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イギリス生活丸一年、私の現在の立ち位置
2022年5月14日にイギリスに入国してから、丸一年が経ちました。
YMSビザが有効な二年間のうち、あっという間に一年が過ぎてしまったわけですが、入国直後に受けた衝撃の数々は、はるか昔の出来事のようにも感じます。
正直、今の私を傍から見ると、私が日本を出発する前に思い描いていたキラキラとしたワーキングホリデーのイメージとはかけ離れた、かなり泥臭い現実を生きています。
それでも、人や環境に恵まれ、それなりに楽しく幸せな生活を送ることができ、お陰様で私自身、そこそこ成長できている気もします。
果たしてこの一年、私のどこが変わり、どこが変わっていないのか。
せっかくの「一年」という節目なので、少し振り返ってみたいと思います。
1 英語力の成長(A2⇒B2)
さて、まず重要なのが"英語力"。
入国したての頃は、本当に何もわかりませんでした。
聞き取れない、喋れない、読めない、書けない…
「できない」のオンパレードだった私ですが、いつの間にか、ネイティブの人たちとぼちぼちコミュニケーションをとることができるようになり、英語の本を(辞書を引きながらではあるものの)読むことができるようになり、英文のスマホのメッセージやメールを短時間で送信・返信できるようになっていました。
もちろん、まだまだ流暢ではないし、相手の言っていることも聞き取れない場面の方が多く、知らない単語や言い回しもたくさんあります。
でも間違いなく成長はしている!
事実、語学学校のクラスも、最初はA2レベル(六段階の下から二番目)だったのが、最終的にはB2レベル(六段階の上から三番目)まで、二段階レベルアップしています。
傍から見たら大した成長ではないのかもしれませんし、私自身も、かけたコストに対して、思ったよりも伸びていないなという印象の方が強いです。
それでも苦労するからこそ、今までできなかったことができるようになったときには、結構嬉しいものです。
「前は聞き取れなかったアクセントの人の言葉が、いつの間にか聞き取れるようになった!」
「日常会話の中で、ドラマで聴いた言い回しを使うことができた!」
(読書中)「今すらっと読めたけど、このイギリス的な文章の表現は日本にいたときは理解できなかっただろうな~」
そんな小さな喜びの積み重ねが、私の英語力の成長を支えています。
そして、まだまだたくさん喜ぶ余地があります(泣)
2 世界中に友達ができた
私自身の成長や変化、というには少し違うのかもしれませんが、語学学校に通ったことにより、色々な国の、色々な年代の、色々な職業の人たちと友達になることができました。
出会った人数は、間違いなく100人を超えています。
異なる言語、文化や思想、信仰する宗教に、これまでの経験やこれからの夢。
色々な違いに驚き、魅了され、時には反感を覚えることもありましたが、結局一緒にパブへ行ってしまえば、みんなそれぞれの個性を持った「同じ人間」なんだなと気が付きます。
彼らとの出会いは、私の人生の中でもかなり大きなインパクトを持った経験ですし、一生の宝物になるでしょう。
「いつか日本を訪れるときには、会いに行くからね!」
多くの友人がこう言ってくれます。
実現する件数は正直そこまで多くないと思いますが、東京や大阪、京都と言った有名観光地に比べると魅力に乏しい私の地元に、海外から足を運んでくれ、私の地元やそこに住んでいる人たちを好きになってくれる人が、世界中に一人でも増えれば、ある意味地元への恩返にもなるのかな。なんて思ったりもします。
人と人のつながりが生む観光。
これも一つのインバウンドのカタチでしょうね。
同時に私にも、
「世界中を旅して、出会った友人たちの故郷をめぐる」
という夢が加わりました。
3 価値観が変わ…らない
「留学へ行くと、価値観が変わる」
という話をよく聞きますが、私の場合は、変わったとは思っていません。
「変わったと」いうよりは「広がった」という方が正しいです。
この一年での出会った数々のカルチャーショックや、多様な思想、日本では得ることができないような新しい情報に触れることで、もともとあった私の中の「軸」が太く補強され、ブラシュアップされました。
というのも、ここヨーロッパでは、日本の文化や日本人は本当に尊敬されるので、「日本人」としての素を出したまま生活している私は、幸せなことに多くの素敵な友人たちや、職場の同僚たちに恵まれています。
こうした出来事から私は、私の人間性に自信を持つことができるようになりましたし、「私は、私のままで良い。」という再発見をすることができたのです。
ちなみにちょっぴり自慢ですが、先日、私が尊敬して止まない職場の先輩のルーマニア人のおっちゃんに、
「仮に日本人がみんな君のように、リスペクトに富んだ人々だとしたら、日本と言う国はとんでもなく素晴らしい国だな!」
という言葉をいただきました。
これは間違いなく、私のイギリス生活史上最高の誉め言葉です!
少なくとも、「日本代表」としての務めは果たせていますよね?(嬉)
4 今後の目標
さて、YMS1年終えて、多くのことを得ることが出来た反面、課題も浮きあがってきました。
残り1年でどこまでできるかわかりませんが、ここでこれからの目標を立てておきたいと思います。
(1)英語力をC1レベルまで上げる
現在の私の英語力は、CEFRという指標で言うところのB2レベル。
「中の上」といった感じでしょうか。
これを上級レベルのC1レベルまで持っていきたいところです。
現状は何というかB2で頭打ち、これ以上伸びないのではないかという限界を感じているところで、おそらくこれまで通りの生活や勉強方法ではC1達成は厳しいと思われます。
何とか打開する方法を見つけ、ある程度流暢に、日常生活はもちろん、仕事でも難なく使えるレベルの英語を身につけ、今後のキャリアアップにつなげていきたいところです。
(2)noteの記事を充実させる
私のこれまでのnoteを振り返ってみると、何と言うか、自分のことばかり書いているな~という印象です。(スミマセン。笑)
noteを書くのにも意外と時間をとられるので、イギリスで生活することや、英語の勉強でいっぱいいっぱいだった私にとっては、正直やや重荷でした。
ただ、途中で辞めることなく、滞りながらも一年続けられたのも、毎回スキを押してくれる読者の方や、「note読んでるよ~」と言ってくれる日本の友人と元同僚の方々のおかげと言うものでしょう。
本当にありがとうございます!
