一時帰国の"日本"
日本に帰ってきました。
1年4か月ぶりの日本、そして故郷。
長らく日本を離れていたので、久しぶりに帰ってくると、ちょっとした違和感があったり、大いに感動することがあったりと、なかなか面白いです。
感じたことをそのまま書き残してみたいと思います。
日本の接客に戸惑う…
イギリスで生活していると、フランクでフレンドリーな接客が当たり前になります。
お客さん側からあいさつをしたり、店員さん側がジョークを返したり、、、1年4か月もいると、そんな光景にすっかり馴染んでしまいました。
そんな状態の私は、成田へ向かう飛行機の中、久しぶりに日本人の客室乗務員の方々からの接客を受けました。
CA「お飲み物は何になさいますか?」
私「ビールくださーい!!」
CA「ビールですね。かしこまりました。」
礼儀正しく落ち着いたトーンの客室乗務員の方の対応。
対して私は、馴れ馴れしいトーンでビールを注文。
このほんの一瞬のやり取りの中の些細なギャップが、私の中に違和感を生みます。
「あれ?自分日本にいた時、店員さんに対してこんな態度とってたっけ???」
日本に着いて一週間近くなりますが、丁寧であるもののマニュアル式の接客を受けるたびに、どうしても「面白みがないな」と感じてしまう…。
私自身、それほど変わったつもりはなかったのですが、たったの1年4か月過ごしただけでも、意外にもイギリス文化に染まってしまった部分があるんだなーと感じているところです。
暑い
飛行機の乗降口から、タラップに足を踏み入れた瞬間、
「暑っ!」
という言葉が口からこぼれてしまいました。
私だけでなく、私の前に降りる人々も、私の後ろから降りる人々も、口々に同じ言葉を発します。
なかなか面白い光景ではありましたが、湿気のこもったむわっとした日本の大気に、懐かしさを感じつつ、ちょっとうんざりした瞬間でした。
朝夕は涼しいものの、日中はまだイギリスよりも暑いですね。
安価でハイクオリティ
成田空港で、入国審査、荷物の受取、税関審査を全て終えたあと、少しお腹が空いていたので、空港の中のセブンイレブンへ向かいました。
サンドイッチとコーラでも買おうかなー、と思ったのですが、日本上陸後一番最初に口にするものなので、それだとつまらないと思い、ペットボトルの緑茶とほっかほかの"肉まん"を購入しました。
お茶…128円
肉まん…110円
計238円
会計を終えて、空港内のベンチに腰掛け、一口お茶を飲み、次に肉まんを口に運ぶ。
「うっまー!!!」
表面はつやつや、生地はふわふわ、具はジューシーほくほくの肉まんが、私を幸福感で満たします。
とんでもなく感動しました。
この美味しさで、この価格。
お茶とあわせても238円。
ポンドに換算で約£1.32(£1=180円計算)。
イギリスで買うコカ・コーラ一本分の値段より安くてこのクオリティ。
日本のコンビニ、すげー。
世界のTOKYO
成田空港から都心までは、リムジンバスを利用しました。
同じバスには、外国人の方も多く乗車しており、チケットに小さく指定された座席が記載されていて、それに気が付かず自由に座ってしまい、あとから乗ってきた人に「そこ私の席だよ」なんて言われるやりとりをしている光景を何度か見かけました。確かにわかりづらい…。
バスが高速に乗って、成田空港周辺の田園風景から郊外、郊外から都会の光景に変わっていくにつれ、外国人乗客の表情も徐々に変わっていきます。
世界が誇る東京の高層ビル群
道路に列をなして走る圧倒的な車の数
遠くにうごめく人の群れ
そのすべてに魅了されている様子が、ひしひしと伝わってきます。
やはり東京は、相変わらず東京です。
バスを降りて、地元行きのバスの時間まで時間が空いていたので、東京の都心を少しふらふら歩いてみました。
意識してみると、意外と外国人が多くいるなと感じます。
ショップやカフェなどで、外国人に英語で対応している日本人の方も多く見かけ、"世界のTOKYO"をまざまざと見せつけられた気がしました。
これとは別の日ですが、東京でタクシーに乗る機会があり、運転手さんが、
「オリンピックとコロナ明けから外国人のお客さんが増えている」
と話していました。
運転手さんによると、外国人のタクシー運転手も増えてきているとのことです。
日本も少しずつ、世界に開かれた国になっていくのでしょうか?
何と言っても米がうまい!
高速バスで、地元、そして実家に帰ると、母が夕食を用意して待っていてくれました。
ほくほくのご飯に、母がよく作る大根入りのみそ汁。
温かくて、懐かしくて、美味しい。
イギリスでもお米を食べる機会はあるのですが、やはり地元の米を、日本の炊飯器で炊いたものは、全然違うのです!
表面はつやつや、それでいてやや透明掛かっている。
一粒一粒の米は、外側がやや硬めで内側が柔らかい。
それを箸でまとめてすくって口へ運ぶと、なぜかふんわりとしていて、あたたかく、ほんのり甘い。
日本に住んでいた時は、こんなものを当たり前のように口にしていたとは思えないくらい米がめちゃくちゃおいしく感じました。
地元の白米サイコーだー!!!
家電が優秀
当たり前ですが、実家では家電を使って生活をしています。
そしてこれらが全て優秀。
もしかしたら、私のシェアハウスの家電のクオリティが低いだけなのかもしれませんが、例えば、私がチェスターのシェアハウスで洗濯機を回すと、最低1時間かかり、長い時で3時間かかる時もあります。
しかし、母が実家で洗濯機を回しているのを見ると、お急ぎコースでなくても、どうやら30分弱で全てを終えてしまう…。それも大きなノイズもたてず、かなり静かに。
電子レンジもボタンがありすぎと言っていいほど機能が多く、上述のとおり、炊飯器もおいしいご飯を炊いてくれます。
テレビやPCといった家電は、日本とイギリスでさほど違いはないのですが、生活のクオリティを高める細やかな部分が、日本の家電には見られるのです。
日本の技術の結晶ですね。
日本人に生まれてよかった!
イギリスで1年4か月生活してきた中で、様々な国籍の人たちと出会ってきましたが、誰もが日本という国を知っていますし、日本にあこがれを持つ人も多くいます。
ある東欧の国出身の人は、日本のことを「ユートピア」と呼んでいました。
正直私自身、イギリスでのワーキングホリデーを決心した理由の一つに、日本の社会の中の「悪い部分」が多く見えてしまったという点もありました。
ですが、やはり日本に帰ってきて思うことは、
「日本はこんなにも素晴らしく、美しい国」
だと言うこと。
もちろん、依然として良くない部分は少なからず存在し、問題も多く抱えているのも事実です。
だからこそ、将来、私の地元や、日本という国を少しでも良くするための力になれるように、イギリスや世界で色々な経験を積んで、いっぱい成長して、日本に帰ってきたい、という思いがあります。
まだまだ道半ば。
これからも引き続き、挑戦を続けていきたいと思います!
あー、イギリスに帰りたくない~笑