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ACL2022 Final サウジアラビア遠征 #1


1. はじめに

2023年4月29日(土)に開催されたACL2022 Final 1st leg アル・ヒラル vs 浦和レッズの試合の為、サウジラビアに遠征しました。個人としては2019に続いて2度目のサウジアラビア遠征です。本記事では、費用・事前準備・注意事項などをまとめます。

「次は行こう!」と思っている人に少しでも参考になれば幸いです。


2. オフィシャルツアー?個人手配?

現地観戦するには大きく分けて「オフィシャルツアー or 個人手配」の二択。今回は「浦和レッズオフィシャル応援ツアー」として催行されたHISスポーツさんのツアーと比較し、それぞれのメリットデメリットをいくつか挙げていきます。HISさんの他に、セリエさん・西鉄旅行さんのツアーも催行されたようです。
私自身は、2019年も今回も個人手配だったのでツアーに関しては情報が薄い部分があるかもしれません。ご了承ください。

オフィシャルツアーのメリット/デメリット

オフィシャルツアーのメリット1:安心安全&楽
これが最大のメリットだと思います。個人手配の場合は、航空券・ホテル・観戦チケット付きバスツアーをそれぞれ取る必要がありますが、オフィシャルツアーは申し込んで支払いを済ませれば完了です(e-Visaは各自取得する必要あり。有料で申請代行の依頼も可能)。添乗員さんが同行してくださることと、基本団体行動ということも安心感があります。個人手配は不安という方や、初めての海外遠征であればツアーが良いと思います。

オフィシャルツアーのデメリット1:締め切りが早い
ツアーのスケジュールが発表されると数日後に募集がスタート。今回は3月21日に募集開始しましたが、当日(翌日?)には完売し「キャンセル待ち」となっていました。なのでツアーを頼りにしている人は、迷ってる時間はあまりありません。

オフィシャルツアーのデメリット2:旅程に自由が効かない
現地やトランジット先で観光したい場合などは個人手配一択です。基本的には試合観戦のみでその他は移動と考えた方が良いかと思います。また、仕事の予定等で日程に縛りがあり、オフィシャルツアーと日程が合わない場合も個人手配になります。

オフィシャルツアーのデメリット3:値段が高い
同じ旅程で個人手配と単純比較すると10万円〜15万円程高くなっています。ですが、手間や現地での安心感など"オフィシャルツアーのメリット1:安心安全&楽"で挙げた部分を考えると十分安いと思います。Twitterでも「思ったより安い」という意見をよく目にしました。
※具体的な金額については次の項目"3. 結局いくらかかるのか? "で記述します。

個人手配のメリット/デメリット

個人手配のメリット1:旅程が自由

  • 長めに滞在して観光

  • トランジット先で宿泊して観光

  • ヨーロッパを経由して観光

などなど自分が目にした限りでもさまざまなパターンがありました。私も早めにリヤド入りし、観光を楽しみました。クリスティアーノ・ロナウドが所属しているアルナスルの試合を観に行っていた方もいました!
今考えればもう少し長めに滞在しても良かったと思っています。

個人手配のメリット2:値段を抑えることが可能
航空券はタイミングによって値段が大きく変動するので安く行くためには入念なチェックが必要になりますが、安く抑える事が可能です。
※具体的な金額については次の項目"3. 結局いくらかかるのか? "で記述します。

個人手配のデメリット1:アクシデントが起きると辛い場合も
まず代理店経由だとアクシデントが起きにくい or 起きてもできる限りなんとかしてくれます。今回目にしたアクシデントとしては「フライト変更・ホテル側のダブルブッキング・航空券取り間違い・フライト遅延でトランジットがギリギリ」などがありました。
オフィシャルツアーでも、搭乗予定だった帰路のマニラ-成田が欠便で変更になったり、ホテルがダブルブッキングで宿泊先変更になったりというのがあったようです。個人手配でこれが起きてたら結構焦ると思いますが、よくあるケースのようなので代替案を準備しておくと心強いかもしれません。

