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2023.12.5
上の子は今日から修学旅行。
早朝から新幹線が停車する最寄駅まで送迎した。
普段利用している自宅からの最寄駅から出る電車だと集合時間に間に合う丁度良い電車がないので、新幹線が停車する最寄駅まで送迎することは前から決まっていた。
昨日(旅行前日)になって正確な集合時間を言ってきて、当初予定していた時間よりも早いことに少しだけ驚いたけど、それはそれ。
送っていくことには変わりない。
(もっと早く言わないところは彼らしい)
今朝(旅行当日)、何とか目が覚めて支度を始めようとしたら当の本人はまだ夢の中(自宅出発予定時間の20分前なのに)。
何とかベッドから引きずり出して支度を始めさせる。
バタつきながらも身支度は整った様子。
(旅行に行く気があるのか、笑)
玄関を開けると夜明け前でまだ暗い。星が見えた。
車にスーツケースと手荷物を積み込んで出発した。
走り出してしばらくして「コンビニに寄って」とのこと。
セカンドシートに座っている彼は、その後は下を向いてスマホに集中している。
普段から会話が少なくなっていて、時折通学の際に最寄駅に送迎する時もあるけど会話はなし。
車から降りる時に声をかけても無言。
もちろん、自宅に居る時もほぼ同じ。
たまにこちらが何か声をかけると不機嫌オーラ全開になる。
そういう年頃なので、まあそんなもの、と半ば諦めというか、開き直りというか、そんな思いをしているこの1、2年だった。
集合する駅まであと10分もかからないところでコンビニに到着。
「すぐ来るから」
そう言って車から降りていった彼。
知らない人が見たら十分大人に見える身体つきになっている。
華奢だけど。
あー、自分の若い時みたい。
数分後、何かを買って戻って来た。
車のドアを開け、シートに座る。
荷物を置き、落ち着いたところを見計らって声をかけた。
「誕生日おめでとう」
そう言ったのと同時にポチ袋を渡した。
「ありがとう…、何かお土産買ってくる」
無意識に出た言葉だと思う。
もしかしたら精一杯絞り出したのかも知れない。
こんなこと、予想外だったと思う。
誕生日の話なんて全然してなくて、そんな雰囲気はなかったし。
彼から発せられた言葉。
素直に嬉しかった。
「そういうのは別にいいから、自分の為になることに使いな」
こちらも無意識に出た言葉。
「わかった」
そこからは再びお互いに無言。
車を走らせて数分後、駅のロータリーに到着した。
車から降りて、荷物を持ってドアを閉める際、彼が言った。
「ありがとう」
「旅行、楽しんでこい」
「わかった」
まだ暗い空の下、駅の中へ歩く後ろ姿を少しだけ見て、車を走らせた。
なんか、イヤなところは似ちゃったな。
しかもたくさん。
良いところは…、よくわからない。
17才になった。
知らないうちに立派になった。
もうすぐ身長も抜かれてしまう。
いや、早く抜いて欲しい。
身長だけじゃなくて、すべてのことで越えて欲しい。
彼が何を望んでいるのか。
これからどんなことが起きるのか。
色んな思いが錯綜する。
考えても答えは出ない。
まだまだこれからだけど、色んな経験をして、彼が望んだ人生になることを願う。
修学旅行が思い出に残る良い旅になりますように。