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【YMS】私の"ローカル"なブリティッシュライフ
田舎と言うには発展していて、都会と言うには小さすぎる。
私は今、イングランド北西部にある小さな地方都市、チェスターで暮らしています。
徒歩圏内に、スーパーも、アパレルショップも、カフェも、パブも、図書館も、公園も、生活に必要なお店や施設はおおよそ揃っていて、ひっそりと落ち着いた暮らしを好む私には、うってつけの街です。
私の生活の糧は、労働。
ホテルのレストランでのキッチンポーターの仕事。
皿洗い、掃除、ごみ捨て、、、
想像に難くない肉体労働。
賃金は、この地域での最低水準。
時給、9.6ポンド(4月から10.5ポンド?)
早い時は朝5時に起き、街に漂うごみの臭いの中を歩いて出勤。
「なんだかイギリスの労働者っぽいな」
なんていつも思いながら。
職場に着くなり、着替えてすぐ仕事。
一足先に仕事を始めていた同僚たちが、さわやかで明るく元気な挨拶を向けてくれます。
「Good mornig mate, how are you?」
私もなるべくさわやかに挨拶を返す。
「Good morning ○○(名前), I'm very good, thank you!」
「What about yourself?」
「Yeah, I'm alright!」
「Fantastic!」
眠たい朝でも、気怠い午後でも、簡単な挨拶を交わすだけで、少し元気とやる気が出るのが不思議。
仕事は退屈だが、職場は楽しい。
みんな楽しく、素敵な同僚ばかり。
強いて大変なことをあげるのならば、英語の問題。
何を言っているのかわからない、何を言えばいいのかわからない。
そんな小さな苦悩の積み重ねが、ちょっとづつストレスとなって溜まっていき、たまに日本人と話さずにはいられないときもある。
これもまた「もっと頑張るぞ」という努力の推進力にもなるのです。
たまの仕事終わり、若手のシェフたちに誘われて、職場の近所のパブへビールを飲みに行く。
いつもみんなギネス(アイルランド産)かアムステル(オランダ産)を注文し、私だけカーリング(イギリス産)を注文。
いつもと同じ席に座り、会話を始める。
まあ彼らの話す言葉のスラングの多いこと。
ただでさえ何を言っているのかわからないのに、余計に何を言っているのかわからない。
わざわざ私のために、会話を止めてスラングの意味を説明してくれるのですが、だいたい下ネタか、やや暴力的な言葉。
覚えなくていいや~と私は聞き流す。
シェフたちは、次の日も朝から仕事なので、ビールは1~2杯飲んだら解散。
心地よく酔った足取りで、街灯を頼りに家へ帰る。
家はいわゆるシェアハウス。
私を含め、男4人で暮らしています。
ベッドルームはそれぞれ一人一部屋与えられ、キッチン、リビングルーム、トイレとシャワールームは4人で共有。
ハウスメイトたちは、ほぼ同世代のイギリス人男性たち。
24歳、ロンドン出身、金融系企業勤務のT
27歳、同じくロンドン出身、英語教師のC
32歳、チェシャーの農村出身、シェフのB
出身もキャリアもバラバラな4人
この家に集まるまでは全くの赤の他人だったのが、今となっては、良き友人同士。
たまに4人で家の近所のパブへ飲みに行っては、ボ○ス・ジョ○ソンやブレグジットの悪口を言ったり、プール(ビリヤードみたいなパブのゲーム)やダーツをプレイして楽しんだりしています。
「俺たちビートルズみたいだな!」
なんて言って、酔っ払ったパブからの帰り道、ビートルズ的に歩いたこともあります。
良き友人たちとは言え、彼らの掃除やごみの分別の仕方には、大いに文句があるのですが…。
ローカルにあっても、とってもブリティッシュ。
仕事が休みの日は、朝のんびりと起きる。
起きてすぐにケトルを沸かして、一杯のミルクティーを淹れる。
その日の気分によって、音楽を聴くか、本を読むかしながら、イングリッシュブレックファストなミルクティーをすする。
日本にいたときはコーヒー一筋で、あまり紅茶は飲まなかったのが、環境のせいか自然と紅茶を飲むように。
これは、イギリスに来たことによる私の変化の一つかもしれません。
だいたいは、読書をしたり、音楽を聴いたり、昼寝をしたり、散歩したり、リラックスして過ごすのが典型。
たまに友人に誘われてランチやディナーに行くこともあれば、図書館へ行って英語の勉強をしたり、英会話クラブに参加することもあります。
ただそれは気分次第。
気分気ままに生きる。
特別なことのない、こんな日常の繰り返し。
これぞ、私の"ローカル"で"ブリティッシュ"な、ワーホリライフ。
「でもいつかは、ロンドンで暮らしてみたい。」
そんな憧れを抱きながら…。