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”執筆活動”という世界に踏み込んで
『思いついた話を書いてみよう。
小説書いてみたらどうなる?
書籍化されたり、映像化されたりしたらどうしよう』
小説を初めて書く時、何かしらの夢を描いたり不安を抱いた人は多いのではないでしょうか。これは執筆に限らず、あらゆる仕事に関してもそうだと思います。
”夢” この言葉には不思議な力があります。
頭の中で描いた、『もしかしたら叶うかもしれない』という期待や希望、楽しい想像や妄想を膨らませた人は多いと思います。
しかし現実は毛ほども甘くありません。
行動に移し、いざ舞台へ立ち上がると、数多くの困難に打ちのめされた人もかなりいると思います。
私も小説を書こうと始めた頃から現在まで、数多くの苦難や苦悩を知り、(アマチュアのままだけど)執筆活動に関して想い描いた夢は、随分と変わりました。(当時の原型すら砕かれたと言っても過言ではありません)
今回、執筆活動での私の思い込みが変わった話をしていきます。
1 小説投稿サイトに出会うまで
まず私が執筆活動を始めた理由は、単純に”書いた小説が書籍化されて売れたらいいなぁ”という甘い考えでした。
執筆を始めたのは約13、4年前、年齢は23、4歳頃(……だった筈)になります。その当時、小説はパソコンのWordに執筆し、書き上げた作品を何度も見直し、A4の用紙に印刷し、原稿用紙を郵便局に恥ずかしがりながら届けていました。(わざわざ地元からかけ離れた郵便局へ行きました)
始めはアットホームな現代ファンタジーや、幽霊と人間の生活。のような作品を書いていました。しかしある日を境に、作風の路線を変更して、がっつりダークファンタジーのライトノベルに走りました。
理由はこれまた単純です。『日本のアニメが面白い』からです。
きっかけとなった私が好きなアニメはダークファンタジーです。(今現在は色んなジャンルも観ています)
シリアスであり、残酷であり、展開や台詞が面白い。ドハマりでした。
路線変更後のライトノベル執筆活動は、”大人びたシリアスな話を”と躍起になり、応募も大人向けのライトノベルというのを探していました。
このときの、(自分で言うのも恥ずかしいのですが)頭に花を咲かせているような甘々の当時の私は、見つけ次第、書いて書いて書きまくって、どんどん応募していこうと考えてました。
実際、それは悪いことではないのですが、一つの応募で文字数が10~15万字程度(だった筈(-_-;))でした。
現在、執筆活動をしている方はお気づきだと思いますが、この文字数を書き上げるのはとても大変です。
当時の私は(というより現在もですが……)、仕事をしながら書いていたので、なかなか進まない上に応募期間ギリギリで書き上げれたと思うと、ざっと見で誤字脱字を確認し、家族に気付かれないようにこっそりと印刷して、遠くの郵便局へ出しに向かいました。
以前、テレビで見た話だと、プロの作家は、書き上がった作品はしばらく日数を置いてから読み直すと言っていました。勢いよく書き上げた後、頭を休ませる事で冷静に修正作業が出来るとのことです。
もう、おわかり頂けますでしょう。
まるで夏休みの宿題を終わらせるが如き勢いで書き上げ、
応募日まで時間が無いからと急いで添削し、
ただただ達成感に満ち、
やりきった感だけの愚か者は、
応募すれど応募すれど落選し続けました。
この愚か者は何を隠そう私です。
こういった応募を続けて落選し、まだ作家になれずに仕事を続けなければと嘆きつつ、また同じ事を繰り返す。こんな【負のスパイラル】←(勝手に命名)を改善すること無く回り続けていた私ですが、ある日、Web投稿できる小説応募イベントを発見しました。
これで原稿用紙へのコピーと郵便局への恥ずかしさが消えると思い、応募する事に。しかし、ここで問題が発生しました。
当時はまだ十代の若者向け作品を募集していて(過去の応募作品や受賞作品を観ても望む雰囲気とは違ってました)、大人向けとは違うんじゃ……と思いました。そう、自分の目指す作風と雰囲気がまるで違う問題です。
Web投稿が出来ないと、また原稿用紙に印刷して郵便局へ向かう羽目に。
この難所を乗り越えるには、応募条件にあった作品を書き上げるか、他を探すしかありません。
私は迷わずに他を探すを選びました。すると、転機とばかりに『大人向けのラノベ』を募集するコンテストがありましたので、喜んで飛びつきました。
この転機を逃すなんて考えられない。運命的な出会い。そう思いました。
期待に胸膨らませていざ応募。
結果、応募方法が楽になっただけで私自身の中身が変わっていないので、落選続きです(理由は、上記に記載した負のスパイラルです)
さらに愚か者の、愚かな思考による、愚かな行為は続きます。
この大人向けラノベの応募は一年間の応募回数が一度しかなく、他のサイトで大人向けラノベの応募を探しました。(一応みつけました)
一つの作品すら曖昧な私に、応募回数が増えたからといって迎える未来は、一切変化の無い、落選ロードまっしぐらでした。……上り坂はいずこ~?