なお、友人は帰路の航空券を1日間違えて取っていて大変だった模様です…笑

個人手配のデメリット2:航空券が複雑
日本からの直行便がある場合は楽ですが、サウジアラビアへの直行便は2023年5月現在ありません(日本からの直行便の計画はある模様)。なのでどこかの空港でトランジットが必要です。航空券の種類も多く、乗り継ぎ時間やターミナル移動のこと等も考えなくてはいけないので慣れないと困難です。
デメリットとは書きましたが、トランジット先で宿泊や観光することもできるので一概にデメリットとは言えません!見聞きした限りでも「マニラ経由・ドバイ経由・アブダビ経由・ドーハ経由・中国-アブダビ経由・スリランカ-シンガポール経由…」などいろいろな空路があり、皆それぞれの旅を楽しんでいました。

個人手配のデメリット3:ホテルの確保
ホテルも確保しなくてはなりません。booking.comやagodaなどの旅行サイトを経由したり、ホテルに直接問い合わせて予約をとることが可能です。しかし、サイト上で予約できていてもホテル側のダブルブッキングで部屋がないパターンもあります。こればっかりは行ってみないとわからないので、不安な場合は事前にメール等でホテル側とやりとりしたり、早めにチェックインしたり、代替のホテルも念の為いくつか候補にいれたりと準備しておくと良いと思います。
大したアクシデントではないですが、私たちのとったホテルも「朝食あり」にして履歴も残っているのに「朝食は別途」と言われてしまいました。結果的には「朝食あり」にしてもらえたので良かったのですが…笑


3. 結局いくらかかるのか?

観光代・飲食代・お土産代などは除いたマストでかかってくるであろう費用を記します。

結論

内訳

ツアー料金:348,000円
オフィシャルツアーの場合は下記リンクにあるように348,000円(2名1室)となります。一人部屋を希望する場合は+25,000円かかる模様です。

オフィシャルツアーに含まれるの

  • 日本〜リヤドの往復航空券

  • リヤド&マニラ(トランジット先)のホテル

  • 空港〜ホテルの往復代(バスかタクシーか不明)

  • 観戦チケット

  • ホテル〜スタジアム 往復バス(帰りは空港着もあり)

※ちなみに2019年の同じようなプランだと190,000円くらいだったみたいです。だいぶ値上がりしていますね。

個人手配航空券:120,000円〜350,000円
個人手配の費用は"2. オフィシャルツアー?個人手配? -個人手配のデメリット2"で記した「航空券の購入するタイミングと経由地(航空会社)」によって大きく左右されます。上記金額よりもさらに高いプランも多数ありました。なので主観ですが現実的な金額のパターンを記します。

スリランカ航空
往路→成田-コロンボ-リヤド
復路→リヤド-ドバイ-コロンボ-リヤド
航空券:130,000円

フィリピン航空
往路→羽田-マニラ-リヤド
復路→リヤド-マニラ-羽田
航空券:185,000円

エミレーツ航空
往路→成田-ドバイ-リヤド
復路→リヤド-ドバイ-成田
航空券:350,000円

経由地の違いだけでなく「飛行機の快適さ」「所要時間」も変わります。時間でいうとドバイ経由はリヤドまで16時間程度で到着するのに対し、マニラ経由は22時間。トランジットが長いのが主な要因ですが、トランジットが楽しめるかどうかも空港次第。私が利用したマニラの「ニノイ・アキノ空港」は世界最悪空港ワースト1位を獲ってしまうくらいなので決して快適とは言えません。
費用に関しては、私の利用したマニラ経由も航空券を購入するタイミングによってはもう少し安く抑えられたと思うので、本当にタイミングが重要です。試合日程が発表され行くか迷ったら、まずは飛行機をチェックすることをおすすめします。

ホテル代:10,000円〜
日本と大差なく、1泊10,000円程度で日本のビジネスホテルよりは格段に広いホテルに宿泊可能です。値段を抑えると部屋の中まで砂などがすごいという情報も聞きました。個人手配の場合はクチコミなどしっかりチェックした方が良いです。

観戦チケット+往復バス代:15,000円
HISさん・西鉄旅行さんの観戦ツアーに申し込んだ方はこちらが含まれています。個人手配の方でもこちらの申し込みは必須で、指定のホテル(今回はホリデーインオラヤ)発でバス送迎付きです。試合当日に帰る人のために空港着のバスも用意されていました。
ちなみに現地在住の方向けへ「浦和レッズ応援エリア」のチケットも販売されたようで、サウジアラビアにある日本大使館経由で購入することが可能だった模様です。

e-Visa:19,000円
サウジアラビアに入国するために必ず必要な手続きです。534.98SAR(通貨単位・サウジアラビアリヤル)=約19,000円(申請した当日のレートによります)。HISさんに代理申請してもらう場合は37,600円。
e-Visa詳細は"5. e-Visaについて"で後述します。