イギリス生活も一年経ち、生活や英語にも多少は慣れたので、これからは自分のことばかり書く記事ではなく、イギリスの文化や社会の出来事、私が住んでいるチェスターという街について、英語で読んだ本の紹介など、身の回りのことも紹介していけたらと思います。
もちろん、私の経験についても今まで通り、お伝えしていきます。笑
(3)イギリスの大学院を受験する
少し飛躍した目標になりますが、本気で挑戦したいと思っております。
以前の記事でもお伝えした通り、英語も出来ず、何のスキルもない私には、「海外で働く」ことのハードルがとてつもなく高いということを実感させられました。
イギリスに来てから出会った友人たちの中には、当たり前のようにマスター(修士号)を持っており、中には2つ以上のマスターを持っている人(ダブルマスター)も珍しくありません。
特に文系で日本の終身雇用の社会の中で生活していると、修士を持つ人に出会うことはあまり多くないので、学習意欲の高い世界の人々との出会いは、イギリスに来てからの一つの大きな衝撃でした。
そうした人たちや、社会に刺激され、私自身「もっと学びたい」と思うようになったのです。
しかし、何を学ぶか?
私が今考えている分野は、日英の「翻訳学」と、「行政学」又は「公共政策学」系の分野です。
「翻訳学」について言えば、日本語と英語を上手く翻訳するスキルを身に着けることができます。
「翻訳」には、単に言葉を変換するだけではなく、人の心や感覚でしか読み取れない文化や感情を、異なる言語に変換する作業も必要になります。
この点において、日本で暮らした経験と、イギリスで2年(あるいはもう数年)過ごす経験というのは、直接活かすことができる分野です。
そして何より、私自身、文化の違いや、言葉の違いについて考えるのが好きだということが、イギリスに来てからわかりました。
好きだから、経験が活きるから、といって、高度な言語能力やセンスが要求される翻訳家に簡単になれるとは思っていません。
特に、多くの大学院の翻訳学コースでは、言語学系の学位か、翻訳家としての職業経験を入学の要件としています。
私はこのどちらも持ち合わせていないので、数少ない「経験不問」の大学院のコースを探して応募するしか方法はなさそうです。
やはり、「学ぶ」ということもなかなかハードルが高い。
しかし、もし学ぶことができれば、私が好きなことを仕事にできるうえ、スキルとしての汎用性も高い分野だなと思い目指したいと思っています!
次に、「行政学」「公共政策学」系の分野について。
先日、留学エージェントの方にお話を伺ったところ、私は地方公務員としての経験がある分、「翻訳学」よりはこちらの分野の大学院のコースの方が目指しやすいとのことです。
私の関心が高く、より深く学びたいと思っているのはこちらの分野ではあるのですが、卒業後の進路として就職先の幅が行政系の組織に限られてしまうのが一つの悩みです。
その点、「翻訳学」は、民間企業からフリーランスまで、進路の幅が広いので魅力的です。
とは言え、合格をもらわないことには悩んでも仕方ありませんし、合格をもらったとしてもお金の問題等、解決しなければいけない課題が山積みです。
野心的かもしれませんが、まずは目の前にある「大学院を受験する」という目標に向けて、動き出したいと思います!
5 最後に
できることと、できないこと、
得意なことと、苦手なこと、
好きなことと、嫌いなこと、
住み慣れた日本、地元を離れて暮らすことにより、ちょっとずつわかってきた「自分」という人間。
これまでと違う環境に身を置くことによって、スローペースではあるものの、ちょっとずつ成長はできているのかなと思います。
私の中では、まだまだ満足のいく成長ができているとは思っていませんが、たった一年でも、かけがえのない多くのものを得ることができました。
まだ(もう?)あと一年のワーホリライフも、存分に楽しみ、ここでしか得られないような経験の数々を重ね、自分を成長させていきたいと思います!
最後の最後にちょっとしたご報告です。
これまで、1月末から約3か月半に渡って、チェスターのホテル内のレストランで皿洗いを続けて来たわけですが、この度、ホテルのフロントチームの方からお誘いをいただき、来月中ごろから同ホテルの"ポーター"として働くことが決まりました!
客室にお客さんの荷物を運んだり、ドリンクや新聞を届けたり、フロント周りの雑用や掃除をしたりと、キッチン内の雑用係からホテル内の雑用係に舞台を移しただけですが、「接客」という業務が加わる分、自分を成長させる機会が多少増えるでしょうか?(給料も少し上がります。)
まだ最初のうちは、忙しくない夜の時間の勤務中心で、昼夜逆転の生活がはじまります。
未経験のホテル業界、慣れない夜の仕事に、不完全な英語力。
しかも、勤務先はロイヤルファミリーが泊まるようなイングランド北西部随一の老舗ホテルで、五つ星ホテル!
正直プレッシャーと不安しかありませんが、一流の環境に身を置くことができるというこの度の幸運を活かし、英国流の「おもてなし」をしっかり身に着けて日本に帰りたいと思います!
YMS後半戦、キックオフ…!