中身が成長しないで落選ロードをひた走る私は、三十歳になってある決心をしました。(確か三十歳だったような……前後ということで、まあ、その辺です)
それは、小説投稿サイトとの出会い…………ではなく【フリーランスのネットビジネス】です。
落選続きで脱力していた私は、ずっと執筆絡みの仕事を考えていました。すると、クラウドワークスとランサーズ(当時はこの二つしか目に入ってませんでした)を見つけました。
数多くある依頼から、できそうな依頼に挑戦して、クライアント様が良いものを選ぶといったような事でした。
その中に執筆で活かせそうなものもあり、挑戦することにしました。(このときはランサーズを選びました)
いざ挑戦。と、頑張ってはみたものの、何をやっても成果が出ず、小遣い稼ぎとばかりにネーミング募集に応募してみるも落選。
暗中模索の中行き着いたのは『記事の書き方』。のような依頼でした。
その依頼で、ある程度記事についてのノウハウ(初歩中の初歩ですので、プロの方々がみれば鼻で笑われてしまいます)を多少身に付けたのはいいけど、ある日初心を思い出しました。
『目指しているのは小説(ライトノベル)だぞ』と。
色んな経験をさせて頂きましたランサーズさんへ別れを告げて退会したものの、小説応募には抵抗が生まれてしまっていた私が、悩みに悩みながらも行き着いたのが、小説投稿サイトの存在です。ようやくです。
以前からチラチラと存在は目にしていましたが、
『書いた長編を投稿しても、”無料で読まれて終了”なんだから意味ある?』とか『多くのブロガーが投稿しているようなサイト?』とか。
漠然とした思い込みの塊だった二十代の愚か者には有り難みが分かっていなかったので、スルーし続けていたのです。
神様は凄いです。こんな考えの若造に、小説投稿サイトという縁を結びつけなかったのは、もっと痛い目に遭ったほうがいいと教えているようでなりません。
とにかく、ようやく私は小説投稿サイトと巡り会うことができました。
2 短編、短編…………長編
”短編を書くことは必要か?” 小説投稿サイトを始めて数日後に思った事はコレでした。
『今まで長編小説を書き、散々落選を味わい、それでも長編小説のストックはあり、書きたい話もある。だから長編小説一本で頑張る!』
こんな考えを当初抱いていました。
結論から先に言わせて頂きますと、
『愚かを極めた妄言です! 何も知らないって本当に怖い!! 短編小説は超必要です!!!!』
当時、小説投稿サイトへ投稿すれば、少人数でも読んでくれて、そこそこのコメントを貰い、自分の長編小説に推敲を重ね、イベントへ応募すれば小説家になれると考えていました。……甘すぎる考えです。
現実は、投稿してもなかなか読み進められず、一度二度読まれて終了など。
さらには序盤の書き出しに問題があるという、気付かなければ、どうして自分の小説は読まれないのか分からない状態にも陥ります。どっぷり陥りました。
こんな状態で書き続けても、ただただ自己満足なだけの長編小説が増えるだけで、虚しい趣味止まりです。
あるとき、サイトで応募している短編小説のコンテストに『応募してみては?』という(こんなコメントではありません、丁寧でもっと長いものですが、こういう内容とご了承くださいませ)コメントを頂き、ものは試しとばかりに挑戦しました。
短編小説のコンテストも賞があるし頻度も多いので、”執筆の修行”というような、どこぞの少年バトルアニメのような思考で挑戦しました。
結果は見事に落選です。……受賞しないんですよ。落選の呪いでも身体に纏わり付いているが如く、落選は日常茶飯事状態なんです。
けど書き続けていて気付きました。
