言葉の力
先人の知恵こそ、時代を超えた教科書だ!
老子、釈迦、孔子、孟子、マルクス、トーマス・クーン、サルトル、
ショーペンハウアー、孫子、ソクラテス、韓非子、キリスト…etc.
――なぜ彼らの思考・哲学は生き続けるのか。
本書は人文学の力、特に東洋と西洋の古典や賢者たちの言葉を引用して、彼らの知恵を拝借することにした。人文学は他のどの学問よりも言葉について深く探求し、繊細にアプローチする分野だからだ。
とはいえ、言葉それ自体を目的にしているわけではない。言葉はあくまで、自分と世の中を変えるための手段なのだ。
人文学の知恵によって言葉の使い方を根本から変えることで、あなたは自分自身を厳しい世の中から守ることができるだろう。
言葉を磨きながら自分自身を磨き、言葉を通じて世間と賢く折り合う方法も身につけられる。自分の意志を貫きながら、同時に危険を避けて身を守るには、言葉をどう使えばいいのかも学ぶことができる。(「はじめに」より)
ーーメモーーーーーーーーーーーー
一般的に、人の成熟度は「器の大きさ」としてたとえらえる。言葉の勉強とは、まず人の器を育てることから始まる。ここで肝心なのは、自己肯定感をはぐくみ、感情をうまくマネジメントする方法を身につけることだ。自己肯定感とは、自分を愛すること。自分を愛してやれば、自分を隠したり、大きく見せようとしたりせず、相手との健全なコミュニケーションが持てるようになるのだ。
感情マネジメントとは、文字通り自分の感情を賢くコントロールすることだ。感情を上手にコントロールできるようになれば、憂うつや怒り、攻撃的な感情をそのまま口に出して相手にぶつけることを予防できる。そうすれば自分を守ることができ、他人を傷つけずにすむようになる。
内面の感情をコントロールできない人は、思ったことをそのまま口にだしてしまうため、つまらないことで人と争うことになる。また、自分を愛せず自己肯定感が低い人は、自信もないので、必要以上に自分を隠したり、反対に自慢したりする。このように、言葉にはどうしても話す人の人間性が表れてしまう。だから修養して人間の器を磨くことが必要なのだ。
天下をおさめることより、自分の身を大切にする者にこそ、天下を任せることができる。自分の身を愛する者だからこそ、天下を託すことができるのだ。-老子
世界よりも自分を愛すると堂々と言える人は、「自分」が大切なのと同じくらいに「他人」も大切だということを知っている。個人の価値を理解しているのだ。反対に、世の中に自分を捧げようとする人は、自分も世のために我が身を犠牲にするのだから、他人もそうあるべきだと言うに違いない。
自分を愛せない人は、他人も愛せない。自分の価値を知らない人は、他人の価値も分からない。だから言葉の勉強も、自分を理解して愛することから始めなければならないのだ。
人々は言う。感覚が重要だと。しかし、感覚よりも大切なのは心である。さらに心より重要なのが知性であり、知性よりも重要なのが自我である。-バガヴァッド・ギーター
孔子は、質問する人の立場やレベルによって、異なる答え方をした。実に柔軟である。柔軟で多彩な会話をするためには、深い知識と思考が必要なのだ。
李奎報と孟子の違いは、真心の有無にある。自分を誇示するために、忠告の形を借りて相手をたたきのめす人は、李奎報のような冷たい話し方をするが、心から相手のことを思い、その人が変わることを望む人は、孟子のように柔軟で賢い話し方をする。
ーー感想ーーーーーーーーーーーー
BTSのVが読んでいるということで手に取った本。
ここ1,2年でよく韓国の言葉の本を自然と取ることが多い。
『言葉には人間性が表れる。だから修養して人間の器を磨くことが必要』
たしかに。言葉づかいに人間性は表れると思う。
普段から聞いている言葉や思考が自然と口から出てしまうときある。
だからこそ、使う言葉には気を付けたいと思う。
私の印象に残ったところは、知性のところ。
心よりも上の知性。その知性よりも重要なのが自我。
たしかに。心は自分が持っている範囲だけでしか捉えられないけど、
知性をつけることでもっと広がる。そして、その広がりを受け止めるには、
自分を知り、自己受容とすることが前提だと。
知性とは、自分を知り、人を知り、世界を知り、受け入れる。
そして、それから自分の解釈を持つ。
結局どの本を読んでも、自己理解と自己受容がなんでも前提であると書いてある。
遠い昔に老子が言ってたんだと知った🤔
論語を読んでいても、人間の悩みは昔と変わらないのねと思う。
自分の考えだけでは到底この結論には及ばないもんね。
先人たちの言葉は偉大です🕊
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