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『青森の女(ヒト)』

一切悪気は無かった
いや寧ろ
最高の褒め言葉だったんだ。

刻んで良し、
炊いて良し、
おろして良し、
干して尚良し!
捨てるところのないパーフェクトな大根。

でも僕の

「大根のような君が好きだ!」

という言葉は、
彼女の心に届かなかった。

だからせめて今日は

あの子と同じ
青森産を買ってかえろう

大事に抱えて

よりその白さが映える
夕映えの中を。

#掌ストーリー



#掌の詩

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