空港〜ホテルへの移動代(往復):3,500円×往復
リヤド市街までは鉄道はなく、バスもほとんどありません。なのでタクシーかUberを使うことになるのですが、日本のように高額ではないため気軽に利用することができます。空港〜ホテルまでは40km以上ありますがなんとタクシー代は日本円にして100リヤル(約3,500円)程度!ぼったくられたという情報もあるので注意が必要ですが、タクシーであれば事前交渉・Uberなら事前に金額が決まっているので安心です。当然ですが複数人で乗れば1人あたりは安く済みます。

通信代:2,000円〜10,000円
1週間分を想定しました。
SIMを購入する場合はAmazonなどで2000円くらいから販売しています。トランジット先のSIMも手に入れておくと便利ですが、行きで使用してしまうと帰りは使用できない等もあるので気をつけましょう。SIMは現地でも購入できるので使えなかった場合などはそれで対応しましょう。
Wi-Fiを借りるパターンもあります。郵送でのレンタルや、羽田・成田でのレンタルも可能です。私はパソコンも使用したかったため、グローバルWi-Fiさんにてレンタルをしました。サウジアラビアのみでのプランにしていましたが、なぜかマニラでも使用できたので助かりました。荷物が増える点や、充電を気にしなくてはいけない点は少し億劫です。
ahamoを使用している方はそのまま定額で使えるようです。

ちなみにホテルは快適にWi-Fi利用できましたが、空港のWi-Fiは現地の電話番号がないと利用できなかったので注意が必要です。


4. もちものリスト

ここでは「必須なもの」「必須ではないけど優先度の高いもの」を記します。別記事にて「あって便利だったもの」「あったら良かったもの」を投稿します。

重要

  • パスポート

  • スマートフォン

  • e-Visaの印刷したもの

  • クレジットカード

  • 現金

衣類

  • 観戦セット(ユニフォーム・タオマフなど)

  • 着替え(ランドリーの有無が不明な場合は宿泊数分)

  • 薄手の上着(日差しが強いため)

  • 帽子(日差しが強いため!)

  • サングラス(日差しが強いため!!)

  • ルームウェア(ホテルのアメニティとしてはありませんでした)

電子機器類

  • SIM / Wi-Fi

  • モバイルバッテリー

  • 充電器・ケーブル類

  • 変圧器(サウジアラビアは様々な端子があるのでマルチタイプ推奨)

  • 電源タップ

日用品

  • 歯ブラシ(なぜかアメニティになかった)

  • 日焼け止め

  • クレンジング(日焼け止め落とす用に男性も!)

  • 常備薬(ものによっては入国時に止められるそうなので注意)

  • ウェットティッシュ

  • 水(現地で買えるが消費が多く、自販機も少ないのであると良い)


5. e-Visaについて

サウジアラビアに入国するためにはビザ(査証)が必要です。そのため、出国前にオンラインでe-VIsa(電子ビザ)の申請をしておく必要があります。また、このビザにはサウジアラビアでの医療保険料が入っているそうなので、どこまで保障されるのかはチェックしていませんが少し安心感があります。

申請方法は下記動画にわかりやすくまとめられていますので、動画では書いていない部分を主に記します。

申請は下記サイトより行えます。

取得完了すると、下記のようなPDFデータがメールで届きます。顔写真が縦長になりますがこれは仕様と思われます。

日本出国時・トランジット時・サウジアラビア入国時すべてで必要でした。印刷して所持しておくことをおすすめします。

顔写真のサイズ指定について

写真サイズ:縦50mm×横40mm(※正方形と書いてあるサイトもある)
顔の大きさ:35mm~40mm
背景色:白(グレーやオフホワイトは不可)
眼鏡NG

などいくつかの注意点がありますが、正直な感想「意外とゆるい」というところ。背景に多少の柄(家の壁紙)があっても通るし、顔の大きさもここまでシビアではないと思います。パスポートと同じ写真はNGと書いてあるサイトもありましたが、実際にはパスポートと同じ写真でビザが発行された知人もいました。
写真のデータサイズを100KB以下にしなくてはならないため、画像編集ソフトやアプリなどを使用し編集する必要もあります。