短編小説は規定の文字数内で物語の起承転結や、登場人物の個性、世界観、風景、空気感などの描写を長すぎない文章で書く練習にはもってこいでした。
さらに、短編小説(ショートショートも含め)は、ある意味でネタ帳代わりにもなりました。
『どういうこっちゃ?』
こんな質問が飛んできそうですが、短編小説の応募を続けていて気付いたのが、一作で終了の映画のような完全一話完結ストーリーばかりにする必要はないのだと。(ハッピーエンドであれバッドエンドであれ)
つまり、世界観を序盤でしっかり描き、一話分の事件や問題を解決する話を書けば、後々その短編小説の話を膨らませ、一つの長編小説を書くことも出来るという考えです。
さらに、主要キャラと世界観を決め、同ジャンルの短編小説を合わせれば、それでも長編小説が出来ます。
また恋愛小説などでは、メインの恋愛小説に組み合わせる感じで他の恋愛小説やヒューマンドラマを組み込めば、長編恋愛(群像劇多め)作品が出来上がります。
こういった具合で、短編小説は色々とメリットが多いと気付きました。
執筆の鍛錬
複数の短編を組み合わせて長編を作る
話を膨らませて長編を作る
コンテストに応募
得意ジャンル以外のジャンルに挑戦するにはもってこい
まだまだ需要はあると思いますが、私個人はこういった具合で短編小説が必要だと実感した次第です。
3 noteを始めて
2022年現在ですが、noteを始めて約2年になります。
小説投稿サイトを増やしたり退会したりを繰り返し、複数掛け持ち状態でもnoteでの執筆活動を続けて来れた理由は……自分でもよく分かっていません。
初めは、他のサイトに投稿していた作品をnoteでも投稿したらどんな反応があるか? という思いつきで始めました。
しかし長編小説を分割して投稿しているうちに、『noteではnoteでしかできない事をしてみよう』と思いつき、記事……と言えるほどのものではないけど、そういったモノを書いていました。
後に、文字数制限を自らに課して短編小説を投稿し、さらには同じ文字数を一話分とした長編小説を書いてみようと励みました。
投稿後に『○○週間連続投稿』を報せる表示を見て、一週間一作品を絶対投稿するという想いが芽生え、自分ルールと題して”日曜投稿”を始めました。
ですから、noteを始めて自分の中で色んな想いが変わり、習慣が生まれました。
未だに何一つ進展のない執筆活動ですが、noteや他の投稿サイトと出会えた事は、今後の人生においてかなり重要な出会いなのかもしれません。
サイト運営の皆様へ、この場を借りて感謝の気持ちをお伝えいたします。
ありがとうございます。そして、これからもお世話になります。
まとめ
さてさて、所々省いてコンパクトに纏めたややエッセイ。
長々と書き綴った内容の殆どが、私自身の愚かストーリーの暴露となってしまいました。(お恥ずかしい限りです)
テーマは”思い込みが変わった事”ですが、結局どんな思い込みが変わったのか? と訊かれますならば、
『小説は、”一つの作品を完成させて満足→終了”ではなく、”賞を取った→満足、仕事が入れば書けば良いだけ”などという思い上がりでもない。
執筆する世界に足を踏み入れたなら、延々と書き続けなければならない。
短編であれ長編であれ、
受賞しようと落選しようと、
評価されようとされまいと、
書いた作品が何か変化を起こすかもしれないが、執筆で表現するという舞台に立ったなら、日々継続して執筆していかなければならない。
後の作品を、今よりも緻密に繊細に、自分が満足いくように。
変化を起こせるかもしれない未来と自分の為に鍛錬を続けなければならない』
と、長いですが、この短文が私自身の思い込みが変わった結果となります。
これからも、頑張り続けていきます。