分析至上主義になっていないか?
近年、HRの世界ではデータドリブンな意思決定の重要性が問われ、勘と経験、気合による判断からの脱皮が求められるようになってきている。
そんな今だからこそ注意したいことは、
「データやその分析結果に過大な期待を持っていないか」と自問すること。
得てして私たちは、本来手段であるはずの分析を目的的に捉えてしまいがちだ。元BCG代表で『仮説思考』『アウトプット思考』の著者 内田和成氏も著書の中で繰り返し述べているように、「情報は多ければ多いほどよい意思決定ができる」と無意識に思い込んでいる。
しかし実際は分析そのものに意味はなく、分析前に立てていた仮説がどうだったのか、その検証プロセス(PDCA)にこそ価値があるのではないか。
また、仮説検証とは自分のデスクでデータを弄っていれば完結するものでもない。
分析の結果でてきたデータは、果たして自社においてはどのような解釈ができるのか。それは現場に足を運んで一人一人の生の声(意思)を聞き、分析データと照らし合わせることで初めて価値を生み出すものではないか。
【気づきのまとめ】
・何のために分析を実施するのか、分析目的を自分の中で腹落ちさせておく
・データの先には必ず一人一人の生身の人間がいることを忘れない
・分析結果を価値あるものにするためには、現場に赴き一次情報を得る
データドリブンな今だからこそ、分析至上主義にならないようと自戒。