弘法は筆を選ばないが、私は選びたい
ボールペンを使っていて、まだインクがあるはずなのに出なくなったことはないだろうか。私は山ほどある。
自分で買ったり、人からもらったり。学生時代は予備校の宣伝チラシとともに配られたり、社会人になってからは会社で作ったノベルティの余りをもらったり……
なぜかいつもペン立ていっぱいになってしまうボールペン。そして貧乏性の私はそれらが捨てられない。
まだ使えるものを捨てるなんて……と思いとっておくものの、結局自分のお気に入りばかり使ってしまって、いつの間にかインクが固まりダメになり。結局もったいないことをしている。年末の大掃除では机の上の文房具たちをどうにかしたい。
お気に入りを使ってしまうと書いたけれど、この記事を読んでいる皆さまは文房具にどのくらいこだわりがあるだろうか。
私は比較的こだわりがある方だと思う。
カワイイものが大好きな私だけれど、ペンに限っては機能性が最優先。
機能性というのは、例えば握り心地とか、カチカチとノックする時の感触や音、そして書き味だ。
そして、時と場合によって書きたい字も使いたいペンも変わる。
弘法筆を選ばずと言うけど、私は弘法じゃないから筆を選びたい。
▼JET STREAM(uni)
水性のボールペンって微妙にかすれるというか、色がやや薄く出るのが好きじゃなかったんだけど、ゲルインク(*)のおかげでそれが解消されている。
初めてこれを使った時は革命が起きたと思った。ここ数年の間で使い始めたけど、なんでもっと早く使ってなかったんだろうって後悔した。
紙の下がツルツルしているとペン先が滑りすぎてしまうこともあるけど、力を入れずにさらさら書けるという点では抜きん出ていると思う。
硬筆検定の速筆問題で使うのにオススメされているくらいなので、間違いない。
電話かかってきた時にサッとメモをとるにはやっぱりコレだ。
強いて言うなら、ノック部分の形状がなんとかならないかなぁ……と思う。クリップの部分が親指側に向けている時は良いんだけど、反対に向けた時に親指の外側が何かスカ…っとして心許ない感じがするのだ。
斜めになってるのスタイリッシュでカッコイイんだけど、自分的には惜しい…!って思っちゃう。
でも、書き心地は本当に素晴らしいので、今後も使い続けたい。
▼SARASA(ゼブラ)
こちらもゲルインクだからしっかり黒くて、宛名書きとかに重宝。0.5mmで十分だけど、大きめの封筒には0.7mmくらいの方が良いかもしれない。
0.4mmとかもっと細いものもあるけど、ちょっとインクが固まりやすいような気がするのと、0.5mm以上のものに比べてどうしてもガリガリっとした書き心地になるので、私はいつも0.5mm。
私がSARASAに求めているのはSARASAなのだ。
同じ0.5mmでも、JET STREAMと比べると線は太め。
固めのところで書いてもペン先が滑りにくいので、下敷きを使いたい派の人たちは、JET STREAMよりSARASAのが書きやすいと思う。
固いところでSARASAを走らせた時のほどよいカリカリ感が私は大好き。さらさらが良いって言ったけど、さらさら且つカリカリっていう感じが味わえるのが良いんだよ。
ところで筆者は、意識して書かないと字にクセが出やすいのだが、SARASAで書くと不思議とキレイな字(当社比)が書ける。JET STREAMもそうだが、「さらさら書ける」=力を入れずに書けるとキレイな字になる気がする。
そんなSARASA、インクが乾かないうちに触ると紙も手も悲惨なことになるのだけは注意。油断大敵。
しかしその分、弱い力でもバッチリくっき書けるのがSARASAの素晴らしいところである。筆圧弱々の現代人みんなSARASA使ってくれ。
多分私が使ってるペンの中で一番の古参というか、長く使い続けているのはSARASAだと思う。もう何本使ったか分からない。
今使っているのは黒がほとんどだけど、このビンテージカラーは思わず買ってしまった。とってもオシャレな色なので、お手紙書く時とかに使ってる。
昔はもっと色たくさん持ってて、中学時代のノートめちゃくちゃカラフルだった。その節はお世話になりました。今後もお世話になります。
▼HI-TEC-C(PILOT)
