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今夜、この服でどんな酒を飲む?第13夜「デニムを履きこなせ!」

僕の趣味は、服をながめながら酒を飲むこと。
10代の頃より集めてきたコレクションの中から一品をチョイスしてハンガーにかけ、それに合ったストーリーの酒で一杯やる。
何ともバカバカしい趣味ですが、これがけっこう楽しいのです。
このテーマで書くのは、今回で第4弾
初めてお会いする方も、そうでない方も、ぜひ全4回おつきあいください。
さて、今夜は何をながめて酔おうかな♪

【高須浩平 プロフィール】
放送作家、1977年東京生まれ。
『バラいろダンディ』(TOKYO MX)『サバンナ高橋の、サウナの神さま』(TOKYO MX)などを構成。
趣味は、服の収集と酒を飲むこと。東京ヤクルト・スワローズのファン。

第13夜『RESOLUTE714』でモヒートを飲む

昨年より続く自分の中でのデニム熱。
第2夜ではヴィンテージショップで購入したリーバイスのデニムジャケットについて書きましたが、今度は“生デニム(一切色落ちしていないもの)”をイチから育ててみたくなりました。
そこで選んだのが『RESOLUTE(リゾルト)714』です。

▲RESOLUT714(29700円)

90年代、レプリカジーンズブームを牽引した『DENIME(ドゥニーム)』の元デザイナー林芳亨さんが2010年に立ち上げたブランドの新作。
第2次世界大戦モデルのディティールを再現しつつ、現代人の体型に合ったフォルムに仕上げたもので、この春発売されたばかり。
マニアの間では早くも人気の新作です。

これを履きこみ、良い風合いにしたい。
そこで今回チャレンジするのが<鬼履き>です。
鬼履きとは購入してからひたすら洗わずに“ヒゲ(=フロント部分にヒゲのように入る線)”、そして“ハチの巣(=膝裏に出る網状の線)”が良い感じに出るまで履きこむこと。

しかし、その道のりは果てしないもの。
半年から1年は洗わずに履きこまないと、良い風合いにならないのです。
途中で洗ってしまうと“ヒゲ”も“ハチの巣”も出ず、のっぺりした色落ちに。
そうなってはせっかくの生デニムが台無しなので、意地でも洗いません。
当然、臭いとの戦いになります。
そりゃそうです、1年洗わないんだから……。
そこで、1日履いた後に必ずやることが以下の3つです。

①天日干し(日光の力で臭いの元を殺菌)
②デニム専用の消臭剤を振りかける
③スチームアイロンの蒸気で臭いを軽減

好きじゃない人には苦痛でしかない作業を淡々と、いや、時おり笑みを浮かべながら進めます。
じつはこの作業、嫌いではありません(笑)。

そして2カ月間、毎日履きこんだ現在。
悪臭というわけではないのですが、やや臭いが危うい状況になってきました。
履いてから5時間程度は平気でも、それを越すと奥底に眠る臭いが顔を出してきます。
こうなると長時間の仕事現場では履けません。
なんか臭うヤツが提案する企画なんて、誰も聞いてくれませんしね……。

それでも、ここからが本番です!
家での1日作業、買い物や散歩、ギンギンに冷えていてる喫茶店など人と接しない、あるいは臭いが顔を出さない状況下での着用に切り替えます。

「色落ち、超いいですよね!」

いつか、そんな風に言われることを目指して。
さて、このジーンズを眺めながら何を飲もうか?
選んだのは定番カクテルの『モヒート』
『BACARDÍ SUPERIOR(バカルディスペリオール)』にミントをたっぷり入れてトニックウォーターで割る、基本的な作り方で。

▲BACARDÍ SUPERIOR(2000円 ※参考価格)
▲BACARDÍ SUPERIOR(2000円 ※参考価格)

えっ、なんでこのお酒なのかって!?
それはうっすら香るデニムの臭いを、ミントの良い香りがかき消してくれるから(笑)。
ジーンズ育成とは、そういうものなのです(真顔)。

次回は夏の定番、様々なブランドの“白T”で飲みます。
ぜひいっしょに酔いましょう!

(つづく)

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