イギリスの大学院に出願した話
相変わらずさぼりがちなnoteの更新。。。
前回の投稿を振り返ると、ほぼ一か月書いていないのですね。笑
10月と11月を振り返ってみると、大学院の出願手続きに、私のプライベートの時間をだいぶ削られていた気がします。
Master of Public Administration(行政学修士)のコースを提供するイギリスの大学院にいくつか出願してみました。
ので、今回はそのあたりのことを書いておこうと思います!
準備した書類:
パーソナルステートメント(志望動機書)
アカデミックリファレンス(推薦書)
アカデミックサティフィケート(大学卒業証明書(英文))
アカデミックトランスクリプト(大学成績証明書(英文))
IELTSのスコア(英語力証明書)
CV(履歴書)
サンプルエッセイ(小論文)※一部の大学のみ
1 パーソナルステートメント(志望動機書)
「なぜ自分がその大学のマスター(修士)プログラムで学びたいか」
を説明する文章です。
入試のないイギリスの大学院の出願において、最も重要と言っていいほど大事な書類です。そして、当然すべて英文で書かなければいけません。
何を書くかというと、
・学業における業績
・職歴
・自分の強み・長所
・大学院で学びたい・研究したいこと
・なぜその大学を選んだか
・コースを修了した後の展望(キャリアプラン)
といったところです。
大学時代のほとんどを、部活とアルバイトに費やした私にとって、学業における業績と呼べるものはほぼありません。(もっとちゃんと勉強しておけばよかった…。)
したがって、私は地方公務員としての「職歴」をベースにパーソナルステートメントを書きました。
市役所職員としての経歴
⇒経験から見えてきた行政組織や社会の課題
⇒課題解決のためにどういうことを学びたい・研究したい
⇒それを学ぶ・研究するには出願大学が最適である
⇒学んだことは、将来こういう風にして活かしたい
超ざっくりにすると、こんな感じの流れで書きました。
英語環境で生活しているとはいえ、英作文がまだまだ苦手な私は、語学学校時代の担任先生に、パーソナルステートメントの土台部分(1部)の添削をお願いしました。
先生と会うのは、1月に語学学校を終えて以来でしたが、私が「イギリスの大学院に行きたい」と話をしたら大変喜んでくれ、快く添削を引き受けてくれました。
先生がウイスキー好きなのを知っていた私は、添削のお礼に、日本への一時帰国の際に仕入れた日本のウイスキーを渡したところ、こちらも喜んでくれました。
先生による添削を経て、メインのパーソナルステートメントが完成すると、出願する大学によって若干文言を足したり、修正を加えたりしたり、しなかったりして、完成!
…したつもりでしたが、出願した一部の大学からは、「なぜこの大学を選んだのかもっと詳細な理由を記載してください」と、再提出を要求されました。
そういった大学には、各大学のホームページからより詳細な情報をかき集め、
・修士論文で研究したいことと、過去卒業生の修士論文の例が類似しているので、適当な指導教官から適切なアドバイスを受けることができる環境がある。
・コースのモジュールの中の、特定のプログラムは他大学に無く、ここで学べることが将来のために必須である。
・大学付属図書館の蔵書や勉強するための環境が素晴らしい。
といった、それ相応の理由をつけて、再提出しました。
このことからもわかるように、大学側は入学の審査において、
「なぜうちの大学なのか?」
という部分をかなり重視しているようです。
2 アカデミックリファレンス(推薦書)
第三者によって執筆される推薦書です。
出願者がいかに大学院で学ぶこと・研究することに適しているかを記載してもらいます。
アカデミックリファレンスとプロフェッショナルリファレンスの2種類があり、アカデミックだと学問分野の推薦者、プロフェッショナルだと職務上関わった推薦者による推薦書のことを指すようです。
出願する大学やコースによって、アカデミックが2部必要だったり、アカデミックとプロフェッショナルを各1部ずつ必要だったり、アカデミック1部のみで良かったり、さまざまなようです。
大学によって若干の様式指定の違いもあるようですが、なるべく自分と推薦者の手間をかけたくなかったので、様式指定はほぼ同じ、かつ、アカデミックリファレンス1部のみでOKで共通する大学に出願することにしました。
指定様式
・ヘッドレター(推薦者が所属する大学又は研究機関の公式ロゴが入っているもの)であること
・PDF形式であること
・英文であること
・推薦者と出願者の関係性を記載されていること
・推薦者の直筆のサインがあること
・推薦者の連絡先(メールアドレス、大学又は研究機関の住所及び電話番号)が記載されていること
といった感じでした。
私は、アカデミックリファレンスを、大学時代のゼミの教授に執筆をお願いしました。
教授とは卒業してから7年間、会ったりもせず、連絡もせず、といった状況だったので、恐る恐る久しぶりにメールで連絡をとってみたところ、お忙しかったのか、かなり事務的な「了承」のお返事をいただきました。笑
メールで様式の指定と、期限(約6週間くらい)を伝えたところ、指定した期限を1日過ぎた日に、立派な英文の推薦書がメールで送られてきました。
推薦書の内容を確認したところ、私が大学時代にゼミでプレゼンしたテーマが全て記載されており、教授が、私の卒業後7年経っても資料を保管してくださっていたことに感銘しました。
