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死別後、10年かかった涙

夫と死別して10ヶ月経った今も、
涙はすんなり流せない。

「泣く」事に対して、
瞬時にブレーキをかける自分がいる。

先日20人位の飲み会があって、
ある方とお隣の席になった。
(必然だったのだと思う。)

複数人で話していた中で、
主人との死別についての話題になった。
「未だに生きてる気がするんですよね」と私が言ったら、
すぐに1人「わかる」と応えた。

その回答の速さから、
同じような経験をされている方だな、と
直感的にわかった。

死別経験者にしかわからない感覚
っていうのがあるなぁと。
死別を経験してから感じている。

その方は10年前に自殺で彼氏を亡くしたと。
最後の連絡をもらってたのに。

泣いてた。
「あれ、なんで泣くんだろう。おかしいな。いつもなら笑って話すのに。あなたを励まそうと思ったのに。」

心の中に、無自覚の杭が刺さっているのかな。
悔いを解放する。
労いの言葉を自分に向けてつぶやき、
涙を流して浄化する。

その優しい言葉の音と、涙の波紋は、
私をも包んだ。

寂しかったんだね。
苦しかったんだね。
がんばったんだね。
涙を我慢してきたんだね。

もう
「大丈夫なフリしなくていいよ」

その言葉と涙を目の前で見て、
私の胸にもまっすぐ突き刺さる。

「大丈夫なフリ、今、頑張ってしてる」

ここまで来るのに10年かかるよって。
10年か…。

「ほら、今この辺にいるよね」

「彼らは
にこにこしながら
見守ってくれてると思うよ」

「私の受講目的のひとつは、
自分の人生を生きる。(って書いてた。)
だから、
楽しく生きていくよ~」


私も同じ言葉だった。
「自分の人生を生きる」

片割れの主人が居なくなっても、
自分を再構築して生きる。

そのためのセンターピース。

世界は自分の思考の投影。
目の前に現れてくるモノの、とらえ方を変える。

共感からの、つながり感。

私はまだ温かい。
私の心は死んでない。
私はまだ生きられる。
私は生きて、
乗り越えるべき課題に1つ1つ全力で取り組む。

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