アナログで絵を描くのに欠かせない。手帳への書き込みに使っていた時期もあったけど、フリクション(後述)を手にしてからはずっとフリクション。だからハイテックでは字よりも絵を描いた方が多い。と、思う。
最近はデジタル絵に移行しつつあるけど、学生時代はもっぱらのアナログ絵描きだったので未だにこのペンに愛着がある。滲みにくく細かい書き込みができるのが本当に素晴らしい。
ゴスロリのキャラクター描く時とか助かってた。
あと、基本的に私はノック式のペンの方が好きなんだけど、ハイテックに限っては蓋をした時のカチッていう感じが気持ちよくて好き。
ただハイテック、インクが固まりがちなのが難点。ペン先が細いから仕方がないの部分もあると思うが、久々に使おうとすると大抵もう使えなくなっている。
これはもう、愛情を持って使い続けろということだ。ハイテックからの切なる願いなのだ。きっと。
HI-TEC-C COLETOを使っていたこともあるけど、私がたくさん書くタイプだからからインクの減りが早すぎて結局いつものハイテックに戻った記憶。
でもコレトが登場した時は自分で色選んで2色ペン3色ペンが作れるの嬉しくてコレト2、3本持ってたなぁ。水色とピンクとか、オレンジと茶色とか組み合わせてたなぁ。
▼クリックゴールド(BIC)
こちらは油性ボールペン。これは書きやすい上にコラボもよくやっているイメージ。現に私が持っているのは安室透(名探偵コナン)とピカチュウだ。
インクのカラーは黒一色だけど、ボディのカラバリがたくさんある(現在15色)。インクの色と同色のボディのものが多いので、これは地味に、いや、とっても嬉しい仕様。
いつだって推しカラーを身につけたいオタクたちの強い味方である。
書き心地としては、安定感があって程よく太い字が書ける。シンプルイズベストを体現しているかのようなペンである。
そしてコラボがめちゃくちゃカワイイ。(重要)
コラボ商品って、いくら可愛くても「これ使うかな…?」という気持ちが少しでも頭をよぎると買うのを迷ってしまうのだが、ボールペンは使うから。使うから躊躇なく買える。買ってしまう。でもいいの。使うから。
▼フリクションシリーズ(PILOT)
ご存じ、消せるボールペンの代表格である。これは一度使い始めたらやめられない。
私がよく使うのは、フリクションボールスリム038と、フリクションボール3スリム。
とにかくものが多くなりがちなので、スリムはとってもありがたいのと、0.38mmというペンの細さがとってもちょうど良いのだ。
0.5mmはちょっと太い感じがしてあまり使わないけど(SARASAの0.5mmよりもう少し太い気がする)、書きやすさは抜群。
消せちゃうので大事な書類には使えないが、それ以外はガンガン使う。今一番使っているのはフリクションだろう。
特に手帳はもうフリクション以外考えられない。書き込んだ予定が変更になる時、普通のボールペンだと修正液かテープがいるし、シャーペンだと消しゴム使ってゴミが出るし、っていう面倒くささがあるけど、フリクションならノンストレス。
まぁ私は消すこともたくさんあって、後ろのラバー(消しゴム)部分がえぐれてきちゃったりするので、専用消しゴムも持っている。
これ、結構便利です。
フリクションシリーズ、いつの間にかたくさん種類が増えててめちゃくちゃ楽しい。
ちなみに今私がハマっているのは、Waaiというシリーズ。ベルベットレッド使ってるけど、通常のレッドよりも落ち着いた感じの色でオシャレ。他にも流行りのくすみカラーが勢揃いで、全色揃えたくなる。
今使っているボールペンはこんなところだろうか。レビューとも言えないよく分からん代物になってしまったけれど、結構楽しかったので、またこういうのやりたいな。
他にオススメやお気に入り、私に試してみて欲しいペンなどあればぜひコメント欄で教えてください。
▼おまけ
ついでだから水性のサインペンのことも語りたい。
サインぺんはやっぱりぺんてるに限る。無印良品に同じようなペンがあるんだけど、書き心地がまるで違うのだ。
ちょっと書いてみるとこんな感じ。
無印、太い……!
ぺんてるのがペン先固めで、私はこっちのが書きやすい気がする。
無印良品のは結構ペン先が柔らかくて、ペン先の印象よりもかなり太くなるので字がつぶれがち。優しい書き味ではあるけど、私のような筆圧強め民は絶対ぺんてるを選んだ方が良い。