自分の行動や考え方の変化、授

          小学生が自分自身をメタ認知するために

          小学校教員のぼくが「困っているエネルギー」を出すようになったわけ

          昨夜、ZOOMでWebおしゃべり会をした。関西や関東の大学の先生や英会話講師の方々と。 そんな中で「子供が主体的になる瞬間」のエピソードを伝え合う場面があった。 主体的というとややこしくなるかもしれないが、 ざっくり言うと、子供側から「○○やってみよう」という提案の起きる瞬間ってどんなときかということだ。 その話題の中で、ビビッときたワードがあった。     先生が「困っているエネルギー」を出す。ということだ。           先生自身が困っていることを包み隠さず、みん

          小学校教員のぼくが「困っているエネルギー」を出すようになったわけ

          妻とのやり取りで、自分の「認知の癖」に気付いた瞬間2

          毎朝、家族で見ている番組ある。 NHKの「シャキーン!」だ。 歌やクイズ、物語、映像など、2分程度の様々なコンテンツが次々と配信され、 見ていて飽きない。そしてさすが教育テレビ、見ていて、疑問や気づきを促すものが多い。(あとは声をやっている芸人のラーメンズとエレキコミックが好き) その番組の中で、 「一枚の写真を見て直感で『春・夏・秋・冬』のどれかを言う」というゲームがあった。   画面に映し出された写真は、 「コンビニからサラリーマン風の男が出て来た写真」だ

          妻とのやり取りで、自分の「認知の癖」に気付いた瞬間2

          妻とのやり取りで、自分の「認知の癖」に気付いた瞬間

          朝、起きると、妻が私にスマホを見せてきて、こう話す。     「ねえ、こっちとこっち、どっちがいいと思う?」   息子の保育園での写真だ。 今の時代、便利なもので、保育園で撮った写真をスマホで購入することができるらしい。「給食の様子の写真」、「節分の鬼に怯えている写真」、「友達と楽しそうに遊んでいる写真」・・・どれも親としては欲しくなる写真ばかりだ。しかし、購入には一枚200円程する割高なサービスなので、すべての写真を買うわけにはいかない。     というわ

          妻とのやり取りで、自分の「認知の癖」に気付いた瞬間

          自分で自分をほめる習慣

          明石家さんまの「ホンマでっか!?TV」で、さんま、所ジョージ、郷ひろみ「『日本一元気な65歳トリオ』の若さの秘密を探る」特集がありました。その中で三人の元気トリオの「1日の過ごし方(ルーティン)」を公開をするシーンがありました。 心理学者の植木さんが、60代の平均的なルーティンは4~5個程度、20~30代くらいまでの若者は通常12~20個のルーティンがある。3人のルーティンはそれぞれ内容こそバラバラだが、その数は20代の若者に匹敵すると分析していました。 なるほどなあと思

          自分で自分をほめる習慣