RMPのあゆみvol.1-始動、VETEMENTSへのリスペクト-
こんにちは。REFINE METAL PROJECT(RMP)の小西です。
都市鉱山由来のサステナブルでトレーサブルな貴金属「REFINE METAL」の認知拡大と価値向上を目指し、「REFINE METAL」だけでジュエリーを作る事の意義を広めるべく活動しています。
※都市鉱山=廃棄されたスマホや小型家電の中に含まれる有用な金属資源のこと
さて、今日から「RMPのあゆみ」と題し、これまでのREFINE METAL PROJECTの活動を振り返って記録してまいります。
REFINE METAL PROJECTの概要は、こちらの記事をご覧ください↓
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『声を挙げろ。他の誰かが地球を救ってくれるだろうと考えるな』
RMPの活動を始めた当初、VETEMENTSのCEOであるグラム・ヴァザリアが語ったこの言葉に私たちは大いに感化されました。
ロサンゼルスのマックスフィールド、ニューヨークのサックス・フィフス・アヴェニュー、ロンドンのハロッズ等と協業し、ショーウィンドーを古着の山で埋め尽くすインスタレーションを実施したファッションブランド・VETEMENTS。消費者に向けて大量生産・大量消費の問題を提起し、ファション業界が市場を飽和させている現状への危機感を煽りました。
グラム・ヴァザリアは、多くのビッグブランドが抱える矛盾について鋭く指摘します。
「数字の結果を求めすぎるために、大量生産と在庫過多によって成長していると見せかけている。だが、皮肉にもそうしたブランドはたいてい、他のブランドよりもサステナビリティの重要性を謳っている」
「(ハロッズでのインスタレーションに際して)他のブランドにも協力してもらい、デッドストックを寄付してもらえないか尋ねたが、どのブランドも実際に売る数よりも多く生産していることを認めたくないようだった」
-サステナビリティは大量生産・大量消費の免罪符ではない-
批判を恐れず世間に議論を呼びかけたVETEMENTSの姿勢に感銘を受け、私たちはRMPの活動指針を明確にしました。
「エシカルやサステナブルの矛盾を無くし、本質的な社会貢献を追求する」
「REFINE METALで不透明な貴金属業界を変える」
-2018年2月。
私たちは果敢にも貴金属業界の最大手である某企業へアプローチを試みました。
「自然の鉱山から採掘された金属と、都市鉱山からリサイクルされた金属を、明確に分けて流通させてほしい」、これが主張の主旨です。
当時はまだhumという小さなブランドが独自に始めたひとつの運動にすぎず、何の活動実績も持ち合わせていなければ誰からの後方支援もありません。しかし、自分達でとにかく声を上げない事には何も始まらないと考えての行動でした。
詳細は別の機会に取り上げるとして結論だけをお伝えすると、再三のアプローチも空しく全く取り合ってもらうことができませんでした。
ですが、当プロジェクトをローンチして業界の興味関心を集める方法を、この頃から同時進行で準備していたのです―――
(次回へ続く)
【REFINE METAL PROJECT公式サイト】
【プロジェクトレポート】
Facebookのプライベートグループで、RMPに関する未公開の最新情報をお知らせしています。私が所属するジュエリーブランド「hum」での出来事も綴っています。お気軽にご参加ください。