クレジットカード決済エラー
先述したようにビザ申請には534.98SAR(通貨単位・サウジアラビアリヤル)=約19,000円かかり、クレジットカードやapplePayを使って決済をします。クレジットカードによっては弾かれやすいなどがあるようですが、再チャレンジすると通ったり、エラーと出たのに数分たつと審査中になり無事ビザが発行されたりと不安定なサイトのようです。私の場合は普段使ってるカードが弾かれるも楽天カードは通りました。知人で楽天カードで弾かれた人もいるので基準は不明です。

rejected(めちゃくちゃ怖い)
e-Visa申請後、rejected(拒否されました)と表示が出た場合は要注意。なんとe-Visaは発行にお金がかかるのではなく、申請にお金がかかるようなのです。つまり、申請して通らなくても返金はないよ…ということ。Twitterには下記のようなツイートが…。

これは本当に怖い…。その後なんとか無事に返金されたようです!

先ほど、「印刷して持ち歩く必要がある」と記しましたが、実はwalletに入れることも可能です。walletに入っているとなんとなく気分が良いのですが、毎回紙を提出するように求められたので一度も使用しませんでした。

スマートフォンでPDFを見せる形でもOKだったという方もいたようなので、空港の職員さんによるのかもしません。


6. その他の注意点

トランジット先での入国ルール

トランジット先で空港から出ないのであれば必要ありませんが、観光を考えている場合は入国のための手続きが必要な場合があります。また、同じ空港内でも発着ターミナル以外のターミナルに行きたい場合は必要な場合があります。

例)スリランカはビザが必要

例)フィリピンはeTravelが必要
名前・住所・職業・パスポート番号・ワクチン接種記録などの入力を求められました。

服装

リヤドの気候は日本より10度前後高く、非常に乾燥しています。日本の湿度の高いジメジメした暑さとは違い、とにかく日差しが強く太陽が近いようなヒリヒリした暑さです。とにかく日差しが強いので、日焼け止めは必須で薄手の長袖シャツなどを着ると過ごしやすいです。

イスラム教のルールとして、女性は肌の露出を避ける方が良いとされています(肩や膝を出さない)。観光客の場合はそこまで注意されることもないとは思いますが、準備はして行った方が良いと思います。サウジアラビア国民に対しても以前ほどは厳しくないという情報を目にしました。現地では目と手以外は全て覆っている方もいれば、髪は普通に出している方もいました。
男性も、膝の出る短パンは避けた方が良さそうです。

クレジットカード

基本的に小さなお店も含めどこでもクレジットカードが使えました。今回私が行った場所で使用できなかったところはありませんでした。日本ではあまり普及していないクレジットカードのタッチ決済もほとんどのお店で使用できるため、サインや暗証番号の必要もなく非常に楽です。しかしJCBカードは行った場所の全店舗で使用できませんでした。ビザ申請にも使用できません。海外行く時は複数枚のクレジットカードを持っておくのが基本ですが、JCBカードはカウントしないでおきましょう。

MERS(中東呼吸器症候群)

上記のツイートのようにラクダに乗るツアーなど検討する場合要注意です。ラクダに接触したり、生肉を食べた場合などは帰国時の検疫で名乗り出る必要があります。今回でいうとACLのホーム戦に来られなくなってしまう場合もあったので事前の情報収集が大事ですね。
トリップアドバイザーでも下記のようなツアーもあり、申し込めば簡単に参加できてしまいますが注意が必要です。

言語

感覚的には7割くらいの場所で英語が通じました。とくに空港や観光地の職員さん、運転手さんは英語が通じることが多いようです。
Uberの運転手さんがアルヒラルファンやアンチアルヒラルだと交流が楽しいです。
ちなみに私は英語が全く喋れないので、同行者の皆様にまかせっきりでした。次行くまでには、英会話サブスクを使用し勉強していこうと思います。同行者曰く、中学生レベルの単語が聞き取れれば会話に困ることは無いそうです。

アラビア語で「ありがとう」という意味の「シュクラン!」だけでも言えるとサウジアラビアの方々の反応が良かったです。

UberEatsが使えない

試合後にお腹が空いたため、UberEatsを利用しようと試みたのですが、サウジアラビアではUberEatsは廃止されCareemというアプリに変わっていた模様。しかも電話番号がないと登録できなかったので詰みました。



5. おわりに

ここまでお読みいただきありがとうございました。次回のサウジアラビア遠征のご参考になれば幸いです。観戦や観光については別記事にて投稿予定。

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