ちなみに私は大学時代、国際法のゼミに所属しており、当然教授は国際法の専門家。海外での研究経験があり、国際的な学会に定期的に参加していることから、英語は堪能です。
推薦書が添付されたメールには、イギリスの大学院に出願する際に気を付けるべきポイントのアドバイスと、身体に気を付けるようにという気遣いの言葉が添えられていました。(もう教授には頭が上がりません。)
大学時代、国際法ゼミを履修し、素敵な教授に巡り合うことができたことは、ここにきて本当に幸運だったなと思わずにはいられません。
教授には、感謝のメールを送り、その中に、「大学院の合否が出そろった時点で、結果報告とともに、改めて正式なお礼をさせていただきます」と記載しておきました。お礼の品も何か用意するつもりです。
3 アカデミックサティフィケート(卒業証明書)
4 アカデミックトランスクリプト(成績証明書)
大学を卒業したこと(学位を有すること)の証明書と、
大学時代の成績証明書です。
大学のホームページに、申請の方法が記載されていたので、日本にいる母に、代理で郵送申請してもらいました。
どちらも大学の様式で、すでに英文のものが用意できるようなので、英文のものを実家に取り寄せ、母にPDFスキャンしてもらったデータをメールで送ってもらいました。
卒業証明書は良いものの、成績証明書に記載された大学時代の成績に、ちょっとショックを受けました。笑
お恥ずかしながら、GPAは2.5以下です…。
果たしてこの成績で大学院の合格がもらえるのでしょうか?
もっとちゃんと勉強しておけばよかった…(2回目)
なお、後日、出願した一部の大学から、日本語の卒業証明書と成績証明書の提出も追加で求められました。
5 IELTSのスコア(英語力証明書)
こちらは6月に受験したIELTSの結果の証明書を、PDFスキャンしただけのものです。
私の出願した大学院のコースは全てオーバーオールスコアが6.5が要件で、こちらは6月の受験時にクリア済み。
詳しくは、こちらの記事をどうぞ。
大学やコースによってはより高度なスコアが要求されるので、自身の受験するコースに合わせた対策が必要になります。
ちなみに、噂で聞いた話だと、スコア6.5が要件のコースで、仮により高い7.5や8.0と言ったスコアをとったとしても、審査の際の加点にはならないようです。
また、英語力が多少足りなくても、大学やコースによっては、「条件付き合格」で、「入学時までに必要なスコアをとること」という条件が課される場合もあるみたいなので、スコアが足りないからと言って、出願ができないわけではありません。
6 CV(履歴書)
自身の英文履歴書です。
職歴が審査時の加点となりうる場合、こちらの記載内容が重要になるようです。
私は、ワーキングホリデー(YMS)での就職活動の際に使用していたCVがあるので、これをベースに修正したものを出願に流用しました。
日本の履歴書は、履歴を上から下に、古い順に記載しますが、英文の履歴書は逆で、新しい履歴から古い履歴へと順番に、上から下へと記載していきます。
それぞれの職歴での役職や職務内容、自身のスキル、達成した業績など、アピールできることはなるべく盛り込むのが良いとされます。
私は、出願分野(行政学)に関連する職歴である、市役所職員としての職歴を「Professional experience」としてメインに、かつての職務内容等を記載し、現在の職歴(ホテルでの皿洗いとナイトポーター)は別枠で「Other work experience」として端っこに記載しました。
様式の指定はほぼないので、自身で工夫して、売り込みたい部分を強調することができます。
7 サンプルエッセイ(小論文)
出願した一つの大学では、出願の提出書類の一つに、サンプルエッセイが含まれていました。
こちらでは論文を書く力や、学問的な思考能力が審査されるようです。
11月のプライベートの時間は、ほとんどこちらの小論文に費やされ、提出書類の中で一番手間と時間がかかりました。
大学からはの指定では、1,500字以上(英文)で、テーマは、政治・行政に関するものなら何でもよいとされていたので、日本とイギリスの地方選挙について歴史的・慣習的観点から比較研究(というほど大層なものではないのですが)したものを、仕事の傍ら、ネットを中心に情報収集し、さらにDeeple翻訳を駆使して書き上げました。
15日以内の提出を求められたので、添削してもらう時間がなく、書きっぱなしのものでの提出です。
個人的には、着眼点や論点は悪くないと感じるものの、リファレンス(参考文献)が弱く、かなり説得力の欠けるものになってしまったので、こちらの大学から合格をもらうのにはかなり悲観的な見方をしています。泣
まとめ
こんな感じで、なんとかして書類を揃え、10月の終わりからちょっとづつ、いくつかの大学院のコースに出願してみたわけであります。
おそらく、イギリスに来る前の私だったら、お金を払って留学エージェントのサービスを利用していたのでしょうが、自力で必要な情報と書類を集めて出願できるようになった、という点では、間違いなく成長しているなと感じています。
無事出願できただけでも、一つ目標達成と言ったところでしょうか。
あとは、合否の通知を待つのみ!!
果たして私の将来はどうなるのやら…
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?